地下鉄丸ノ内線が好き

とっておきの場所が後楽園にある。

アンダーグラウンドな地下鉄が好きだ。
でもただ暗いだけじゃ満足できない。やはり景色も楽しみたい。
となると、候補に挙がるのが東京メトロ地下鉄丸ノ内線である。

池袋から出発した場合、茗荷谷を過ぎた辺りから地上部に出て、後楽園駅を過ぎると
また地下へと潜っていく。そして御茶ノ水まで来ると、再び太陽の光りを浴びることが出来る。
暗闇の中でもたらされる光。その安心感といったら何物にも変えがたい。
目が暗順応と明順応を繰り返し、ロドプシンが再合成される感覚がたまらないのだ。
だから地下鉄に乗る。池袋から新宿行くのに、わざわざ丸ノ内線を利用したこともあるくらいだ。

東京の地下には、縦横無尽に地下鉄が走っている。
モグラがその事実を知ったら驚いて気絶してしまうかもしれない。
嘘だと思うなら都心部へ行ってみるといい。
あちこちで地下鉄空間とつながった通風孔を目にすることが出来る。
もしあなたに勇気があるなら、メッシュ状の金属枠の上に立ってみることだ。
金属が擦れる低い唸り声と、車両走行によって押し出された生暖かい空気が直撃するだろう。
このように東京には数多くの地下鉄が存在するのだが、
その中でも一番好きなのが丸ノ内線だ。なぜかというと、乗車回数が最も多いからである。
いや、それだけじゃない。なんといっても車体の赤いラインがカッコイイではないか。
銀色のボディに走るシルクロード。もしかしたら、人と人とを結ぶ運命の赤い糸かもしれない。
池袋、後楽園、御茶ノ水、大手町、霞ヶ関、四ツ谷、新宿、中野、荻窪。
東京の主要地域を結ぶ丸ノ内線は通勤客、通学客にとって今や欠かせない足となっている。

そんな丸ノ内線を大迫力のパノラマ(縦型)で見物できる所がある。
後楽園駅から真東に位置する、とあるマンションの駐車場だ。
ここは急勾配の坂の上に位置しているため、一種の穴場スポットだと思われる。
本当は誰にも教えたくはないのだが、私1人だけが楽しんでいる状況は実に惜しいと判断した。
みなさんにも体験して欲しい。そして、その駐車場から撮った写真が以下のものである。

　　　凄ぇぇぇぇぇ！

私の興奮が伝わるだろうか。直線のレール。その向こうにある後楽園駅。
暗闇で2つの目が光っている。それはまもなく丸ノ内線が発車するという合図。
遠くでこだまする発車音。徐々に接近し始める車体。緊張の一瞬が目前に迫ってくる。
そして、加速する車両が真下にあるトンネルを通過して行く。次の本郷三丁目駅を目指すのだ。
もちろんその逆もある。後楽園駅を目指す車両が突然現れるのだ。
たとえ地下鉄が等間隔で運行していたとしても、その出現時刻まで正確に予想することは難しい。
いつも期待に裏切られる。次なる手段は自らの触覚だ。頭の中で計算している場合ではない。
ここはトンネルの真上に位置している。精神を研ぎ澄ませ、地下から伝わってくる振動を
足の裏でキャッチし、骨に伝え、体全体で実感するのだ。幸いチャンスは何回も用意されている。
目標は命中率100％。自分自身との闘いが今始まる。絶対に負けられない戦いが、ここにはある。

みなさんも後楽園にお越しの際は、是非お立ち寄り下さい。

I LOVE THE SUBWAY MARUNOUCHI LINE！
WHAT A COOL MARUNOUCHI LINE IS！！

【丸ノ内線関連ウェブサイト】
★東京メトロ　http://www.tokyometro.jp/index.htm
★はてなダイアリー-丸ノ内線　★時刻表 東京メトロ丸ノ内線 - goo 路線
★丸ノ内線の赤い電車　http://homepage3.nifty.com/sakapoyosu/maru.htm