空想イラスト
ふだんは、暗い部屋でもくもくと、まわりつづける秒針の
ビョウくん。休みたいけど、休めない。
たまーに休めるのは、電池が切れたときと
ご主人さまが、ぼくを転がして、電池が飛び出したときくらい。
ほかの時間を示す短い針と、長い針は、
ぼくより、えらそうだ。
ぼくみたいに、タッタと動かなくても、なんだか楽しそうにしている。
それに、12が一番上で、6が一番下だ。
12個の数字たちは、なんと、動くこともない。
でも、柱時計や掛け時計よりも、ぼくは、たぶん、大事にされていると思っている。
朝と晩、ご主人さまのあたたかい手が、ぼくを包むから。
携帯電話に、挫折した、じぶん。
ツイッターは、おもしろい。
自分の子供に、ツイート。
恥ずかしいから、やめて。
パソコンのメールで、かえしてきた。
21歳の息子と。
そりゃあ、距離は、できる。
22歳の息子とは、なーんか、ちがう。
私の話を聞いてくれて。
家の固定でんわで、岡山弁で、ながながと。
大人になって、私は、こどものままで。