栗原市栗駒沼倉地区の、標高300mほどの林道沿いに咲き始めたリンドウです。
林道沿いに残されている、かつての伐採木の仮置き場や、斜面下の疎らな草地など
に点々と咲いていますね。
草丈のある株は風に吹かれて倒されたのか、草地に伏していることが多く、そこから
先端部だけをもたげて、花を咲かせていました。
二枚とも2017.10.6撮影
リンドウという名は生薬の竜胆(リュウタン)から来たもののようです。
ただ、本来の竜胆はトウリンドウの地下茎や根を乾燥させたものを言い、植物そのもの
を指すわけではありませんが、いつのまにか重なってしまったのでしょう。
生薬の竜胆はトウリンドウ、またはその同属の植物の根および根茎を乾燥させたもので、
薬効成分としては苦味配糖体のゲンチオピクロシドおよび黄色色素ゲンチジン、糖類その他
を含みます。健胃作用、消炎作用、解熱作用があり、苦味健胃薬として消化器の充血、炎症、
リウマチなどに良いとされます。
2017.10.6撮影
リンドウ科リンドウ属の多年草で、本州~九州に分布し、草丈は20~80cm。
山野の草地や林縁などに自生し、やや湿った場所を好む。
根茎は淡黄色でやや肥大して長く伸び、多数のひげ状の根を付ける。
茎は直立、又は倒れ伏していることもよくある。葉は対生し、葉身は長さ3~8cm、
縦に走る3条の脈が目立ち、全縁で先端は尖る。葉柄はなく茎を抱く。
花期は9~11月、茎の頂部に紫色の筒状の花を、数個上向きに付ける。
花冠は長さ3.5~4.5cm、先が5裂する。裂片の間の副片は小さく、裂片の先は尖る。
柱頭は2裂し、雄しべは5個。萼は筒状で、合生または離生する萼片からなる。
果実は細長い朔果で、熟すと2片に裂ける。種子は多数で小さな翼がある。
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