タコさんウインナーの木

「遠足のお弁当、人気No.1メニューは？」と聞かれて、
昨今の園児たちは一体何の料理を候補に挙げるだろうか。
鳥の唐揚げ、玉子焼き、ミートボール、ハンバーグ、スパゲティetc.
私にはタコさんウインナーこそがNo.1だという確固たる信念がある。
王座に君臨すべきはタコさん。この感情だけは絶対に譲りたくない。

ここにBANDAI(バンダイ)が2002年に行った子供アンケートの調査結果がある。
「お子様のお弁当によく作るおかずと、お子様の好きなお弁当のおかずは？」
このアンケート調査結果が実に興味深いので、以下に考察したいと思う。
果たしてタコさんウインナー人気は爆発しているのか、否や。

1.弁当には必ず玉子焼きが入っている
卵料理は簡単に出来るため、母親に愛されているのだろう。
黄身由来のイエローがお弁当に彩を添えてくれる。栄養価が高いのも◎。

2.ウインナーから鳥の唐揚げへのシフトチェンジ
断トツ人気のウインナーであるが、それは5歳児までに見られる傾向。
小学校入学と同時に“とりの唐揚げ派”が増大していく様子が見られる。
きっと友達のお弁当の料理が美味しく見えてたまらない年頃なのだろう。
子供は「僕もとりから！」と母親にせがむのだ。それが鳥人気に拍車をかけた。
豚肉から鶏肉へ。加齢とともに人はヘルシーな食材を選り好むようになるように
あらかじめプログラムされているに違いない。アンケート結果が証明してくれた。

3.お母さん、それは手抜き料理ですか
このアンケート最大の注目項目は、「よく作るお弁当のおかずは？」
という質問に対して、0～2歳女児の保護者が示したアンサーである。
第5位に注目して頂きたい。5.3％の母親の方が「おにぎり」と回答している。
これは一体どういうことか。“米”はおかずの類ではなく、主食であるはずだ。
つまりこれは、母親がノーマルなライスしか子供に与えていないということだ。
もしくはふりかけがまぶしてあるか、せいぜい海苔が巻かれている程度だろう。
「おにぎり」と回答していることから、おかゆに代表される離乳食ではない。
きちんと歯が生えそろっているにもかかわらず、満足な栄養を得られない子供。
21世紀の社会に暗い影を見た気がする。お母さん、ちゃんとおかずも作ってよ。

残念ながら、このアンケートに“タコさんウインナー”の表記は確認できなかったが、
それは「ウインナー」枠に集約されているからであろう。現代でもタコウナは大人気なのだ。
この結果に満足することなく、これからも“タコさんウインナー萌え”精神の普及に努めていきたい。
母親のちょっとした遊び心が、いつの時代の子供たちにも愛を届けるのだ。ウイット万歳、フォ～！

最後に、エビフライが好きだと答えた9～11歳男児6.0％に拍手を送りたい。
お兄さんもエビフライが好きだよ。だってタコもエビも海の仲間同士だもん。
それと、焼肉が好きと答えた12歳～男児9.1％。それは期待し過ぎだ。
冷めたら焼肉マズなるよ。おとなしく家かお店で味わうのが吉さ。


上の写真から2日後、ザクロが開花した様子。ザクロ改めタコさんウインナー襲名披露公演だ!!

えっ、なんでザクロだって分かったのかって!?
それは昨秋、この木がザクロの実を付けていたからさ。
身近な自然を日々観察していくことは、本当にオススメ。
物事を考える上での視野が通常の3倍は広くなるからね。

きっと君の家の近所にもザクロの木はあるハズ。
晴れた日はタコさんウインナーを探しに街へ飛び出そう。

【関連リンク】
★タコで作ろうタコさんウインナ(@nifty: 夏休みの自由研究2002)
★季節はずれのザクロ - 海野和男のデジタル昆虫記 - 環境goo
★ザクロの花に来たキアゲハ - 海野和男のデジタル昆虫記 - 環境goo