今日届いたので早速吹いてみました。吹奏感はpBoneよりも全然良くて普通の金属製トロンボーンと同じ感覚で吹けます。やはり金属製リードパイプだからなのでしょう。音も普通にトロンボーンらしい音がします。金属製と遜色ない音です。いや、むしろ金属製トロンボーンよりも豪快な音が出しやすいです。それほど頑張らなくてもちょっと息を沢山吹き込んだだけでもの凄い楽器が鳴りまくったような豪快な音が出ます。なので、長時間大きな音を吹き続けても全然バテず、いつまでも吹き続けていられそうな感覚です。5年前に買ったpBoneは吹奏感が心地良くなく音色も好みではありませんでしたが、このタイガートロンボーンは吹奏感も心地良いし、音色も大変気に入りました。
タイガートロンボーン(ブラック)とpBone(ホワイト)
タイガーのロゴ
付属マウスピース(プラスチック製)
付属マウスピースはBach 12C相当サイズのようですが、リム形状、カップ、スロート等とても良いです。ただマット(つや消し)仕上げのため唇の滑りが悪く少し口当たりが悪いです。外観の黒のマット仕上げはカッコいいと思いますが、リムだけは通常の金属製マウスピースと同じように光沢(ツヤ)仕上げであった方が良いですねー。リムの表面仕上げ問題を除けばこの付属マウスピースはかなり良いです。
Bach 11Cを挿してみたところですが、奥まで挿入出来ません(涙)。
一般的な金属製マウスピースは使えず、付属マウスピースしか挿さらないようです。付属マウスピースでもあと7mm位は奥に入って欲しいところですが。
苦肉の索としてリードパイプを外してBach 11Cを挿してみました。
ご覧のとおり、しっかり奥まで入りました。が、リードパイプが無いため、息の方向性が定まらず、吹奏感は悪くなり正確な音程に当てにくくなってしまいました。やはりリードパイプ無しでは音のツボがなくなってしまいます。
チューニング管はキングのようなリバース管ではなく、バックタイプです。
このチューニング管が緩くて、かなり固めのグリスを塗っても落ちて来てしまいます。なのでヘットマンのウルトラスライドグリス(まるでボンドのような最高粘度グリス)を塗ってようやく落ちなくなりました。
付属ケース
タイガーのテナートロンボーンはとてもプラスチック製とは思えないほど吹奏感も良く、金属製トロンボーンと遜色のない音が出ますが、最大の欠点として、ピッチが低いということですねー。チューニング管を全部入れた状態でも440Hzに全く届かず、かなり長時間吹き込んで管体が温まった状態でも339Hz位までが限界です。管体が冷えた状態では335〜336Hz程度です。さすがにこんなに低いピッチでは厳しいので、チューニング管を切って短くしようかと考えています。プラスチクック製なのでノコギリで簡単に切れるでしょう。
あともうひとつ欠点、スライドがシャカシャカ鳴ってうるさく、動きもスムーズではありません。現状まだ黒い削りカスが沢山出ている状態なので、徹底的にクリーニングすれば少しはマシになるのかもしれませんが、スライドに関してはpBoneの方が圧倒的に良いですね。
吹奏感と音色は大変素晴らしいので、ピッチの低さとスライドの問題さえクリア出来れば、十分実戦でも使える楽器だと思います。ですが、やはり中国製ならではの最終的な詰めの甘さはありますよねー。製造段階での精度を少し高めて、最終検品をきちんと行えば現状の問題点はクリア出来るのではないかと思いますが、まぁこのような面白い楽器を作ることが出来るのも中国ならではでしょうか。
(*現在、タイガーブランドでの流通はほとんど無く、ZOブランドとして流通しています。)
ZO ゼット・オー プラスチック製テナートロンボーン(細管) TTB-11 カラー:オレンジ | |
クリエーター情報なし | |
ゼット・オー(Zo) |