(1)大船渡の山火事、拡大するばかりで終息の見込みがまだ立たないようですね。
大船渡というと、海岸べりの「福富旅館」のことが気掛かりです。一時の恩があるからです。
(2)3・11東日本大震災の後、私は、被災地を自分の眼で見て学生に話すのも支援と考えて、ミニサイクルを持参して出ました。
この時は、一ノ関駅から大船渡線に乗って気仙沼に行きました。直ちに気仙沼の一帯を見て廻り、それから南下して陸前階上〔はしかみ〕駅や海洋高校があるあたりまで廻りました。
本当は本吉町まで行くつもりでしたが、ミニサイクルでの長丁場はムリと諦めました。
(3)翌日、雨がしょぼつく中を、大型船が陸に置き去りになった気仙沼を出発し、唐桑トンネル(只越峠下)を潜って、やはり雨がしょぼしょぼと降る広田湾に沿って行くと、にわか作りの橋があり、渡って陸前高田市に入りました。
しかし、市街の一角だったはずのところに近づいても何もなく、左の山の方の高台に家が見えるだけでした。右の方をみると、松林は流されてなくなって海が丸見え、その中に「奇跡の1本松」が霞んだ景色の中で立っているのが見えました。
コンクリート製の建物(会社・集合住宅など)がありましたが、すべて中抜け状態でした。
(3)あえぎながら通岡峠を越えて、大船渡側に出ました。大船渡駅近くまでは高台だったので被害は見ませんでしたが、くだるにつれて被害が見えてきました。
そのころになると雨も一層ひどく降り、着用していたポンチョのために汗で内側からも濡れて、ほとんどビショビショよれよれ状態でした。
(4)しかし、濡れついでに海岸沿いを見て廻りました。今日は、盛町の方へ行って泊まればいい考えていました。
見て廻っていると、まわりは皆押し流されて廃墟になっている中に1軒だけきれいな「福富旅館」という看板の出た建物がありました。
怪訝に思ったので入ってきくと、やはり被害を受けたがすぐに立て替えたのだと言いました。震災からまだ4~5ヶ月の時期だったので驚きましたが、常連客があるからとのことだったと記憶しています。
それで、思い立って一泊お願いできるかと聞くと、やはりムリでした。そこで、着替えしたいので1~2時間だけ借りることはできないかときくと、それには応じてくれ、入り口脇の一部屋と、まだ湯がはってないが、シャワーだけでもと浴場を提供してくれました。
料金をいうと、「縁ですから」といって受け取りませんでした。
(5)さっぱりして「福富旅館」を出て腹ごしらえのラーメンを食べていると、バス停が見えました。行って見ると、ちょうど仙台行きのバスがありました。
情けないとは思いましたが、雨模様の中を峠を二つもこえたので、さっぱりして腹ごしらえができたとたんに気力の方が持たなくなり、仙台経由で帰ることにしました。
しかし、そのバスは陸前高田の市街を通過しましたから、自分で辿った何倍もの被災状況を見ることになり、あらためてその全容を見ました。
(6)ニュースを見ながら、まだ恩になったままだと思うことしきりです。
大船渡、頑張れ!
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うめ?もも? 今日の宮内公文書館前(No.416に20日のを載せました)
【コレクション 177 日本産魚類大図鑑】
この本は1994年10月に東海大学出版会から出版されたものですが、もう30年前の出版ですから、あのにぎやかな「さかなクン」は関係してないでぎょざいましょうね?
書名に「日本産」とありますが、この「日本」はどこまでかというと、パンフの内側に「主として琉球列島最南端および沖ノ鳥島からオホーツク海南部まで」と説明がついています。それから、海域を示す地図から、「オホーツク海南部」というのはエトロフ島のすぐ北側までとわかります。要するに、「日本近海で獲れる魚類大図鑑」ということです。
lこのパンフレットの大きさはA4判タテで8㌻です。A4判タテの用紙4枚分の横長の用紙を左右の4分の1を折り込み、それをさらに二つ折りするとできます。下には、1・7㌻を載せました。
全体は、
1㌻ 下に載せました。
2㌻ 下に載せた7㌻と同様の原寸見本で、サケ類8種が載せられています。
3~6㌻ きららハゼの拡大見本を中央に、
発刊に際して 上野輝弥 国立科学博物館研究室長・日本魚類学会会長
日本周辺の略地図
執筆陣31人の名称(略)
内容紹介と内容見本
7㌻ 下に掲載
8㌻ 装丁紹介
推薦文
渡辺文雄 前水産庁長官 魚類の保存と利用に果たす役割は極めて大きい
宮原九一 全国魚業協同組合連合会長 漁業関係者の待望の魚類図鑑
岩井 保 京都大学教授・日本魚類学会副会長 無謀な試みの成功に驚きを感ずる
刊行案内 A4判 ①図版編378㌻ ②和文解説編472㌻ ③3英文解説編460㌻
定価①+② 40,000円、①+③ 40,000円 ①+②+③ 50,000円
1994年10月 東海大学出版会
1㌻
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7㌻:A~Fはタイ G~Lはゴイ
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以上です。
今日はここで。
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今日、竹橋脇のお堀で