1966年初版 安藤美紀夫/訳 江口進・清水耕蔵/デザイン
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
まえがきに作者が13歳頃に書いた物語だと紹介されている通り、絵本らしいお話
【内容抜粋メモ】
登場人物
カテリーナ
ロゼッタ 姉
ベルリッシマ カテリーナの大事なお人形
ティト 英雄
食べるものがないため、姉のロゼッタは子守の仕事を探しに出かける間
カテリーナは1人で留守番
ロゼッタ姉さんが作ってくれたお人形ベルリッシマは袋をつくる布でできていて
目、鼻、口は赤い糸
手で押してようやく「はい」「いいえ」と言えるだけ
カテリーナ:私、ほんとの人形が欲しいわ
*
くず屋が来て、捨てられているベルリッシマを
穴のあいた1ソルド銅貨で買い取って行ってしまう
英雄ティトがやって来て、お腹が空いているから食べ物をくれと言う
王女さまからもらった銀のトランペットは鳴らないし
ぼろぼろの服を着ている
ティト:穴あき銅貨は今じゃもう通用しないんだよ
すぐに帰ると書き置きをして、2人でベルリッシマを探す旅に出る
駅員はお金がないと切符は売れないと言うが
相手がティトだと分かると慌てて切符をくれる
白ネズミの王さまは猫が怖いため
ボール紙で猫を作ってしっぽにくくりつけた話をする
汽車が終点に着き、森番夫人にベルリッシマについて聞くが知らない
松林奥さんのお祭りに参加する
妖精の女王も来ていて、新しい女中グリージアはとてもよく働くと自慢する
城の中でトランプをしているところに泥棒ピックと2人の友だちがやって来て脅す
ティト:森じゅうが僕の友だちなんだってことを思い出したほうがいいぞ
ティトは3人の剣を奪い、3人は窓から逃げる
ティトはこめかみに小石を投げつけられて寝込んでしまう
小さい家でカテリーナは必死に看病する
小石を投げたピックは捕まり、中学校に戻ることになる
意識が戻ったティトは、赤い丸屋根にはカシの木王女が住んでいて
フェリーチェ王子との結婚式の日、トラに捕まってしまった話をする
ティトは3頭のトラを殺して王女を助けたため
美しい曲の吹ける銀のトランペットをもらった
ティト:
あの王女ならボクのお母さん代わりになってもらえるんじゃないかと思ってきたんだよ
トランペットが鳴らなくなったのは、王女が僕を忘れてしまったからなんだ
*
ソーニヨ宮殿
子どもたちが毎日夢に見る家がある
貧乏に見える子どもたちは、宮殿では反対に
一番立派なものをたくさん持っていることもある
カテリーナの部屋にはたくさんの人形と、人形の洋服がある
*
妖精の女王の出入りの商人が来て、宮殿にいる召使いの女グリージアを愛していて
妻にしたいと思うが、引っ込み思案でどうしたらいいか分からないと相談する
ティト:僕とカテリーが女王の所へ行って、話をつけてあげますよ
女王に話して、出て来たグリージアとは
ベルリッシマだと分かり感動の再会を果たす
商人の妻になるか聞くと首を横に振る
カテリーナ:このままずっと私と一緒にいたいんでしょう?
ロゼッタの夢の部屋には誰もいない
妹の帰りを待って、夜も寝ていないから
慌てて自動車で帰宅すると、ロゼッタは喜び
18人も世話をする子どもを持つ奥さんを見つけたと話す
カテリーナ:これからは毎日ご飯が食べられるのね
*
小さな王女が迷子になったと泣いている
彼女はフェリーチェ王子とカシの木の王女の娘だと分かる
ティトは彼女を宮殿まで連れていく
カテリーナは記念に穴あき銅貨をヒモに通してティトの首にかける
小さな王女はお礼にギターをあげて、ティトはトランペットをカテリーナにあげる
■解説
エルサ・モランテ
現代イタリア文学を代表する作家アルベルト・モラビアの妻
『禁じられた恋の島』など大人向けを書いている
イタリアの児童文学は、イタリアが独立した後の19世紀後半
『ピノッキオ』『クオーレ』という2つの有名な作品が発表された
本書に出てくるティトは、イタリアの民話に出てくる人物の1人が
形を変えたものではないかと思われる
もともと「保護者」という意味もある
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
まえがきに作者が13歳頃に書いた物語だと紹介されている通り、絵本らしいお話
【内容抜粋メモ】
登場人物
カテリーナ
ロゼッタ 姉
ベルリッシマ カテリーナの大事なお人形
ティト 英雄
食べるものがないため、姉のロゼッタは子守の仕事を探しに出かける間
カテリーナは1人で留守番
ロゼッタ姉さんが作ってくれたお人形ベルリッシマは袋をつくる布でできていて
目、鼻、口は赤い糸
手で押してようやく「はい」「いいえ」と言えるだけ
カテリーナ:私、ほんとの人形が欲しいわ
*
くず屋が来て、捨てられているベルリッシマを
穴のあいた1ソルド銅貨で買い取って行ってしまう
英雄ティトがやって来て、お腹が空いているから食べ物をくれと言う
王女さまからもらった銀のトランペットは鳴らないし
ぼろぼろの服を着ている
ティト:穴あき銅貨は今じゃもう通用しないんだよ
すぐに帰ると書き置きをして、2人でベルリッシマを探す旅に出る
駅員はお金がないと切符は売れないと言うが
相手がティトだと分かると慌てて切符をくれる
白ネズミの王さまは猫が怖いため
ボール紙で猫を作ってしっぽにくくりつけた話をする
汽車が終点に着き、森番夫人にベルリッシマについて聞くが知らない
松林奥さんのお祭りに参加する
妖精の女王も来ていて、新しい女中グリージアはとてもよく働くと自慢する
城の中でトランプをしているところに泥棒ピックと2人の友だちがやって来て脅す
ティト:森じゅうが僕の友だちなんだってことを思い出したほうがいいぞ
ティトは3人の剣を奪い、3人は窓から逃げる
ティトはこめかみに小石を投げつけられて寝込んでしまう
小さい家でカテリーナは必死に看病する
小石を投げたピックは捕まり、中学校に戻ることになる
意識が戻ったティトは、赤い丸屋根にはカシの木王女が住んでいて
フェリーチェ王子との結婚式の日、トラに捕まってしまった話をする
ティトは3頭のトラを殺して王女を助けたため
美しい曲の吹ける銀のトランペットをもらった
ティト:
あの王女ならボクのお母さん代わりになってもらえるんじゃないかと思ってきたんだよ
トランペットが鳴らなくなったのは、王女が僕を忘れてしまったからなんだ
*
ソーニヨ宮殿
子どもたちが毎日夢に見る家がある
貧乏に見える子どもたちは、宮殿では反対に
一番立派なものをたくさん持っていることもある
カテリーナの部屋にはたくさんの人形と、人形の洋服がある
*
妖精の女王の出入りの商人が来て、宮殿にいる召使いの女グリージアを愛していて
妻にしたいと思うが、引っ込み思案でどうしたらいいか分からないと相談する
ティト:僕とカテリーが女王の所へ行って、話をつけてあげますよ
女王に話して、出て来たグリージアとは
ベルリッシマだと分かり感動の再会を果たす
商人の妻になるか聞くと首を横に振る
カテリーナ:このままずっと私と一緒にいたいんでしょう?
ロゼッタの夢の部屋には誰もいない
妹の帰りを待って、夜も寝ていないから
慌てて自動車で帰宅すると、ロゼッタは喜び
18人も世話をする子どもを持つ奥さんを見つけたと話す
カテリーナ:これからは毎日ご飯が食べられるのね
*
小さな王女が迷子になったと泣いている
彼女はフェリーチェ王子とカシの木の王女の娘だと分かる
ティトは彼女を宮殿まで連れていく
カテリーナは記念に穴あき銅貨をヒモに通してティトの首にかける
小さな王女はお礼にギターをあげて、ティトはトランペットをカテリーナにあげる
■解説
エルサ・モランテ
現代イタリア文学を代表する作家アルベルト・モラビアの妻
『禁じられた恋の島』など大人向けを書いている
イタリアの児童文学は、イタリアが独立した後の19世紀後半
『ピノッキオ』『クオーレ』という2つの有名な作品が発表された
本書に出てくるティトは、イタリアの民話に出てくる人物の1人が
形を変えたものではないかと思われる
もともと「保護者」という意味もある