まんまるログ

融通性か?和・洋・中・無国籍・ジャンクとなんでも食べる胃袋と脳みそ。

しん しん しん

2017年02月09日 | 日記&映画
冷える。

しんしんと冷え込む日が三日も続いている。

「“イカロスの息子”を観たいけど‥TUTAYAでお取り寄せできるかねぇ」
「評判よかったらしいけどね」「なんちゃら映画祭でも‥賞とったみたいやし‥」


東京藝術大学で黒沢清に師事した・眞田康平監督。
本人いわく‥北野監督の講義も受けたらしい。
日本の音楽史に名を残す伝説のバンド「はっぴいえんど」の名曲「しんしんしん」
その歌詞にインスピレーションを受けて撮り上げた監督デビュー作は曲名と同じ。
作詞の細野さんに頼み込んで許可をもらった。


「はっぴーえんど」の曲じたいが題名どおりで凍える。
冷え込む季節と、みぞれがたたくガラスの窓‥我が家は曲に似合いすぎる。


行くあてのない人々が集まってできた「家族」が、町から町をめぐる姿を描いたロードムービー。
高校生の朋之は、訳ありの過去を抱えた者たちが寄り集まってできた「家族」とともに的屋(テキヤ)をして暮らしていた。
ある時、そんな家族にユキという女性が加わるが、家が取り壊しにあい、一家は帰る場所をなくしてしまう。
朋之らは、それぞれの行き先を探し求めてトラックで巡業し始めるのだが‥

疑似家族の行く末はいかに‥‥映画自体はミニシアターで上映された。

評価は点数で100点 星印で★★★★と★三分の一で高い。

康平くんは、長男の友人で幼なじみだ。息子二人は‥友情応援もかねて金沢のシネモンドまで鑑賞にいった。


彼の二作目が“イカロスの息子”

映画好きの私としては二作とも見たい。
見逃したのは惜しい‥折にふれては思っている。

それでも‥彼が映画の仕事を選んだ動機や‥好きな作品など‥語らった時間のほうがうれしかったりする。
「康平の消息がつかめん 」
教職を選ぶものと誰もが思っていたし、レールをはずれる予感のかけらも感じられない優等生。

三年前の夏‥我が家にひょっこり顔を見せた。
インドネシア・タイ・で放浪していたらしい。
映画監督の道を選ぶとはびっくり‥それにしても似合いすぎる風貌で紅顔の優等生の面影は眼差しに少し。

康平くんが息子の忘れ物を届けてくれた日の穏やかな目を思い出した。

ドカベンとポット。(野球の練習試合の終わったグランドの芝生の上に置きっぱなしだったそうで)
さすがは「なんちゃら映画祭でも‥」で済ませる頭の持ち主らしい所業。
息子は変わらない。

「こうへい 今年はドイツに行くらしいよ」
「へえ 毎年世界がひろがるねぇ」

三作目はどんな題材で撮るのか‥興味しん しん しん。

氷雨が振ってしん しんと夜は更け行く。

そのうち‥またひょっこり顔をだすかもしれない。



コメント
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