マガジン感想

なれの果ての僕ら

最後にモノを言うのはやっぱ暴力だよね。
当たり前だわ。

好色男・黒田も王様に立候補してたけど、あの集団で全員ボコにできる暴力が彼にあれば、あんだけ散々なことをやらかしてても王様になれたと思うよ！
理不尽だけどさ！

話し合って、絶対権力を振るう「王様」を決めろ。王様はこの集団で最強の権力が約束される。
グループ分けをし、そこでまず候補を選定。
そしてそこから真の王を決める。この流れでしょうね。

で。

長谷部がグループ内の王様候補に立候補して、認めざるを得ない状況。
何故なら、誰もグループ内で長谷部に暴力で勝てる奴が居ないから。

正確に言えば、全員でかかれば長谷部に勝てるかもしれないけど。
その胆力が無いから。
（グループ分けしたことの意味、絶妙ですよね。グループ分けすることにより、集団の人数を分割し、いちグループ内の頭数を減らして、たった一人の無軌道暴力で集団の意思を牛耳れる状況を作り出した）

結果的に、誰も逆らえない。
ペンは剣よりも強しとか言うけどさ。
正確では無いわな。
それが通用するの、無法ではありませんって前提条件あるからね。
法が通用しない状況だったら、最強は暴力。ペン。つまり言論の力じゃない。
道徳だとか紳士だとか持ち出して非難してもさ。
ボコボコにされて前歯無くなっても同じこと言えるの？
言えるなら大したもんだけど、言ったとしても言えなくなるまで殴られるだけだからね。
暴力の力、舐めちゃいけないよ。

例えば

「女相手に手を上げて恥ずかしくないの！？」

「お前、暴力なんて最低だって言ってたよな！？」

そこで一発ぶん殴り

「えっと、何か言った？」

逆らわなくなるまでこの繰り返し。
そして普通の人は、前歯を折られ、片目を失明する頃には「私が全面的に間違っておりました」と、自分の誤りを認める流れになってしまうんですね。
歪んでるけど。
これを止める術は、存在しませんな。
やられる側が「殺されるまでにお前にそれなりのダメージを与えてやる」って胆力を持つ以外は。
バックに暴力の裏打ちの無い提案や非難って、純粋暴力の前には無力なのよ。

……この場合の唯一の望みは、暴君として君臨する「王様」の、寝込みを襲って殺してしまうことだけど。
王様、最強暴力の「拳銃」持ってるからなぁ。
拳銃持ってる相手、寝てても襲うのはとてつもない勇気が要るよね。
だって、反撃受けたら１００％死ぬんだから……。