KBS『プロデューサー』
初回放送:2015年5月15日
放送時間:金・土曜日、午後9時15分
演出:ピョ・ミンス、ソ・スミン
脚本:パク・ジウン、キム・ジソン
登場人物:チャ・テヒョン、コン・ヒョジン、IU、キム・スヒョン、パク・ヒョックォン、チョ・ハンチョル、キム・ジョングク、ナ・ヨンヒ、イェ・ジウォン、ソ・ギチョル、イ・チェウン、カン・シンチョル、パク・ヒボン、チェ・グォン
■ラ・ジュンモ役(チャ・テヒョン)
1泊2日のディレクター。「俺の話が難しいか?なぜ理解できないんだ。今はその話じゃないだろ!」1泊2日シーズン4『女優たちの1泊2日』演出。芸能局に入社8年目。それまで手がけた番組は多いが、特に代表作として挙げられるものはない。何かを命じれば不満を言う。やらないわけでもない。するくせに不満を言う。しかし情に厚く、責任感もある。何か不当だと感じるとカッとなって椅子を蹴って出て行くが、きっちり15秒で戻ってくる。だからニックネームは15秒ジュンモ。コミュニケーション学を専攻したが、優柔不断な上に決定障害まであるため疎通が最も難しい。幼い頃から家族ぐるみで過ごしたイェジンとは今のところロマンティックにときめく関係というよりもケンカが似合う仲。
■タク・イェジン役(コン・ヒョジン)
ミュージックバンクPD。「PDに最も必要なのは何か分かる?実力?人脈?視聴率?全て必要ないわ。根に持つことよ。根に持たないといけないの!」入社当時、イェジンは芸能局の花だった。男だらけの芸能局に入った女性PDだったため、みんなが可愛がっていた。しかし、今のイェジンは「うちのイェジンは本当にか細くて優しいな」という言葉が決して褒め言葉ではないという事実を悟った一羽の闘鶏であるだけだ。賢くてよどみない口調が台無しになるほど、たびたび意図せぬ体ギャグを見せる天然な性格。無視されて仲間はずれにされた過去があったからか、現在所有する小さな権力(?)を誇示したがる幼稚な面もある。最近になって、しきりにジュンモが気にかかる。いくら言っても聞かないあんな奴を誰が連れて行くか、かわいそうに!酒を飲んで酔いつぶれている時には無理やり頭を上げさせてハチミツ水を飲ませる。飲んでから、ああ…胸が苦しい…としかめっ面をするジュンモを見ると、自分まで同じような表情をしている。不思議なことに自分の胸も苦しくなるようで。
■パク・スンチャン役(キム・スヒョン)
芸能局の新人PD。「検事でも医者でも弁護士でもないけれど…プロデューサーですよ、父さん」汝矣島という不思議なウサギの穴に落ちたアリス。大学の時までは秀才と言われて一生懸命に学んできたことが、これほど無駄だとは。だから芸能をそれこそ“勉強”した。幼い頃、家でバラエティ番組をみたことがなかったため“国史”科目を勉強するようにバラエティの歴史を勉強する。一人で。基本的に口ごもったりぐずぐずしたり、言葉尻を濁しながらもどうにかして本人の意図するメッセージを伝達するタイプなので、社会生活に適していないキャラクター。そうは見えないが、意外に執念深い。良いことでも悪いことでも、必ずわずかであろうと返す。少しケチで繊細で、一歩後ろにいる女の子の足長おじさんスタイル。一方で、いじめられるうちに情が湧いてしまったイェジンを思う心を育てていくことになる。
■シンディ役(IU)
10年目の歌手。「ずっとうまく行くように願うということがどういう意味を持つと思う?もしそうじゃなければ私を踏みつけてしまうってことよ」13歳の時、練習生としてピョンエンタテインメントに入った10年目の歌手。世の中にタダは絶対になくて、この世界が一瞬は華やかに見えても、冷たくて気楽に横たわっていられる世界じゃないということは15歳で悟った。理由のない親切を必要以上に警戒し、絶対に深い情は与えないようにする。ポーカーフェースの達人。どんな状況でも理性を失わない氷の女王。ピョン代表を“ママ”と呼び、ピョン代表もシンディを“娘”と呼ぶが…シンディは知っている。ピョン代表はシンディが何か大きな失敗をする時を静かに待っているという事実を。ピョン代表の手中から華麗に独立することが現在の彼女の目標。しかし、全く予想できない暗礁に乗り上げることになる。
■■ 企画意図■■
“君が持っていけ”という意味でヨイド(汝矣島)と名前が付けられたというこの島。砂と風だけしかなく、賤人が羊を飼い、女官の火葬場として使われたほど使い道のなかったこの場所は、今では誰もが入りたがるのに誰も入れない高貴な土地になった。大韓民国の権力が集まる場所、証券街の莫大な資本が行き来し、あらゆる噂が量産される場所。そしてニュースとドラマとショーで大韓民国の余暇時間の責任を負う放送局がある場所が、まさに汝矣島だ。だから今は誰も“君が持っていけ”と言えない非常に尊い土地である。
さぁ、これからKBS韓国放送…その6階、芸能局に上がってみる。そこは『1泊2日』『ギャグコンサート』『スーパーマンが帰ってきた』『ビタミン』『芸能街中継』『ミュージックバンク』『全国のど自慢』を作っている人々が、パーテーションで仕切って座っている“事務所”がある。ただの事務所だ。教務室とか町役場とか、貿易会社とそれほど違いはない…パーテーションがあってコピー機のトナーを振って使わなければならなくて、部長の顔色を伺ってしょうがなく飲み会に参加しなければならない…ただの事務所。
ここで『1泊2日』のPDは新しく入ってきた助演出に“酷寒期、野外のロケに出る時にはどの会社のダウンコートが最もコストパフォーマンスが良いのか”“どうすればイカナゴの塩辛エキスをアメリカーノに似せてメンバーたちを完璧にだますことができるか”を大きな企業秘密のように伝授して、『ギャグコンサート』のディレクターは“どんな角度から瓢箪を頭に打ち込めば割れる音がはっきりと出せて笑わせられるか”を悩みながら数十個の瓢箪を頭で割っている。かつては秀才と呼ばれてソウル大・延世大・高麗大を卒業し、放送局に入社して祝いの言葉もたくさん受けたのに、死ぬ思いで英語を勉強してTOEICも980点を取ったのに…街頭インタビューで外国人に出会うと口ごもるのは高校生と同じで、読解も海外通販購入する時に役立つが、特に使うことはない。中・高校時代にずっと1位だった科目は“数学”と“科学”だったが、実際にロケ現場で最も必要なことは“機転”と“体力”で、就職活動で“論述”と“常識”を極めたが、会議室で最も必要なのは“秀麗な話術”と“電話帳”だということを悟ってしまう…
芸能局に勤務中の高学歴おバカたち。夜通し会議に撮影に編集に走り回っても視聴率が落ちれば穀潰し扱いを受けるので、今からでも“君が持っていけ”と言いたいが、どうしてもそうできない大切なKBS出入証。それを首にかけて今日も汝矣島18番地6階に出勤するディレクターではない会社員のオフィスの物語。
http://www.kbs.co.kr/drama/produca/index.html