里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

コンフリー 健康野菜に毒性

2017-06-02 | 日記
大崎市鹿島台深谷地区の、丘陵地を通る車道沿いや耕作地周辺には、かつて健康野菜
とか薬草として人気のあったコンフリーが、あちこちに群生しています。
コンフリーは元々が明治時代に家畜飼料として導入された、ヨーロッパ原産の帰化植物
ですから、牧草地が点在する鹿島台丘陵に多いのも納得できます。
和名はヒレハリソウとなっていますが、純粋種ではなくオオハリソウとの雑種との説も
あるので、ここではコンフリーで通します。




                            二枚とも2017.5.27撮影

コンフリーはビタミンB類、ミネラル類を多く含むため、欧米では一般的に貧血予防や
強壮を目的として食べられて来ました。
回虫の駆除などに利用されていたこともあるようです。
我国でも効能が知られ、庭先に植えておいて、必要なときに採って天ぷらなどにして食べた
家庭もあったようです。

ところが、アメリカやカナダではコンフリーの摂取によって、肝機能障害を起こす健康被
害例が報告されたことから、現在は摂取を控えるように厚生労働省から通達が出ています。
有毒成分はピロリジンアルカロイド。
日本においては、通常の食用で健康被害の発生報告はないようです。


                                2017.5.27撮影

ムラサキ科ヒレハリソウ属の多年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物。
明治中期に家畜飼料として導入され、その後食用・薬用に栽培もされたことから、現在
では各地の道端や土手、耕作地周辺などで野生化している。草丈は1mほど。
繁殖力がきわめて旺盛で、葉などを挿して増やせる。植物全体に白色の粗毛がある。
茎は分枝して多少翼があり、これがヒレハリソウの名前の由来になっている。
葉は大きく根生葉は長さ30cmほどで、先端は尖る。葉柄は翼状に茎まで流れている。
茎葉は互生し、葉身は楕円形から長卵形で、葉脈が明瞭に窪む。
花期は5~7月で、先端を内側に巻き込む形のさそり状花序(巻散花序)をつけ、花序が
伸びてほどけるのに従って、基の方から先端に向かって咲きだす。
花は白から淡紫色の釣鐘型で、花冠の先半分は丸く膨らみ、先端は浅く5裂する。
花の内部には5本の雄しべがあるが、細長い三角形の付属体のほうが、よく目立つ。
果実は4分果となる。





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