なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

COVID-19肺炎治療後

2024年12月12日 | COVID-19

 12月7日に記載したCOVID-19肺炎の80歳代半ばの男性のその後。

 11月27日に発症して、11月29日に発熱・酸素飽和度低下で入所している施設から救急搬入された。白血球9100・CRP7.9と炎症反応の上昇があった。胸部CTで肺野に淡い陰影が散在している。酸素吸入2L/分と、レムデシビル点滴静注(5日間)と抗菌薬(セフトリアキソン)で開始した。

 12月3日の検査で解熱はして、酸素吸入量は同程度で経過は悪くないかと思ったが、白血球7700・CRP21.4とぐっと上昇した。胸部CTで確認すると、両側肺野にすりガラス陰影と浸潤影が広がっていた。

 もともと施設では嚥下調整食3を食べていて、嚥下は良くない。喀痰がからみ、頻回の吸引を要した。両側下肺野の陰影は誤嚥性肺炎の可能性があり、抗菌薬をゾシン(PIPC/TAZ)に変更した。

 すりガラス陰影はコロナそのものの肺炎像に見える。呼吸器外来に来ている先生(大学病院感染症内科で、COVID-19を多数診ている)に相談して、デキサメサゾン8mg(6.6mg)/日を使用開始した。

 ゾシンへの変更だけで白血球6600・CRP7.4となっていたので、細菌性肺炎の要素が多かったことになるか。デキサメサゾンは8mgを5日間使用して、その後は4mg(1.65mgX2)に漸減した。酸素吸入は漸減中止できた。

 12月11日には白血球9900(ステロイド投与による)・CRP2.2と改善していた。胸部CTではすりガラス陰影・浸潤影の軽減を認めた。

 デキサメサゾンは8mgを5日間、4mgから2mgに漸減する予定だった。予定はそのままだが、全体で予定の10日間よりは少し長くすることにした。

 肺炎は改善したが、嚥下障害で経口摂取が難しい。そもそも姿勢は首が後屈して嚥下し難い。STさんに頼んでいるが、経口摂取は難しいかもしれない。

 

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