なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

ウイルス感染症だとは思う

2024年07月20日 | 感染症

 7月17日(水)に2日前から発熱が続く19歳男性が発熱外来を受診した。7月15日と16日に市内の違うクリニックを受診して、コロナとインフルエンザの迅速検査を受けて、いずれも陰性だった。発熱外来なので当院でも施行したがやはり陰性。

 症状は15日に発熱40℃で、当院を受診した日も38℃の発熱があった。鼻汁・咳はなく、咽頭違和感があるというが、嚥下痛はない。咽頭はわずかに発赤があるかもしれないが、腫脹・白苔などはなかった。高熱はあるが、ぐったりしているわけではなく、食事摂取はできる。

 ただその日から顔、頸部、胸部と細かな発疹が多発して、両上肢にも散在していた。皮膚科で診てもらったが、特定の診断名がつくものではないという。

 血液検査では白血球減少(3100)・血小板減少(11.2万)があった。(Hbは15.1g/dLと正常域)異形リンパ球はないが、単球が11.0%と若干上昇している。肝機能はAST 43・ALT 40・LDH 291・ALP 59・GTP 26・総ビリルビン0.6と軽度に肝細胞障害型の障害を呈していた。

 CRPが1.2と発熱3日目の値としては軽度上昇にとどまっている。血算と肝機能も含めて、ウイルス感染症を示唆する値だった。副鼻腔炎・扁桃炎・肺炎などの細菌感染症らしくはない。

 皮膚科医と相談して、何らかのウイルス感染症だろう、ということになった。本人と付き添いの母親に説明して、アセトアミノフェンだけ5日分処方して、週明けの月曜に再受診とした。

 年齢的にEBウイルスのマーカーだけ提出しておくことにした。

 

 その日の午後の発熱外来を担当したが、COVID-19の患者さんが次々に受診した。入院させたかった85歳女性もいたが、病室がなく、入院で行う治療を外来でして、翌日入院しているコロナの患者さんが退院した後に入院させることにした。

 

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