7月25日(木)の呼吸器外来に71歳男性が受診していた。膠原病肺(多発性筋炎・間質性肺炎)のフォローで半年に1回診ている。
ちょっと驚いたのは、多発性筋炎は現在無治療で経過観察となっていることだった。2018年からプレドニンが中止となった。
2002年に多発性筋炎が発症して、内科から脳神経内科に紹介になった。外来からそのまま大学病院に紹介された。ステロイドパルス療法からプレドニン60mg/日で開始して、症状軽快後に漸減となった。
2009年に潰瘍性大腸炎が発症して、当院消化器科に入院となった。プレドニンだけでは経過が思わしくなかった。大学病院から内視鏡の応援に来ていた先生に相談して、消化器内科と外科が炎症性腸疾患を扱っている病院に紹介となった。白血球除去の治療が行われたが、反応がなく、結局外科手術となった(術式の詳細は不明)。
2010年には多発性筋炎が再燃して、当院の脳神経内科に入院した。大学病院と同じメニューで治療して軽快している。外来でプレドニンの漸減と糖尿病(ステロイド糖尿病)の治療が行われた。そして2018年からはプレドニンが中止となり、そのまま安定して状態を保っている。
発症当初から胸部X線・CTで間質性肺炎(両側下肺野背側に間質性陰影)を認めて、当院呼吸器内科外来(現在は非常勤)でフォローしていた。現在はこのくらいの陰性で当初よりは陰影が増加しているが、経過観察となっている。
脳神経内科は昨年春に担当医が退職して閉科となった。現在は地域の基幹病院脳神経内科に通院している。膠原病肺のフォローは当院になっているが、これも先方の病院に紹介した方がいいのだろう。
多発性筋炎はリウマチ膠原病科か神経内科かという問題もあるが、今だとリウマチ膠原病科に紹介になるのが主流だと思う。あと、当時はあまりいわれなかったが、今だと多発性筋炎のどのタイプかということになる。
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