KAIGAN

↑をクリックすると、トップページに跳びます。このブログは現在、更新を停止しています。m(_ _)m

のだめカンタービレ#1レビュー

2004-10-25 23:10:46 | View
以前から気になっていた『のだめカンタービレ』。
第1巻を購入しました。独断と偏見で書評したいと思います。
(ネタバレ要素含むので、未読の方は読まない方が吉)。

簡単にストーリーを説明すると、
主人公野田恵(のだめ)がエリート音大生の千秋真一に恋しちゃう物語。
のだめは天然キャラ。不思議少女って部類に入る奇妙な生き物という設定。
一方の千秋は飛行機恐怖症のためヨーロッパに留学出来ずにいた。
いつまでも日本にいるから、のだめに絡まれ、ボランティアしてしまう。
そんな日々でも、彼女の才能に惹かれ、もう放ってはおけなくなっちゃった。
ある意味、哀れな男性の物語。それが『のだめカンタービレ』だ。

第一印象。まぁこんなものか。
所詮“少女マンガ”ってのはこの程度なんだよ。
っていうのは嘘で、なかなか表現方法に驚かされたり。
世間の感覚、のだめが面白いってのが理解できる。
キャラクターも個性的だし、人気出て当然かも。
「大爆笑の学園クラシック・コメディー!!」って謳ってるけど、
特別クラシックの知識は必要なく(注釈で解説されているから)、
サクサク読めるのも嬉しい。結果、音大生に憧れてしまうという可能性も。

このマンガを前知識なしで読んだ。
読んでよかったこと。それはタイトルの意味が分かったこと。
「のだめ」とは主人公の野田恵(のだめぐみ)のあだ名。凄くいいあだ名だと思う。
一方、「カンタービレ」とは音楽用語で「歌うように」という意味。
(タイトルを理解していない当時、「カンタビーレ」と記憶していた(-_-;)
つまりタイトルを翻訳すると「野田恵歌うように」となる。なんかよく分からない。
でも自由な雰囲気が感じられて、素敵じゃないか。大いに結構だ。
きっと「のだめピアニッシモ」とか「のだっちカンタービレ」だったら失敗してた。
絶妙なタイトルの付け方、著者の二ノ宮知子は天才なのか。

と、軽く褒めたら、今度はけちょんけちょんにけなす番だ。
『のだめカンタービレ』のストーリー展開が気に食わない。
のだめと千秋、実はマンションの隣同士に住んでいたという設定。
はっきり言ってあり得ない。あまりにも運命的過ぎる。
いかにも“少女マンガ”的出会いの演出は安直過ぎて、正直萎える。
普通引越しの挨拶くらいするよね。天然だから「挨拶なし」でいいのか。
っていうか、少なくとも2年間は同じマンションで生活してるんだし、
顔だって合わせることあるでしょ。ピアノの音だって聞こえるでしょ。
リアリティー、リアリズムがない設定。いい加減で大嫌いだ。
著者の二ノ宮知子はもっと案を巡らすべきだった。
でもこの設定にしないと、話が進まないようだ。所詮、その程度でござる。

主人公のだめのキャラクターはいいとしよう。
そのだらしなさ加減に共感を覚える人も多いだろう。
問題は千秋真一だ。先生に反抗する態度、
尾崎豊に代表される若者に受け入れられるキャラに違いない。
音楽のエリートにして料理も出来る!という設定にも、読者女性はメロメロなんじゃないか。
だが、声を大にして言おう。「千秋真一は人間失格だ」と。
彼がタバコを吸っている描写がある。この点で彼は既に本物ではない。
真の音楽家は喫煙などしないんじゃないか。一流のアスリートもそうだ。
わざわざ自らの寿命を縮める等という愚かなことはしない。
千秋の彼女、声楽科に在籍する多賀谷彩子も喫煙している。
声楽家に在籍する人間が喫煙などもってのほかだろう。人間失格である。
人間失格の彩子を彼女に選んだ千秋も当然人間失格になる。
こんな登場人物に感情移入できるはずもない。体全身から拒否反応アレルギーだ。
千秋に恋心を抱くのだめが哀れとさえ思える。天然だから彼の汚点に気付かないのか。
早く気付いてくれ。目を覚ますんだ、のだめ。そいつは運命の人なんかじゃない。

※喫煙シーン、ドラマやマンガではそのキャラクターの不良っぽさを演出するのに使わる。
別に千秋にそれは必要ないと思うのだが。不良っぽさや孤独を表すのに、わざわざタバコを
登場させる必要はないだろう。もっと推敲する必要があったのでは?>二ノ宮知子先生

その代わりといってはなんだが、もう1人の男性キャラ、
ヴァイオリン科2年の峰龍太郎には好感が持てた。今のところ喫煙シーンはない。
(彼の場合、喫煙して寿命が縮まっても問題ないのかもしれないが)。
破天荒で、型破り。その超個性に魅力を感じる。千秋より人間味があっていいって。
優しさだって千秋に負けてない。っちゅーか、勝ってるよ。私は君を応援している。頑張れ!

教訓。世の中の天才には2種類ある。
天性の天才(のだめ)と努力の天才(千秋真一)だ。

以上、『のだめカンタービレ』第1巻のレビューでした。
まだ1巻しか読んでいないのでなんとも言えないが、感想はこうなる。
このレビューを書くために先ほど軽く一通り読んでみたのだが、
2回目の方が印象がよかった。変な先入観が消えたからだろうか。
読めば読むほどに味わえる作品『のだめカンタービレ』。(っていう位置付けでいいよね。
とにかくラブコメが読んでみたいの!って人にはオススメかもしれません。

しかしながら、“本物”を知っている人には不満な作品になるだろう。<のだめ
ここで“本物”っていうのは、マンガ『DEATH NOTE』やアニメ『プラネテス』のこと。
それらの完成度に比べたら、のだめなんてまだまだだね(^_-)-☆
物足りなさが残ります。(逆に言えば、それだけ成長度や期待度があるってこと。褒め言葉)。
というわけで、今後『のだカン』の第2巻以降を読む予定はございません。あしからず。

今回、『のだめカンタービレ』が初めて真面目に読んだ少女マンガになった。
はっきり言って、僕の少女マンガに対するイメージは悪いです。
ロマンチック過ぎ、美化し過ぎ。そんなのばっか読んでたら、毒されちゃうよ。
現実世界とのギャップに苦しむ女子小中学生も多いんじゃないかと勝手に推測。
僕だったら、少女マンガよりジャンプコミックス読んでる女の子と付き合いたい。
なんかまとめ方おかしいけど終わり。苦情は受け付けてません。

関連記事:「スター育成!?就職率98%!

【のだめ関連ウェブサイト】
★二ノ宮知子(著者)公式HP http://www.din.or.jp/~nino/
★のだめカンタービレ同盟 http://page.freett.com/00ryusei00/
★のだめカンタービレクラシック作品辞典 http://nodame.moo21.com/
★実在する野田恵選手!? http://www.kochinews.co.jp/kokutai2/syasoku4.htm

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
のだめ! (314)
2004-10-27 18:08:24
のだめ好きですよ~面白いですよ~

巻数を追うごとにはまっていきますよ!

しかも実は恋愛要素はほとんどないに等しいし。

でも確かに少女漫画って拒否反応しめしたくなる要素満載なんですよね。その要素がギャグに変換できるほどにコテコテの場合は別として。

あんまりそういう漫画が好きじゃない私が楽しめましたからね。のだめ。

気が向いたら是非2巻以降も読んでみてくださいね。

でも無理には勧めません(笑)

そういえば先日やっとプラネテス観ましたよ。

面白い!あぁ1回目から観たい・・・
返信する
お待ちしてました! (タツヤ)
2004-10-27 23:02:45
ピアニストの方が来てくれた!(笑)

実はのだめのキャラが気になってます。

「プリごろ太」って誰!?

他の楽器のエリートの方も気になるし。

最新の第10巻ではついに留学したらしい・・・。

一体、どうやって!?(催眠療法と予想(-_-;)

というわけで、いつか2巻以降も読むことになるんじゃないかと思います。

のだめ持ってるガールフレンドがいたらね!(笑)

314さんでも楽しめるっちゅーことで、期待してしまおう。



>そういえば先日やっとプラネテス観ましたよ。

>面白い!あぁ1回目から観たい・・・

お、遅いよっ。いいストーリー終わっちゃったよ。

(でも、一番泣けるのは最終話らしい)

あれだけオススメって言ったのに・・・。信じて下さい。

あと1時間くらいで、プラテネス始まりますね。楽しみ!

実は今日、プラネテスレビューも書こうと思ってたのですが、

時間が取れなかったのでまた来週です(^_^;)

では、そゆことで!カンタービレ!(←呪文みたい(笑)
返信する
私も読みました。 (さくらんぼ)
2005-01-06 15:41:14
クラッシックをあまり聴かないので、

すごく新鮮で面白かったです。



あ、煙草吸う人はプロの声楽家にも

たくさんいらっしゃいますよ。
返信する
>さくらんぼさん (タツヤ)
2005-01-06 20:56:40
初めまして、こんにちは。

クラシックを題材にしたマンガは少ないので、

『のだめカンタービレ』は本当に新鮮だったと思います。

型破りな設定にも魅力を感じました。



>あ、煙草吸う人はプロの声楽家にも

>たくさんいらっしゃいますよ。

プロにも格の違いはあって、一流、二流、・・・と格付けできます。

私の主観では、喫煙者である声楽家は二流以下ですね(苦笑)。
返信する