里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ガンクビソウの筒状花

2021-08-09 | 日記

南三陸町の杉林内、荒れた林道を上がって行くと、あちこちにガンクビソウの花が咲き始
めていました。花は黄色い筒状花だけからなるため小さく、あまり目立ちません。
花が咲き始めているのはやや日当たりの良い場所の株で、樹陰ではまだツボミのままです。

                              二枚とも2021.8.6撮影

この杉林へ上がったのは、地味なガンクビソウの花が目的ではなく、ナツエビネの花を撮
るためでした。一昨年の冬場に訪れたときは越冬株があったのに、今は探し歩いても一株
も見つけられませんでした。盗掘されたとしか思えず、それも単に盗掘しただけではなく、
それがバレないように跡を均して、杉落葉がかぶせてありました。
手慣れた盗掘師の仕業と思われます。

実は登米市のエビネも、大和町のサルメンエビネも全て盗掘されていました。
同様に盗掘がバレないように土を均して、落葉がかぶせてありましたしね。
これはもう偶然ではなく、私のエビネ関連のブログを見て、場所を探し出して盗掘したと
しか思えません。自生地をボカシて記述したつもりですが、強欲な盗掘師は歩き回って見
つけ出したのでしょう。忌まわしいことです。
よって今後は、希少植物の盗掘を防止するため、自生地については自治体名のみとし、地
区名は記述しないことにします。

                              二枚とも2021.8.6撮影

キク科ヤブタバコ属の多年草で、本州~九州に分布し、草丈は25~100cm。
山地の林内や林縁の半日陰に自生する。
茎は直立し軟毛が密生、上部でよく分枝する。枝は開出ぎみに斜上する。
根出葉は開花時に枯れる。下部の茎葉は長い柄がある。葉身は卵形〜長楕円形で長さは柄
を含めて7〜20cm、幅3〜10cm、先端は鈍頭かやや鋭頭、基部は円形〜くさび形、縁に
は波状の低い鋸歯があり、両面に短軟毛があり、裏面には腺点がある。
花期は8〜10月、頭花は枝先にふつう1個ずつ付く。頭花は筒状花だけからなり、直径は
6~8mmで、基部に披針形の苞葉が2~4個輪生する。総苞は卵球形。総苞片は4列に
並び、外片は短い。
果実は痩果で長さ3.5mmほど、先端部が細くなり粘液を出す腺がある。



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