里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ヤマノイモ 黄葉とムカゴ

2019-10-27 | 日記
栗原市金成普賢堂地区北部、丘陵地の狭間に耕作放棄田が続いていて、これに沿う細い農道を
上がって行くと、周辺の藪や立木につる植物が絡んでいて、その葉が鮮やかに黄葉しています。
これはヤマノイモでしょうか、葉が縦長の心形ですからね。

よく似たオニドコロの葉はもっと大きくて幅広ですし、それにムカゴが付かないので、これが
付いていればヤマノイモということになります。つるを目で追うと、黄葉の下の方にたくさん
のムカゴが付いているので、これはヤマノイモですね。




                             二枚とも2019.10.23撮影

ヤマノイモは雌雄異株で、それぞれのつるの葉腋に雌花序或いは雄序花を付けます。
ムカゴは花序の付かなかった葉腋にできるようで、雄株・雌株の別なくどちらにも付きます。
ただ若い株とか日陰の株には付かないか、付きが悪いようです。

ムカゴは地面に落ちると翌春に発芽して生長しますが、これは茎が肥大し形成されたものです
から、雄株のムカゴが発芽すると雄株になり、雌株のムカゴが発芽すると雌株になります。




                             二枚とも2019.10.23撮影

ヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性多年草、ただし地上部は1年生。雌雄異株。
本州~沖縄に分布し、山野の道路沿いや藪際、耕作地周辺などに自生する。
根茎(担根体)は多肉な円柱形で、長く直下する。つる(茎)は伸長し多数分枝する.
葉は対生まれに一部互生、葉身は広披針形~三角状狭卵形で長さ3~11cm、先端は尖り、
基部は心形。葉柄は長さ2~4cm。全縁で、葉表はやや光沢がある。
葉腋には黒褐色で球~長球形の珠芽(ムカゴ)が多数付く。
花期は7~8月、葉腋から穂状花序を1~3個ずつ出し、白色で小形の花をつける。
雄花序は直立してやや疎らに多数の花を付ける。花被片は6個、雄しべ6個。
雌花序は下垂して疎らに数花をつけ、花弁6個、子房3個、仮おしべがある。
果実は蒴果で長さ15mmほど、幅25mmほどで、半円状の翼のような3室がある。
種子は円形で周りに薄い翼がある。


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