子供の病気だの、入院だのといったヘビーな話題が続いてて、イヤなんだが・・・
長女(仮称ララ、5歳)がどうやら保育園で「いじめ」の対象となりつつあるらしい、と気づいたのは数ヶ月前。
「○○がララのこと、クサイって言う。ちゃんとお風呂にも入ってるし、くさくないのに。」と娘が言ったのが最初だった。それから、次第に「くさい」と言われる回数、からかう友達の人数が増えて行った。
「くさくないもん」と言い返してもダメ。「くさいって言う人がくさいんです~」と反論したら「ララが今くさいって言ったからくさい!」と言われたそうだ。いい匂いがするシャンプーやリンスをしてもダメ。私のコロンをかけてみたりもしたが、もちろん効果はない。担任の先生にも一度言ったが、注意された子はその日だけはやめて、その後また言うようになっているらしい。
最初は男の子だけが言っていたようだが、女の子でも言う子があらわれた、という所で、これは本格的な対策が必要だ、とダンナをまじえて話をしてみた。
「そんなヤツは『ふざけんなこのバカ』って言って叩いてやれ」
・・・というのが我が亭主殿の答え。
娘も私も、思わず笑ってしまった。
さすが私の惚れた理論物理学博士様、言うことが素敵~。(惚れた目にはなんとやらで失礼!)
よし、この路線で行こう、と決めた。
この数ヶ月、くさいくさいと言われ続けた娘。近頃は「くさい」と言われると半べそをかいていたらしい。
完全にナメられているのだ。ここで逆襲すれば、テキはひるむに違いない。
反撃できるくらい、強くなることが必要だ。
良く言えば優しい、悪く言えば弱い性格のララは、以前、2歳下の妹(リリ)におもちゃを取られ続けて泣いてばかりいた頃があった。
「泣かないで、リリみたいに力ずくでとり返したら?貸さないって言ってるおもちゃを取るリリが悪いんだよ」と私が言ったら、ララはおもちゃを妹から奪い、取り返すのに成功した。(もちろん、リリは泣いたが、それは自業自得ということで。当時確か2歳だったが、2歳児でも嫌がる姉から物を強奪してはいけない、ということは理解しなくてはならない。)
その時のララの表情が忘れられない。自分にこんな力があるのを初めて発見し、覚醒したばかりのような、誇らしげな自信のついた顔をしていた。その時のように、自分の力を発見し、強くなって欲しい。
・・・しかし、ララは、友達を叩いたことなどない。
「おともだちをたたいたら、先生に怒られるから、たたきたくない」とおびえたように言う。
膝の上にのせて抱きしめながら話をした。
(3人姉弟の一番上なので最近は抱くことも滅多になく、スキンシップの良い機会だと思いつつ。)
先生とは、保育園で終わり。でも友達は、同じ地域に住む限り、小学校も中学校も一緒だ。
先生に怒られたくないからといって、たたかないでいて、この先ずっとずっと「くさい」と言われるよりは、先生に怒られても「くさい」と言うのをやめさせる方がいい。友達をたたくのは悪いことだけど、友達に「くさい」というのはもっともっと悪いことだから、悪いことをそのままにしておいてはいけない。悪いことに負けないで、戦わなくてはならない。
・・・そんな話を、5歳児の頭でも理解できるように、話した。
「戦う強い女になれるか?セーラームーンやプリキュアだって悪いヤツらと戦ってるぞ?」という感じで。
娘は納得したようだ。
「強くて優しくて賢くておしゃれなララになる!」と言う。
(お嬢さん、それはちと欲張りすぎじゃないか?)
手順も決めた。最初からたたくのではなく、まずは「もう一回『くさい』って言ったらたたくよ」と言い、次に言ったらたたく。たたきかた(腕を横に振り上げて平手打ちする方法)も教えて、クッションをたたかせて練習させた。亭主殿の名言である「ふざけんなこのバカ」と大きな声を出す練習もした。
翌日、登園前からララは「ドキドキする!!」と言っていた。
そしてお迎えに行った時に「どうだった?」と聞いたら「くさいって言われたから、たたいたけど、先生に怒られちゃったよ~」という。
以下、ララの話。
男の子の一人が「この人、くさいんですけど~」と言ってきたので、手順通り、最初は言葉で警告し、2回目に叩いた。すると叩かれた子が先生に言いつけて、二人とも先生に怒られた。しばらくしてまた同じ子が「くさい」と言ったのでまた叩き、また二人とも先生に叱られたが、相手よりも娘の方が強く叱られた。
娘としては大好きな先生に叱られたことが悲しくて泣いた、という。
しかし、その後は誰も娘に「くさい」と言わなかったらしい。
これは先生にも事情を説明する必要がある、と連絡帳にこれまでのいきさつを詳しく書いた。
保育園の先生が「おともだちをたたく」という行為を許可してくれるとはとても思えなかったので、事前に説明はしなかったのだが(確信犯的悪い親ですみません)、信頼できる良い先生でもあり、先生をのけものにすることもないような気がして、全部正直に説明し「良い解決法がありましたらお教え下さい」と最後に書いた。
先生の対応は迅速だった。翌日すぐ、クラス全員を集め、話をしたらしい。
「保育園でも昼食後シャワーを浴びるし、みんな清潔でくさいはずがない。
なのに「くさい」と自分が言われたらどんな気持ちがするか。」
子供達の心に届いただろうか。
連絡帳には「配慮が足りなくてララを傷つけてしまったようで、申し訳ありませんでした」とも書いてあった。「良い解決法は、よくわかりませんが・・・」と連絡帳には書いてあったが、これ以上の解決法は望めない、と思う。
そうして二日がすぎた。まだ誰も娘に「くさい」と言わないらしい。
「一度強く出れば、そういうヤツは言わなくなるんだよ。」とダンナは言う。
ずっと続けば良いのだが。
長女(仮称ララ、5歳)がどうやら保育園で「いじめ」の対象となりつつあるらしい、と気づいたのは数ヶ月前。
「○○がララのこと、クサイって言う。ちゃんとお風呂にも入ってるし、くさくないのに。」と娘が言ったのが最初だった。それから、次第に「くさい」と言われる回数、からかう友達の人数が増えて行った。
「くさくないもん」と言い返してもダメ。「くさいって言う人がくさいんです~」と反論したら「ララが今くさいって言ったからくさい!」と言われたそうだ。いい匂いがするシャンプーやリンスをしてもダメ。私のコロンをかけてみたりもしたが、もちろん効果はない。担任の先生にも一度言ったが、注意された子はその日だけはやめて、その後また言うようになっているらしい。
最初は男の子だけが言っていたようだが、女の子でも言う子があらわれた、という所で、これは本格的な対策が必要だ、とダンナをまじえて話をしてみた。
「そんなヤツは『ふざけんなこのバカ』って言って叩いてやれ」
・・・というのが我が亭主殿の答え。
娘も私も、思わず笑ってしまった。
さすが私の惚れた理論物理学博士様、言うことが素敵~。(惚れた目にはなんとやらで失礼!)
よし、この路線で行こう、と決めた。
この数ヶ月、くさいくさいと言われ続けた娘。近頃は「くさい」と言われると半べそをかいていたらしい。
完全にナメられているのだ。ここで逆襲すれば、テキはひるむに違いない。
反撃できるくらい、強くなることが必要だ。
良く言えば優しい、悪く言えば弱い性格のララは、以前、2歳下の妹(リリ)におもちゃを取られ続けて泣いてばかりいた頃があった。
「泣かないで、リリみたいに力ずくでとり返したら?貸さないって言ってるおもちゃを取るリリが悪いんだよ」と私が言ったら、ララはおもちゃを妹から奪い、取り返すのに成功した。(もちろん、リリは泣いたが、それは自業自得ということで。当時確か2歳だったが、2歳児でも嫌がる姉から物を強奪してはいけない、ということは理解しなくてはならない。)
その時のララの表情が忘れられない。自分にこんな力があるのを初めて発見し、覚醒したばかりのような、誇らしげな自信のついた顔をしていた。その時のように、自分の力を発見し、強くなって欲しい。
・・・しかし、ララは、友達を叩いたことなどない。
「おともだちをたたいたら、先生に怒られるから、たたきたくない」とおびえたように言う。
膝の上にのせて抱きしめながら話をした。
(3人姉弟の一番上なので最近は抱くことも滅多になく、スキンシップの良い機会だと思いつつ。)
先生とは、保育園で終わり。でも友達は、同じ地域に住む限り、小学校も中学校も一緒だ。
先生に怒られたくないからといって、たたかないでいて、この先ずっとずっと「くさい」と言われるよりは、先生に怒られても「くさい」と言うのをやめさせる方がいい。友達をたたくのは悪いことだけど、友達に「くさい」というのはもっともっと悪いことだから、悪いことをそのままにしておいてはいけない。悪いことに負けないで、戦わなくてはならない。
・・・そんな話を、5歳児の頭でも理解できるように、話した。
「戦う強い女になれるか?セーラームーンやプリキュアだって悪いヤツらと戦ってるぞ?」という感じで。
娘は納得したようだ。
「強くて優しくて賢くておしゃれなララになる!」と言う。
(お嬢さん、それはちと欲張りすぎじゃないか?)
手順も決めた。最初からたたくのではなく、まずは「もう一回『くさい』って言ったらたたくよ」と言い、次に言ったらたたく。たたきかた(腕を横に振り上げて平手打ちする方法)も教えて、クッションをたたかせて練習させた。亭主殿の名言である「ふざけんなこのバカ」と大きな声を出す練習もした。
翌日、登園前からララは「ドキドキする!!」と言っていた。
そしてお迎えに行った時に「どうだった?」と聞いたら「くさいって言われたから、たたいたけど、先生に怒られちゃったよ~」という。
以下、ララの話。
男の子の一人が「この人、くさいんですけど~」と言ってきたので、手順通り、最初は言葉で警告し、2回目に叩いた。すると叩かれた子が先生に言いつけて、二人とも先生に怒られた。しばらくしてまた同じ子が「くさい」と言ったのでまた叩き、また二人とも先生に叱られたが、相手よりも娘の方が強く叱られた。
娘としては大好きな先生に叱られたことが悲しくて泣いた、という。
しかし、その後は誰も娘に「くさい」と言わなかったらしい。
これは先生にも事情を説明する必要がある、と連絡帳にこれまでのいきさつを詳しく書いた。
保育園の先生が「おともだちをたたく」という行為を許可してくれるとはとても思えなかったので、事前に説明はしなかったのだが(確信犯的悪い親ですみません)、信頼できる良い先生でもあり、先生をのけものにすることもないような気がして、全部正直に説明し「良い解決法がありましたらお教え下さい」と最後に書いた。
先生の対応は迅速だった。翌日すぐ、クラス全員を集め、話をしたらしい。
「保育園でも昼食後シャワーを浴びるし、みんな清潔でくさいはずがない。
なのに「くさい」と自分が言われたらどんな気持ちがするか。」
子供達の心に届いただろうか。
連絡帳には「配慮が足りなくてララを傷つけてしまったようで、申し訳ありませんでした」とも書いてあった。「良い解決法は、よくわかりませんが・・・」と連絡帳には書いてあったが、これ以上の解決法は望めない、と思う。
そうして二日がすぎた。まだ誰も娘に「くさい」と言わないらしい。
「一度強く出れば、そういうヤツは言わなくなるんだよ。」とダンナは言う。
ずっと続けば良いのだが。
ララ本人は「悪いヤツと戦ったからだ!」と自信をつけた様子である。
2回もTrackbackしてくれたお礼も言ってませんでしたが。
そもそもこうして言葉を交わすのも初めてですね。
Trackbackしていただいて以来,時々ですがshibtanetも拝見しております。
娘の体験は保育園児レベルの「いじめ」なので,年齢や環境によっては,全然,違った対応が必要だとは思います(^^;
あくまでも一例ということで。
だけど,自分の尊厳(?)のために勇気を出して全力で戦う,なんていうのは幼若男女を問わず生きるためには(しょっちゅうではないにしても)必要なことなので,こういう年齢で体験しておいても悪くないかな,というのが親としての感想です。
幼年期に叩かれ慣れしておけばよいのでしょうね。
この後、もう一回だけ、ララに「くさい」と言った男の子がいたそうだ。
保育園の園庭で遊んでいる時だそうで、先生方の目が届いていなかった所で。
ララは警告した「また言ったら叩くよ」と。
それでも相手が「くさい」と言い続けたので叩き、相手の男の子も叩き返したので叩きあい、蹴りあいの喧嘩になったらしい。
年長児(5-6歳)の女児たちが見ていて、全員ララの味方になってはやし立てたそうだ。
「ララ頑張れ!負けるな!ララはくさくないぞ!」と。
喧嘩は、相手の男の子が泣いて(負けて)終わった。
それ以降、ララに「くさい」と言う友達は完全にいなくなった。
うちの6歳になる息子も、特定の友だちにいじめられているようで悩んでおりました。
暴力が最善と考えた事はないのですが、自分を守るためならば、それこそが正義であるのだと思い返したところです。
愛する娘の為に、しっかりと対策を考えて、順番を決め、実行する為に準備をしたんですね。
アフターケアも忘れない。
参考にさせてもらいます。
我が家でも、このミッションを成功に導く為に練りに家族で戦おうとおもいます。
臭い いじめ と検索してこちらにたどり着きました。
我が子(息子 5歳 年中)が特定の子(女の子)1人にしつこく臭いと言われているようでどうしたものかと思い悩んでいた所こちらを拝見し、モヤモヤがスッキリしました。
「絶対にやり返してはいけない」と口うるさく教えてきましたが、ララちゃんそっくりな息子の性格。なるほど!と思うことばかりでとても参考になりました。
何かの形で仕返し出来たら…まずは息子にもっと自信をつけないと。
いつか笑って話せるように息子と乗り越えて行きたいと思います。ありがとうございました。
ブログ主です。こちらこそ、コメントの承認がとても遅くなりまして失礼しました。
2カ月たちましたが、無事、乗り越えられたでしょうか。
「やり返してはいけない」と言いたくなる気持ち、よくわかります。
時間はかかるし、周囲への説明も大変だと思いますが、頑張ってくださいね。