共鳴野郎スペシャル LIVE "FIRST FINALE"

2008年04月15日 | Live

4月4日(金) 晴れ。
関西ローカルの深夜番組「共鳴野郎」が開催したスペシャル・ライヴを聴きに行った。
http://www.ytv.co.jp/kyoumei/index.html

「共鳴野郎スペシャル LIVE "FIRST FINALE"」は大阪読売テレビの深夜番組「共鳴野郎」が開催したイベントだ。「共鳴野郎」の出演者Dr.kyOnと佐橋佳幸がDarjeelingというユニットを組み、番組にゲスト出演した4組のミュージシャンと2時間45分に渡るライヴを繰り広げた。番組自体は3月で一旦終了したが、イベントのタイトル "FIRST FINALE"が示すように、「共鳴野郎」の第一期が幕を閉じたに過ぎず、この先も「共鳴野郎」は何らかの形で継続するとされている。このイベントはそれを記念して開催された。

開演前にはDarjeelingが番組内で毎月新曲を書き下ろし披露した「The Road To Darjeeling ~ダージリンへの道~」の演奏シーンが次々とスクリーンに映し出された。そのまま 番組おなじみのナレーションがあり番組テーマ・ソング「spider code」がながれ開演した。タキシードを着て登場したDr.kyOnと佐橋佳幸。まずはDarjeelingが山本拓夫、スパムからなる共鳴野郎バンドと「Two Pigs」と「遥かなる故郷」を演奏した。

Dr.kyOnと佐橋佳幸のユニットがなぜ「Darjeeling」という名前なのかは結局最後まで明らかにされなかったが、彼らが毎月書き下ろした新曲は「Darjeeling」という名前にちなんでお茶に関連したタイトルが付けられていた。すべてインストゥルメンタルなので、タイトルがどういう意味かまでは知ることができなかったけれど。

□バンバンバザール
最初の共鳴者はバンバンバザール。タキシードのDr.kyOnと佐橋佳幸に対抗して真っ白なスーツ姿で登場した。最初は共鳴野郎バンドとのセッションで「シカーダ」。

「あとは若い人たちだけにして...」なんて佐橋佳幸が言って バンバンバザールだけで最新アルバム『One Day,One Month, One Year!』から「ハミーゴ! NO アミーゴ!!」を披露した。アルバムではアナム&マキが歌っていた大阪弁のパートは、明石出身のギターの富永が担当していたが、地元だけあってひじょうにウケていた。

再び共鳴野郎バンドとのセッションでジャズのスタンダード「On The Sunny Side Of The Street」の日本語カヴァー「明るい表通りで」を披露した。この曲は「共鳴野郎」出演時にDarjeelingとセッションした曲だ。オールド・タイミーな演奏がすばらしかった。

□平原綾香
次の共鳴者は平原綾香。赤い衣装で登場した。最初はバンバンバザールと一緒にジャズのスタンダード「COME ON A MY HOUSE」をセッション。「ゔぇぇぇー」と独特の厚みを持った声がすごかった。

セットチェンジの間は「共鳴野郎」の名場面集がスクリーンに映し出された。平原綾香は記念すべき番組の最初のゲストだった。

Dr.kyOnと佐橋佳幸は同じ美容室で髪を切っている。PIPPALAは「共鳴野郎」の第一回の共鳴地(ロケ地)となった場所だ。Darjeelingの"聖地"とさえいわれるほど番組には何度も登場した。
http://www.hairmake-pippala.com/

リハーサルで平原綾香出演回の名場面集を見て、佐橋佳幸は彼女と同じ髪型にしてくれとヘア・メイクのPIPPALAの内田雄二さんに言ったとか(笑)。

Darjeelingと平原綾香は彼女の2006年に行われたインストアライヴ以来の共鳴となる。そのときは平原綾香とDr.kyOnが偶然同じ色のヴェルベットの衣装を持って来ていて、それを見た佐橋佳幸が「同じ色のヴェルベットの服を持ってるから」と家まで取りに帰ったことがあったそうだ。「ベッチン・トリオ」になったというエピソード。

その話題のときにDr.kyOnが京大でへヴィー・メタルを専攻していたという話になった(Dr.kyOnは工学部で金属の勉強をしていたのだが、重金属を英語にするとヘヴィー・メタルになるので専攻はへヴィメタになるというネタ)。それで「話のポイントはそこではなく」とDr.kyOnが佐野元春の口真似をした(笑)。けっこうウケていたところをみると、客席には佐野元春ファンが多かったのかもしれない。

平原綾香はサザンのカヴァーで「いとしのエリー」をボサノヴァ・タッチで、NASAがエンデバーのウェイク・アップ・コールとしてながした「星つむぎの歌」(http://www.sannichi.co.jp/space-poem/)を共鳴野郎バンドとセッションした。「Jupiter」はDr.kyOnのピアノと佐橋佳幸のギターだけによるアコースティック・ヴァージョンだった。

平原綾香のしっとりとしたステージの後にセット・チェンジがあった。そのあいだはスクリーンに「共鳴野郎」の名場面集をダイジェストでながした。

実質的な第二部はDarjeelingのオリジナル曲で幕が開いた。Dr.kyOnと佐橋佳幸がピアノで連弾する「2nd Anniversary Floating Party」と、共鳴野郎バンドで陽気な南米音楽の「China Cup Manbo」が披露された。

□岸田繁(くるり)
くるりの岸田繁は番組でセッションしたローザ・ルクセンブルクの「橋の下」のカヴァーを披露した。Dr.kyOnのアコーディオンをフィーチャーした素晴らしい演奏だった。くるりの曲で「宿はなし」はフォーク・ソング・タッチの曲でDr.kyOnのアコーディオンと佐橋佳幸のペタル・スチール・ギターをフィーチャーしていた。岸田繁は素晴らしいソングライターだ。

直流から交流にインバータで変換するときに出るノイズをケータイやラジオが拾うというマニアックな電車話があった後はくるりの最新アルバム『ワルツを踊れ』から「ハム食べたい」が披露された。

□仲井戸"CHABO"麗市
最後の共鳴者仲井戸"CHABO"麗市が紹介されて岸田繁とセッションがあった。Dr.kyOnがチャボに「やったらどうですか」と勧めた曲は古井戸時代にチャボが書いた「何とかなれ」だった。『闘牌伝説アカギ』という麻雀のアニメに使われた曲で、Dr.kyOnは深夜にテレビで偶然見たらしいが、アニメと曲がピタリと合っていたので今回選曲したのだという。「ギャンブルというのは人生のメタファーのようなもの」とDr.kyOn。

岸田繁がステージから去り、続いて披露されたのは「テニス」。Dr.kyOnがレコーディングに参加した曲。ライヴではあまりやらない曲だとか。

新宿で生まれ育ったチャボだが、今夜の出演者の中でバンバンバザールの福島康之も新宿生まれだという。虚しい青春時代だったがチャボのブルースを聴くことによって救われたと福島康之は言った。二人の初共演は十代のイノセンスをテーマにしたチャボの曲で「ティーンエイジャー」。山本拓夫が吹くハーモニカがせつなく響いた。

チャボの最後の曲は「共鳴野郎」でDarjeelingとセッションしたザ・バンドの「Twilight」。チャボが書いた日本語詞には"夕暮れに俺を一人にさせないでくれ / だって夕暮れはいちばん寂しい時間だから"という一節があった。57歳になるというチャボが同年代に向けて書いた歌詞だと思った。

チャボとの共鳴の後は出演者全員をステージに呼び戻し番組テーマ・ソングの「spider code」をセッションした。それぞれがソロを弾いた。平原綾香はサックスを吹いた。

最後は共鳴野郎バンドでDarjeelingのオリジナル「月光浴組曲」。山本拓夫のソプラノ・サックスをフィーチャーしたセレナーデ。スパムのヴィブラフォンはDr.kyOnのピアノに寄り添い美しい調べを奏でた。

Dr.kyOnと佐橋佳幸がステージを去った後、スクリーンにエンドロールがながれた。二人の名前に続いて佐野元春の名前がクレジットされていた。この月一の音楽番組にDr.kyOnと佐橋佳幸を起用したということは、すなわち番組関係者がホーボーキングバンドの存在を知ってたということになるのだと思う。今回は佐野元春の出演が叶わなかったが名前がドンと出て僕はうれしかった。ひょっとしたら佐野元春も見に来ていたのかもしれないなと思った。クロージング・テーマはDarjeeling最後のオリジナル曲「Hello again」だった。

■共鳴野郎スペシャル LIVE "FIRST FINALE"
http://www.ytv.co.jp/kyoumei/firstfinale/index.html

2008年4月4日(金) なんばHatch
1階G列18番

出演:
Dr.kyOn
佐橋佳幸
山本拓夫
Spam Kasugai

バンバンバザール
平原綾香
岸田繁(くるり)
仲井戸"CHABO"麗市

Setlist
01 Two Pigs(リプトン家の孤児)/ダージリン
02 遥かなる故郷/ダージリン
03 シカーダ/バンバンバザール
04 ハミーゴ ! NO アミーゴ !!/バンバンバザール
05 明るい表通りで/バンバンバザール
06 COME ON A MY HOUSE/平原綾香+バンバンバザール
07 いとしのエリー/平原綾香
08 星つむぎの歌/平原綾香
09 Jupiter/平原綾香
10 2nd Anniversary Floating Party/ダージリン
11 China Cup Manbo/ダージリン
12 橋の下/岸田繁(くるり)
13 宿はなし/岸田繁(くるり)
14 ハム食べたい/岸田繁(くるり)
15 何とかなれ/仲井戸"CHABO"麗市+岸田繁(くるり)
16 テニス/仲井戸"CHABO"麗市
17 ティーンエイジャー/仲井戸"CHABO"麗市+福島康之・黒川修(バンバンバザール)
18 Twilight/仲井戸"CHABO"麗市
19 spider code/岸田繁+仲井戸"CHABO"麗市+バンバンバザール+平原綾香
20 月光浴組曲/ダージリン

正月に「共鳴野郎」のサイトで公開されたサイン。



チャボはソロ・ライヴではなかったので楽器車盗難には言及しなかったけれど、楽器はまだ見つかってません。ご協力お願いします。
http://www.up-down.com/020chabo/02510to-chabo/chabosanne.html



FM802からの花は昭和の日の番組に関連したものだったのだろうか。
http://funky802.com/service/Event/p/825/f

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6 コメント

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mofa (どい)
2008-04-21 01:33:24
☆シャンティさん
元春の近況はなかなか伝わって来ないですね。
mofaの会報が先週末発送されたみたいなのでそろそろ届く頃です。ライヴ・ツアー終了後のインタビューとか載ってるとうれしいんですが。ラジオ、またやってほしいですねぇ~。
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Unknown (シャンティ)
2008-04-21 01:11:36
あーやっぱり、そーなんだー!でも、チャボのトークって、その番組でしか見た事、ないけど。。。トークがなくても、少年っぽい感じが伝わるのかなとにかく今回の記事でチャボが元気そうで良かった

でも、なんといってもコンサが終わって、元春情報が何もないのが淋しいです。mofaに入ると、近況とか判るのかな?やっぱり、ラジオとかあるといいですよね
今は「ナポレオンフィッシュDVD」が届くのが、楽しみかな
こーんなに、絵文字いっぱいの男性はいないんじゃ。。。
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Re: チャボ (どい)
2008-04-17 22:47:51
☆シャンティさん
詳細ありがとうございます。(^^)
中居くんの視点が興味深いですね。

チャボさんは女の人に人気があるんですよ。
あっ、シャンティさんは女性ですよね? (^^;;;

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Unknown (シャンティ)
2008-04-17 20:06:58
10年前「TK MUSIC CLAMP」まさしくTK(小室哲也)がMCだったのを、中居君が引き継ぎ一対一のトーク番組でした。中居君が「ライブの映像では、笑顔が多くて、ビックリした。お客さんも笑顔が多くてライブやる者としては悔しい」って言ったら、元春うれしそうだったような。。。ビデオには取ってたけど。。。

でも、あの番組での一番のヒットはチャボ ギターがないと不安だし、ギターさえ持てばOKみたいな。。。なんか全てがスイートな雰囲気だった。。。
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チャボ (どい)
2008-04-17 19:16:11
今回はレアな選曲でしたね。
Dr.kyOnとの共演は久しぶりだったのでは?

中居くんの番組は見てないです~。
あんまりテレビに出ないので貴重ですよね。
元春のも見てない。。
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Unknown (シャンティ)
2008-04-17 00:34:38
「共鳴野郎」って関西で流れていたんですか?知らなかった~
チャボが「ティーンエイジャー」唄ったなんて素敵すぎる~
昔、中居君がMCの深夜音楽番組でチャボがギターを抱えて出ていて、それまで清志郎はカッコイイけど、チャボって、そんなに上手い人なのかな?ぐらいに思っていたのが、その番組でのチャボはトーク番組なのに、ギターを必死に抱えてて、なーんてSWEETな人だろうって、納得しました。(元春も出てましたね
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