3年間に及ぶコロナ禍でリゲインは葉山界隈の山を登り尽くしました。
丹沢山系のように険しくないものの、全国4位の山岳遭難の神奈川県では二子山山系での道迷いは後を断ちません。
この山系は特に多く登っており、ほぼ全てのルートが頭に入っています。
最近はM師匠のお供をしてイノシシのわな猟にも参加していましたが、二子山には思い入れがあります。
最近の愛読書は"山と溪谷社"の「狩猟生活」、読んでいて飽きません
二子山山系自然保護協議会のイノシシ対策プロジェクトでは里山と市街地の間に緩衝地帯を作る活動も行なっています。イノシシの生息する里山が市街地に隣接していてイノシシが市街地に現れる事例も最近ニュースで良く見ます。
今日は畠山から続く大沢谷の整備事業に参加して来ました。
畠山は衣笠合戦の際に畠山重忠が陣を張った場所です、まさに「鎌倉殿の13人」ゆかりの地です
開拓した平場に竹小屋を作るべく、急斜面の竹を何本か切り倒し、枝を払います。
竹の伐採作業、案外大変ですこの日は8本ほど切りましたが、枝はらいも結構大変でした
この場所は一万平米あり、地権者は大手ハウスメーカーで、このような伐採や開墾作業も許可を得て行なっています。
狩猟は我らと同じ哺乳類を捕獲し、「止め刺し」※し血抜きをして解体しその肉を頂く※トドメを刺すことです、猟銃の場合は撃ち倒して終わりですがわな猟の場合、生け捕りになるので電気棒で感電させたり、ナイフを使って手際よく苦しませずに処理するのです。その意味ではわな猟の方が根性がいるかも知れません。
これはまさに太古の人間たちの生活そのものです。スーパーに並ぶ肉も見る目が変わります。
食用として育てられ屠殺される牛や豚の肉ですが屠殺現場を見る機会がないのでスーパーなどで肉を見ても美味しそうとしか感じないでしょう。
最近捕獲されたイノシシ、解体後茹でられて骨だけになった状態です
ところが狩猟はさっきまで生きていたイノシシやシカの命を奪い自分達で解体するので、命が肉に変わる過程を目の当たりにするのです。
従って、人間の都合で有害鳥獣として駆除した動物の肉はありがたく頂くというのが狩猟者の宿命なのです。
最近は"ジビエ料理"もブームになりつつありますが猟で仕留めた獲物を解体して食肉にする過程を目にする機会は少ないと思います。
リゲインは無駄に元気なので70-80歳でも現役で働ける狩猟に真剣に取り組んでいます。
話がかなり脱線しましたが今回は二子山山系自然保護協議会の二子山巡視プロジェクトの巡視員を拝命しました。
巡視員の腕章に7つ道具、剪定ばさみ・ノコギリ・山でも海でも便利な通称「武器」ことLEATHERMAN
今まで漫然と歩いていた二子山山系を巡視員として歩くことになります。二子山山系での事故を減らすことは神奈川県警の目標でもあり、その意味では巡視員の仕事は重要になります。
何回登ったか数えきれない二子山(上の山)山頂です、とりあえずこれはお約束
台風や強風の後は「ナラ枯れ」※の木の枝や倒木が登山ルートを妨げる場合もあります、必要最小限の安全確保を行い、後は自然に任せます。
それがこの二子山山系自然保護協議会の流儀なのです。
※「ナラ枯れ※」は、ナラ・シイ・カシなどのブナ科樹木(どんぐりの木)が枯れる森 林被害です。枯れる原因は、病原菌のまん延によるものであり、その病原菌を媒介する昆虫によっ て、次々と伝染していきます。
先日、二子山山系で見かけた『ガビ鳥』、目尻から伸びた白い模様が特徴です、こんなに間近で見ることは珍しい鳥です
青い巡視員の腕章をつけたリゲインを見かける事も増えるかも知れません。
何ごとも人助けです!