9月18日(水)の午後に病棟にいると、救急外来からアンビューバッグで人工呼吸をしながらの入院患者さんが上がって来た。
自宅で餅を食べていて、のどに詰まらせたそうだ。救急隊到着時、心肺停止が確認されて、喉頭展開をして吸引後に餅を除去していた。
ラリンゲアルチューブ挿入による人工呼吸と心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行って、病院に搬入された。特定医療行為(当地は基幹病院に連絡して指示を受ける)として点滴とアドレナリン静注を行っていた。
搬入時はPEAの状態で心肺蘇生術が続けられた。心拍再開(140/分)が確認されたが、自発呼吸は戻らなかった。ラリンゲアルチューブから気管挿管に切り替えて、器械(ベンチレーター)による人工呼吸になった。
バイタル(血圧、酸素飽和度)が安定したので、人工呼吸をしたままで頭部CT、胸腹部CTが行われた。特に心肺停止を来す疾患はなく、餅による一時的な窒息だった。
救急担当は大学病院から来ている外科医だった。その時間の救急入院の当番になっている内科医に引き継がれた。
意識は昏睡状態(低酸素脳症)で戻らなかった。人工呼吸を継続すればしばらくは持つが、約1週間くらいで心拍も低下して心停止になると見込まれた。
家族は、2日間連続で大好きな餅を食べられたので、また心停止になった時は蘇生術はしなくていいです、ということだった。人工呼吸は継続して、自己心拍が続くところまで経過をみることになる。
9月20日(金)は特に病状に変わりがなく、そのまま3連休に入ることになる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます