Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

Victoria 8

2016-10-10 21:51:00 | トム・ヒューズ


思わず「ジェナ、その場所かわって!」とか「トム・ヒューズとツーショットを撮ってもらう機会があったとして、このポーズは可能かしら?」と考えてしまうようなこのシーン、プリンス・アルバートの模様入りサスペンダーにも目が行ってしまいました。ドイツの民族衣装というとでてくるチロリアン模様のあれ?お兄様のエルンストもお揃いのをしているから、家紋でも入っているのでしょうか。

と、そんな些細なことに気を取られましたが、シリーズ最終回です。

女王の懐妊を受けて、公私共々大混乱でした。

ヴィクトリアが妊娠以来しきりに「シャーロットが、シャーロットが」と出産で亡くなった王族の名を口にしてきましたが、やはり当時は自分や子供の命を落とすことが多かったのですね。

ちょうど昨夜NHKの「戦争と平和」でも貴族の奥さんが赤ちゃんを産んで亡くなったシーンが出てきてとてもショックだったので、お産で亡くなる原因を調べましたら、出血多量が一番多いようでした。危険ゾーンは1リットルで、今ですと2、3リットルでも総合病院でなら輸血対応で死なずに済むそうです。

2世紀前だと先端医療でもっても出産は生きるか死ぬかの大事業、ヴィクトリアが怖がるのも無理はありません。

そして、もし現クイーンと産まれた子も死ぬとなれば、王位継承権を持つヴィクトリアの叔父カンバーランド公がキングになりますし、もしも子供が生き延びれば、摂政はアルバートと決まっているのでアルバートの兄やV&Aの叔父のベルギー王レオポルドも、出産前からドヤドヤとバッキンガムにやってきます。

自分の命が心配な時に、自分と子の命を政治のコマにする大勢のおっさんと張り合ったヴィクトリアはやっぱり大物だったのだな!と感心しました。

バッキンガムの使用人達にとっても、もしカンバーランドがキングになるとアルバートはドイツに出戻ってしまうので全員失業になるのですね。使用人といえば、ずっと前のエピから美人の衣裳係とシェフのロマンスが度々出てくるんですが、あまりにも女王やアルバートとは関わりがないので何の意味があるのか不思議なんです。

それとアルバート兄と既婚レディの恋。
美男美女なので嫌ではないけれど、V&Aのロマンスが大きすぎて、使用人の恋と同じでドラマの中で何の意味があるのか・・・と。

ダウントン・アビーみたいにキャスト全員にドラマがあるのと違い、ロイヤル・ロマンスの前には、濃いジェナと麗しいトム・ヒューズのカップルの前では、主役と絡むエピソードでないと何だかとってつけたように感じてしまいました。

それと女王襲撃事件がこのようなものだったとは。犯人は死刑にならずに、精神異常として拘束。裏でカンバーランド公の工作があったかどうかはお蔵入りになってしまったんですね。

この時の英語 detained at your Majesty's pleasure
英国の法律;期間を定めずに王国が必要と認める期間拘置される
という意味だそうです。

クライマックスはヴィクトリアのお産で、この時ジェナ・コールマンってうまいな~って初めて気がつきました。蒼白で汗びっしょりで苦しい顔なのにとても綺麗で、これはアルバートも惚れる!と思いました。

そして腕に抱いた子供共々夫に抱かれながら「カンバーランドをキングになんてさせるわけないじゃないの」とベッドで言いのけたヴィクトリア、私も惚れました!!