「今JRが人身事故で運休らしいです」
準備万端済ませて、家で朝ごはんを食べていたところ、メンバーの一人から穏やかじゃないメールが入ってきた。すぐさまJRのホームページで確認すると、1時間少し前に鹿児島本線で人身事故が発生し、現場検証のため現在運休中らしい。突発事態とあらば仕方ないが、万一予約していた列車が運休になったら自由席覚悟、走っても乗り継ぎ列車に間に合わなかったら鹿児島市内観光か…という仮定の元に代案を描きつつ、ひとまず駅に向かった。
久留米駅に着いてみれば、鹿児島本線はすでに運転を再開しており、予定の1本前の特急から、ほぼ定刻通り運行しているようだ。運休になっては、苦労して取った指定席券も霧散するところだったので幸い。ただし予定の列車は、運休になった列車の代役を務めるべく臨時停車を繰り返すそうで、乗り継ぎ列車への接続は取ってくれるのだろうか。
まあ、心配してもしょうがないので、とりあえず乗ってしまおう。今回不参加の同期がわざわざ見送りに来てくれて、ごっそり差し入れを貰いつつ見送りを受け、第一走者の「リレーつばめ」が走り始めた。
せっかくの滅多にないグループ旅行なので、4人用のボックスシートを押さえておいた。指定席料金とはいっても閑散期なので、一人当たり300円とさしたる出費ではない。先行列車運休の影響で自由席は修羅場になっているようで、その意味でも指定を押さえておいてよかった。
まずは折りたたみ式のテーブルを広げ、先ほど受けた差し入れを載せてカンパーイ! ボックスシートとはいえ、妻側には天井まで壁が通っていて、プライベート感は高い。午前中からのアルコールで、会話も弾む。
本来は速達タイプの列車だが、運休になった先行列車の代役を務めるべく、瀬高、羽犬塚と有明並みに臨時停車。じりじりと遅れていくが、接続列車は待ってくれるとのことで一安心だ。県南組は瀬高から有明で下り、大牟田で合流してもらったが、これなら瀬高から乗ってもらってもよかった。ともあれ7人無事に集まれたということで、改めて乾杯。
熊本までの小一時間はあっという間。階段を上り下りせずに乗り換えられる、0Aホームで待っていた九州横断特急に乗り継いだ。2両編成で、こちらはまずまずの乗り。一人旅なら自由席を選んでいただろうが、全員固まって座るのは厳しく、やはり楽しいグループ旅行には指定席の確保が肝要だ。
九州横断特急は2両編成のワンマン特急とはいえ、客室乗務員が乗り込み、車内もウッディに改装されていて、個人的には好きな列車の一つ。九州では少なくなった車内販売もあり、ワゴンが回ってくるのを待たずに、デッキで駅弁を買い込んだ。遠く別府から走ってくる列車なので、大分から熊本沿線の駅弁を各種取り揃えていて、みんなで食べ比べてみた。
ラフプランの段階ではこの区間、SL人吉に乗るつもりだったのだが、冬季運休でかなわなかったのは残念。しかし球磨川のグリーンの水面は美しく、旅気分が盛り上がる。高速千円は安くていいけど、八代から人吉まではトンネルばかりで、こんな景色には出会えない。
人吉到着。SL人吉ならば小一時間、観光する時間があったのだが、乗り継ぎ列車はすぐの発車。階段を上がり、古代漆色の列車に乗り込んだ。
全文
準備万端済ませて、家で朝ごはんを食べていたところ、メンバーの一人から穏やかじゃないメールが入ってきた。すぐさまJRのホームページで確認すると、1時間少し前に鹿児島本線で人身事故が発生し、現場検証のため現在運休中らしい。突発事態とあらば仕方ないが、万一予約していた列車が運休になったら自由席覚悟、走っても乗り継ぎ列車に間に合わなかったら鹿児島市内観光か…という仮定の元に代案を描きつつ、ひとまず駅に向かった。
久留米駅に着いてみれば、鹿児島本線はすでに運転を再開しており、予定の1本前の特急から、ほぼ定刻通り運行しているようだ。運休になっては、苦労して取った指定席券も霧散するところだったので幸い。ただし予定の列車は、運休になった列車の代役を務めるべく臨時停車を繰り返すそうで、乗り継ぎ列車への接続は取ってくれるのだろうか。
まあ、心配してもしょうがないので、とりあえず乗ってしまおう。今回不参加の同期がわざわざ見送りに来てくれて、ごっそり差し入れを貰いつつ見送りを受け、第一走者の「リレーつばめ」が走り始めた。
せっかくの滅多にないグループ旅行なので、4人用のボックスシートを押さえておいた。指定席料金とはいっても閑散期なので、一人当たり300円とさしたる出費ではない。先行列車運休の影響で自由席は修羅場になっているようで、その意味でも指定を押さえておいてよかった。
まずは折りたたみ式のテーブルを広げ、先ほど受けた差し入れを載せてカンパーイ! ボックスシートとはいえ、妻側には天井まで壁が通っていて、プライベート感は高い。午前中からのアルコールで、会話も弾む。
本来は速達タイプの列車だが、運休になった先行列車の代役を務めるべく、瀬高、羽犬塚と有明並みに臨時停車。じりじりと遅れていくが、接続列車は待ってくれるとのことで一安心だ。県南組は瀬高から有明で下り、大牟田で合流してもらったが、これなら瀬高から乗ってもらってもよかった。ともあれ7人無事に集まれたということで、改めて乾杯。
熊本までの小一時間はあっという間。階段を上り下りせずに乗り換えられる、0Aホームで待っていた九州横断特急に乗り継いだ。2両編成で、こちらはまずまずの乗り。一人旅なら自由席を選んでいただろうが、全員固まって座るのは厳しく、やはり楽しいグループ旅行には指定席の確保が肝要だ。
九州横断特急は2両編成のワンマン特急とはいえ、客室乗務員が乗り込み、車内もウッディに改装されていて、個人的には好きな列車の一つ。九州では少なくなった車内販売もあり、ワゴンが回ってくるのを待たずに、デッキで駅弁を買い込んだ。遠く別府から走ってくる列車なので、大分から熊本沿線の駅弁を各種取り揃えていて、みんなで食べ比べてみた。
ラフプランの段階ではこの区間、SL人吉に乗るつもりだったのだが、冬季運休でかなわなかったのは残念。しかし球磨川のグリーンの水面は美しく、旅気分が盛り上がる。高速千円は安くていいけど、八代から人吉まではトンネルばかりで、こんな景色には出会えない。
人吉到着。SL人吉ならば小一時間、観光する時間があったのだが、乗り継ぎ列車はすぐの発車。階段を上がり、古代漆色の列車に乗り込んだ。
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