Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

London Spy の報道

2015-11-12 20:40:00 | London Spy

MailOnlineより/記事ページ

私がひとつ前の日記で「純愛だ~♡」と胸キュンしたのは、もう少し詳しく言うと、誰かに出会い→特別な感情が芽生え→忘れられない→行動をおこす→再会→相手と心が通う→触れたい→相手の全部に触れたい知りたい
・・・という恋愛の始まりが丁寧に描かれていたからです。順番は前後したり同時に起きたりするけど、この時の胸の高鳴りは、やはり「生きててよかった!」クラスの幸福感ですよね。heart

相手の全部を知りたい行動として大人の恋愛だもの、ベッドシーンがあるのは同性愛も異性愛と同じで自然・・・という描き方をしたかったのだと思う。

夜9時からの国営放送ドラマでこれを放送したのもよくやったなあと思うの。上の写真をお借りしたMailの記事にも出てるんですが、視聴者からのゲイのセックスシーンへのクレームに対して「Watershed以降の時間帯だから規制違反ではない」と放送等の規律・監督を行う規制機関であるOfcomは調査を断った、とあります。Watershedという表現が面白くて、goo辞書によれば『2 ((the (9 o'clock) ~))((英))子供に不適切な番組が始まる分岐点となる時間. ▼ふつう午後9時. 』

同じ記事によるとツイッターでは「両親と一緒に見てて気まずかった」と。うーん、素朴な疑問だけど、例えば男女のシーンならその家ではどうなんでしょうね??ご両親と一緒にためらいなく見るの?

このドラマの製作/脚本のTom Rob Smithは自分のゲイであると公言していて、イングランドでは同性婚も認められた今、自分で言ってるのは聞いたことないんですが、同性の恋愛も異性間の恋愛と同じでいろいろあって、こういうのもある、と提示したかったんじゃないかな。人口比も低いし今まで差別され続けたせいで公にされてなかった分、ゲイ恋愛に縁がなかった人達に見せたいのじゃないかな。ひとつのラブストーリーとして。

だからあえて異性間の恋愛ドラマなら当たり前に出て来るベッドシーンを入れたのだと思う。・・・たとえばベネディクト・カンバーバッチの「パレーズエンド」もBBC2の夜9時だったのですよ。服も脱いでなくてベッドでもないのだけど始まって6分で子供に不適切なシーンありました。そして感動のラストも子供に不適切なシーン・・・だけどクレーム来なかった・・・はず。

しかし記事になると、アイキャッチングだからでしょうかウィショーさんだけ名前を出されて、Tom Rob Smithのことは書かれてなかったりします。女性の参政権を戦ったサフラジェットのように興味本位で矢面に立たされてるようで、彼が自分の記事は読まない、と何かで言ってたのが本当によかった。

サフラジェットの存在が今では忘れられているようにに、これから何10年か後には同性の恋愛や結婚などがもっと普遍的になってこのドラマが「放送時にはゲイのベッドシーンってだけで物議を醸し出した」って時代が来ると思うんです。その時にこのドラマが歴史を調べた人によって発見されるかもしれないなあ・・・


そうそう、新聞ではSMの衣装や玩具が映されたことも不快に思った人がいたようです。はっはっは!確かにダブルパンチでびっくりしたことは確かでしょうねえ!でも、あの映し方は分かる人にしか分からない良識ある見せ方だったと思います。クレームした人はわかっちゃった人。(笑)