Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

ブライズヘッドふたたびコンプリート

2015-05-28 21:46:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


無料動画サイトGYAO!で毎週1話配信されたドラマ「ブライズヘッドふたたび(1981)」がついに11週目の最終回を迎えました。

もともとは、同じ原作の映画「情愛と友情(2008)」にベン・ウィショーが出ているのでDVDを見て好きになった話です。ドラマも見たいと思いながらも、11回とエピ数が多いし、古い作品なので英語版しか簡単には手に入らなかったので、今回の無料配信が神の手に思えました。

最初はセバスチャンに違和感があったドラマ版も、11回というその長さの分、原作に忠実に作られているような感じで、主人公チャールズのモノローグにじわじわと引かれて行きました。

映画に比べてセバスチャンの出番は全体の長さに比べ少ないようでしたが、彼だけでなく、妹のジュリアとコーデリアもきちんと描写されていて、一族全体をチャールズの目で眺め渡すことができました。

特にドラマが良かったのは、ジュリアとの関係に時間がかけられていたため、チャールズが彼女に惹かれることや、ふたりの絆に共感できたことと、

この話を理解するキーポイント、カトリック教会へのふたりの態度の違いが別れにつながる流れが、映画よりもわかったことでした。

同じイギリス人でも宗教の違いでどうしても同じ気持ちになれない、ということは私には難しかったのですけれど、

ドラマを11週かけて見るうちに、宗教とはお葬式の形式だけでなく、人の判断や行動の規範になっていることがわかって来ました。

説明するのは難しいのですが、私は特定の宗教に信心深い人間ではありませんけど、日本で生まれ育った人間には意識するしないにかかわらず仏教や神道が元となる文化的風習や世界観があり、それを科学的でないからと言って「くだらない」とか否定されたら、自分を否定されている気分になると思うのです。自分が愛する人には、同じことを信じてくれなくてもいいから、私が信じていることには敬意を払ってもらいたいと思います。

だけど、信じるだけでなくて、それが現実の行動に結びつくとなると、自分では受け入れて欲しいと思っても、立場が逆となり他人のそういう部分に敬意を払うというのは難しいことです。私も実は過去に「神様は~~と言っているから、それはできない」と言われて、その人を理解できないと思ったことがあります。


映画ではチャールズとジュリアとの関係がセバスチャンをチャールズから遠ざけたことになっていましたが、ドラマでは確かチャールズとセバスチャンのお母さんの関係がセバスチャンを遠ざけたけど、その時はジュリアはまだ関係なかったなど・・・かなり話の大筋も違っていたような気がするので、また映画の方も見なくては。

そうそう、ドラマ版のロード・マーチメイン(セバスチャンとジュリアの父)役は名優ローレンス・オリヴィエで、私は名前しか知らなかったのですけれど、映画のマイケル・カンボンよりも高貴な感じがしてよかったです。

「ブライズヘッドふたたび」も「情愛と友情」も、同じヨークシャーの館カースル・ハワードにてロケされており、現在も私有されていながらも、一般公開されています!あの、よく噂に聞きます、広大な屋敷存続のための方策でしょうか。こんな素晴らしいドラマや映画にロケーションを与えてくれたのですもの、ぜひとも貢献したいところです。屋敷のウェブサイトにも、ふたつの作品の対比が紹介されています → 

別のページに、館での撮影を歓迎するむね記載されていて、そちらにもジェレミー・アイアンズやマシュー・グードの撮影風景写真があります。→