Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

ヒストリーボーイズ

2017-01-03 00:00:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


年末に「ミス・シェパードをお手本に」を見たおかげで勢いがつき、製作陣のだぶるこの映画「ヒストリーボーイズ(2006)」をアマゾンビデオで見ました。

どういうわけかお安いたったの250yen(高画質7日間レンタル)。
他の映画はだいたい400~500yenくらいが相場なのに、私へのボーナスでしょうか。

写真は舞台版。キャストは同じです。
映画版はちょっと大英帝国ぽいデザインで、ちょっと私には中身からすると威圧的かな?と思えるのですが、まあ虚勢をはる彼らの外の姿がそれだとすると、こちらの劇場版ポスターは繊細な彼らの内面が見えるようで好き。

あらすじ:

1983年が舞台のイギリスはヨークシャーの進学校、グラマースクールのオックスフォード大受験クラスの8人の生徒と、先生の物語。個性豊かな受験生の勉学と人生の悩みと同等に、先生たちの生き様もそれぞれに描かれている。


実は英語版で最初の10分くらいで挫折した情けない経験があります。

頭のいい高校生と文学好きの先生の会話は、それくらいコツみたいなものをつかまないと、オリジナルが舞台なだけに難しかったのです。

今思うとその会話をどういう状況で使っているか、が理解のポイントであり、アラン・ベネットの脚本を楽しむ醍醐味なのだと思います。人の口から出る言葉が空中芸をしている感じです。

オックスフォードやケンブリッジ大というと、お金持ちや名士の子弟がイートンなどのパブリックスクールから入ってくる閉鎖された世界が有名ですが、この作品に出てくる学校は公立校の進学校。だから労働者階級で成績のいい子たちですね。

脚本のアラン・ベネットはWikiによればリーズ出身で肉屋の末っ子とのことですので、彼の経験が活かされているのでしょう。

しかも彼は、オックスフォード大で歴史を学び、終了後もそこで数年間歴史の先生をしているんです。まさに彼こそヒストリーボーイ!

私は映画を観る前、タイトルは「歴史を刻むボーイズ」という意味にとっていたのですが、実は「歴史を学び、歴史を教えるボーイズ」という意味なんでしょうね。

だから思春期に歴史を学ぶ意義への疑問も出てくるし、
教師となって教える側の解釈も先生の数だけ出てきます。

「ミス・シェパードをお手本に」でアランのお母さんが「私のことをネタにして」と文句を言うのですが、彼にとっては人生すべてがネタになりうる。

才能があるってエコですね。リユース、リサイクルして地球に優しい。かつクリエイティブ。神様が人間に臨む理想的な姿かもしれません。

真面目なことを先に書きましたが、

さて!

実は2006年のこの映画を今見る楽しみは、俳優たちが1番かも!

今は亡き、しかも体重で言ったら最盛期の(?)リチャード・グリフィスが先生!

先生には、フランシス・デ・ラ・トゥーア、ペネロープ・ウィルトンも!

生徒には濃~いドミニク・クーパー、

ジェームズ・コーデン、

ラッセル・トーヴィー、

今舞台でハリー・ポッターになってるジェイミー・パーカーも!

私の1番のお気に入りは、ポズナー役のサミュエル・バーネット!

どうも素直で一途な弱くて強いキャラクターにひかれて・・・
でもこの役者さん、他で見たことないよなぁ、あまり活躍してないのかなあ、勿体ないと調べたら、

とんでもない!

マーク・ライアンスがオリヴィアの「十二夜」のヴァイオラだった!!!
そうかエディ・レッドメインの後は彼に。

今見てる途中のネトフリのドラマ「私立探偵ダーク・ジェントリー」の主役だった!!!

いやだ、私、目が節穴。な~にがお気に入りとか言って、全然同一人物だとわかってないって一体どうなんでしょうか。

ああ、ますます自分が信じられません。

こんなことが起こるので、英国ドラマや映画は見れば見るほど精進せねばという気持ちになるのです。