里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

シロシメジ 別名ヌノビキ

2017-11-06 | 日記
南三陸町戸倉地区の西部、沢沿いの林道から分かれて、杉林の中の荒れた作業道
を西へ上がっていくと、南側の尾根に紅葉し始めた雑木林が見えてきました。
何もない杉林と違って、雑木林なら珍しい樹種とか、食べられるキノコなどがあるかも
知れません。小沢を渡って隣の尾根を上ることにしましょう。

小さな尾根ながらケヤキやイタヤカエデの大木が聳え立つ、自然度の高い場所です。
北東に傾いた、なだらかな斜面には潅木やつる草も少なく、思わず寝転びたくなる私だけ
の庭のようです。そんな林床の落ち葉の間に、白っぽいものがチラホラ・・
白いキノコでしょうか。落葉を除けると、きれいな白いキノコが現れました。




                             二枚とも2017.11.1撮影

一本抜き取ってみると、柄の付け根が極端に膨らんでいるので、ダイコクなどとも呼ばれる
シロシメジかも知れません。柄も充実していて、美味しそうなキノコですね。
この場所では他にも10本くらい生えていましたが、傘も開ききらない小さなキノコなので、
採取しませんでした。

さらに上っていくと、なだらかな東向きの斜面が広がっていて、そこには30本ほどが群生
していました。それも斜面の下から上に向かって、10mほどの一直線上に、点々と或いは
4~5本連なって生えているんですね。たしか・・別名にヌノビキとあったように記憶してい
ますが、まさにそのような生え方をしています。ここでは傘が開いていて、直径が10cmほど
もあります。今晩の味噌汁用に10本ほど採取しました。
この地点の標高は350mほど。




                             二枚とも2017.11.1撮影

キシメジ科キシメジ属のキノコで、晩秋~初冬にアカマツを交えた雑木林などに群生、ときに
散生する。直線的に、或いは輪を描いたように発生することが多いので、布を引いたようだと
してヌノビキの別名がある。収量が多いので人気のある食茸。
傘は初め半球形で、後にはまんじゅう形となり、最後にはほとんど平らに開く。
湿っているときは弱い粘性を帯び、手で触れると多少ベタベタした感触がある。
傘の色は初め白色、古くなるにしたがって中央部から肌色~褐色を帯びる。手で触れたり、
傷ついたときも同様に変色するが、変化は弱くゆっくり。
ヒダは白色で密、柄に対して上生から湾生する。老成すると汚褐色のシミが現れる。
柄は白または淡褐色で、太く短い場合が多い。 柄の根もとはふくらみ、肉は締まって中実、
下部は繊維状、上部は粉状あるいは極細かいササクレ状。
肉は緻密で無臭、やや苦味があるため、食べる前に茹でこぼして苦味を除く。


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