KAIGAN

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『夕凪の街 桜の国』-prologue-

2005-09-26 23:53:24 | View
※以下に、こうの史代著『夕凪の街 桜の国』を読んだ感想を記していきます。
この本を一人でも多くの方に読んでもらいたいので、ネタバレは避けてあります。
しかしながら、取り上げる図書の内容に全く触れないという訳には参りませんので、
予備知識は要らない、真っさらな状態で本を読みたいという方がいらっしゃいましたら、
後日、読後に改めてこの記事を読んで頂きたく思います。何卒宜しくお願い致します。


2005年9月中旬、本屋で僕は一冊の本を手に取った。
こうの史代さんが著した『夕凪の街桜の国』である。

『夕凪の街 桜の国』というタイトルの本の存在を知ったのは、
いつも読んでいる「ほぼ日刊イトイ新聞」というWebサイト上だった。
darling(「ほぼ日」主宰者、糸井重里さんの愛称)が最後に放った言葉、
「このマンガ、借りてでも読んでみてください。」が頭から離れなかった。

だからといって、僕には本をamazonですぐに注文するようなバイアスなど掛かっちゃいないから、
いつか読めればいいかな程度でその後の日常を過ごしていた。
2005年の夏はそうやって過ぎていった。


暫くして、秋の気配が漂ってきた頃、
いつものように僕は近所の本屋に出掛けたのだった。

そして、マンガコーナーで偶然、『夕凪の街 桜の国』を見つけることになる。
気付いた時には既にその本は、書店名が入った紙製のカバーに包まれて、
僕の両手の中にあった。この時はまだ読後の感情など予想だにしなかった。


最近の僕は視力が悪化するのを承知で、就寝前に寝っ転がりながら、
暗くて狭い室内の中、小型の懐中電灯を照らしながらマンガを読んでいる。
『夕凪の街 桜の国』も例外ではなく、いずれやって来るだろう睡魔を待ちながら、
薄暗い中、目を凝らしながら読んでいった。とりあえず第一部の「夕凪の街」だけを読むつもりで。
だが、そうはいかなかった。僕の予定に反して、こうの史代女史は僕を寝させてはくれなかった。

最後まで一気に読み上げた。
湧き上がってくる感情を反芻しては、色々と考えた。
逆に言えば、考えさせられた。そして、夜が明けた。

to be continued...


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