2月22日(金) 曇り時々晴れ。
大阪フェスティバルホールでバート・バカラックを観た。
"今世界が求めているものは/それは愛、優しい愛"
"手に入らなくて/みんなが望んでいるただひとつのもの "
"今世界が求めているものは/それは愛、優しい愛"
"一部の人だけじゃなく/すべての人に愛を"
"今世界が求めているものは/それは愛、優しい愛"
バカラックのピアノ演奏とオーケストラ指揮で演奏されたのは彼の代表作「What The World Needs Is Love」(邦題「世界は愛を求めている」)だった。21世紀、この荒んだ世界に向けて放たれたメッセージとして僕は受け取った。
ステージには東京ニューシティ管弦楽団と、8人編成のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループがいた。グループは男女混成のヴォーカル3人と、ベース、ドラム、キーボード、ウッドウインズ、トランペットの5人からなるバンドだ。
前半は「Walk On By」、「This Guy's In Love With You」、「I Say A Little Prayer」といった'60年代のヒット・メドレーが演奏された。ここでディオンヌ・ワーウィックやアレサ・フランクリンのヴォーカルが聴けたらもう本当に最高なのにと思ったが、それは贅沢な感想だろう。
3人いるヴォーカリストたちはバカラックの紹介のもとでそれぞれソロを披露した。男性ヴォーカリストが歌ったのはバカラックがエルヴィス・コステロと共作した「God Give Me Strength」だった。コステロのヴォーカルとの違いを感じながら聴いたが間違いなく名曲だと思った。前半のハイライトといってもいいと思う。
バカラックの最初のヒット曲「Magic Moments」とその時代に書かれた曲のメドレーが続いた。その後はバカラックが最近の作品を紹介した。まずは2005年に発表した最新アルバム『At This Time』からの曲を披露した。バカラック自身はキーボードを演奏。このアルバムについてバカラックは、
「ここにあるのは一対一のラブ・ソングではない。荒んだ世界に向けたラブ・ソングなんだ」とプレスに発言している。
このあたりのことは以前ブログに記事として書いた。
http://blog.goo.ne.jp/sitedoi/e/0f1b91c42c23dd0b70f3faf58b2a1b6b
この『At This Time』の曲の後はカーペンターズが取り上げた「(The Long To Be)Close To You」や新曲の「For The Children」も一緒に披露した。前半と比較すると重めな感じがした。そしてオランダの歌手でバカラックの秘蔵っ子といわれるトレインチャがゲスト出演し、ブルーノートから出てる彼女自身が歌うバカラック・カヴァー集『Who'll Speak For Love』の中からも曲を披露した。
今回、最大の目玉だったのが映画音楽メドレー。『オースティン・パワーズ』のことを話題にしながら「The Look Of Love」、クリストファー・クロスの歌唱で有名な「ニューヨーク・シティー・セレナーデ」、「April Fools」や「雨にぬれても」という誰もが聴いたことのある有名曲が続いた。途中でバカラックのピアノ弾き語りで「Me Japanese Boy I Love You」なんかもあった。
画像は『The Look Of Love: The Burt Bacharach Collection』のボックス・セットと、会場で配布されたリーフレット。リーフレットには特設サイトから高橋幸宏や佐野元春らのコメントが掲載されていた。
http://sp.eplus.jp/burt/comment.html
今、思い出したけど、高橋幸宏のバカラック・カヴァーって好きなんですよ。
■An Evening With BURT BACHARACH and The Tokyo Newcity Orchestra
2008年2月22日(金) 大阪フェスティバルホール
1階D列Lサイド8番
出演
Burt Bacharach
東京ニューシティ管弦楽団
Singer:
Donna Taylor
John Pagano
Josie James
David Coy(Bass)
Dennis Wilson(Woodwinds)
Rob Shrock(Keyboards)
David Crigger(Drums)
Tom Ehlen(Trumpet/Flugelhorn)
Guest
Traincha
Set List
01 What The World Needs Now Is Love
Record Medley
02 Don't Make Me Over
03 Walk On By
04 This Guy's In Fallin' Love With You
05 I Say A Little Prayer
06 Train And Boats And Planes
07 Wishin' & Hopin'
08 (They's)Always Something There
Record Medley 2
09 One Less Bell To Answer
10 I'll Never Fall In Love Again
11 Only Love Can Break A Heart
12 Do You Know The Way To San Jose
13 Anyone Who Had A Heart
14 Heart Light
15 God Give Me Strength
Beginnings Medley
16 Magic Moments
17 The Story Of My Life
18 The Blob
19 Tower Of Strength
20 Go Ask Shakespeare
21 In Our Time
22 (The Long To Be)Close To You
23 For The Children(新曲)
24 Falling Out Of Love
25 Who'll Speak For Love
Movie Medley
26 The Look Of Love
27 Arthur's Theme
28 What's New Pussy Cat
29 The World Is A Circle
30 April Fools
31 Rain Drops Keep Fallin' On My Head
32 The Man Who Shot Liverty Valantine
33 Making Love
34 Wives & Lovers
35 Alfie
36 A House Is Not A Home
37 That's What Friends Are For
Encore
38 Any Day Now
39 What The World Needs Now Is Love
40 Rain Drops Keep Fallin' On My Head
バカラックの来日公演、さぞ素晴らしかったことでしょう。
僕も観たかったです。
僕は紙ジャケの「live in japan」で少しでも気分を味わうことにします。
特設サイトの錚々たる顔ぶれのコメントの数々にも驚きました。
ユキヒロさんは「april fools」でしたっけ。あのカヴァーも良いですね。
今回の来日公演の予習として紙ジャケの『Live In Japan』を聴きました(笑)。
幸宏さんの「April Fools」!
最高ですよ。あの頃はレコーディングにDr.kyOnが参加してたんじゃないかな。