「007スペクター」が公開されたおかげでボンド=ダニエル・クレイグとQ=ベン・ウィショーの過去の共演作もチラチラと話題に上がりました。そして私はやっと気づいたのです。その話題の中でも「レイヤーケーキ」や「ザ・トレンチ塹壕」と比べて地味な存在「Enduring Love」という映画は「Jの悲劇」という邦題で日本版も出ていたことに。
2004年、また私がロンドンに住んでた時の映画だ・・・こんなのタイトルも聞いたこともなかった。評判はそれほどでもなかったし、ダニエルもまだボンド前だったけど、日本でも公開されたのは監督が大ヒットした「ノッティングィルの恋人」のロジャー・ミッチェルだからかなあ。どんな理由であれ、そのおかげで今こうして私も見られるのですから、ノッティングヒルに感謝です(笑)。
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あらすじ
ダニエルの役は、作家/大学教授ジョー。ルックスもよく知的で、美人彫刻家の恋人もいるクールな主人公がとある事故に居合わせたためにストーカーにつきまとわれるこのになる。ベン・ウィショーは彼の講義を受けている学生スパッド。すごく熱心な学生でジョー先生に個人的に質問に行くくらいなのに軽くあしらわれている感じ。しかもモジモジ神経質そうなキャラです。それはいいとして、しかし出番が1分くらい!!!
ストーカーは神様の名を口にし無害そうな微笑みを浮かべながら、自宅、外出先のレストラン(テイト・モダンのカフェだった)大学とつきまとい、ジョーの頭の中を占めて行く。プロポーズするつもりだった美人の恋人とももう終わりかと言う時に、ついにストーカーが彼女を直接攻撃に出て・・・
ジョーは「愛とは生物学上、子孫繁栄のための行動に人間が特別な意味をつけているにすぎない」と学生に言っていた理性派だったのだけれど、理性の通じない狂気の世界ですべてを失いそうになって人生の何かを学べたのか。
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感想
ダニエルはやっぱりトム・フォードのスーツを着てこそだなあ。ボンドになった時、「金髪のボンドなんて」という声が上がったそうですが、女優はともかく、金髪碧眼の主役俳優って以外に少ない気がします。時代劇で貴族の役などやれば似合いそうですが、ダニエルは本編では短髪眼鏡で筋肉はボンドほどついてなくて、頭でっかちの大学の先生にちゃんと見えました。
一方のウィショーさんはあんなに出番が少ないのに、またまた学生のカーストからはみ出るような友達少なそうな個性的な若者を演じてました。今よりもさらに細かったみたいです。しかし何のためにスパッドが出るかと言うと、ジョーがいかに自分中心で熱心な学生も口先であしらう「人生なんて簡単なものよ」という態度を見せるためだけかも。
ジョーの恋人役の美人さんをサマンサ・モートンが演じていて、初めて見ましたが素敵な人でした。そしてこれからの予定を見たら、エディ・レッドメーン主演の「Fantastic Beasts and Where to Find Them 」にも出演です!*これの邦題は決まったの?本の邦題は「幻の動物とその生息地」ですが。
そうだ!忘れてならないのが、ビル・ナイが友人役で出ています。赤ちゃん抱っこするパパ姿が見られますよ~
2004年、また私がロンドンに住んでた時の映画だ・・・こんなのタイトルも聞いたこともなかった。評判はそれほどでもなかったし、ダニエルもまだボンド前だったけど、日本でも公開されたのは監督が大ヒットした「ノッティングィルの恋人」のロジャー・ミッチェルだからかなあ。どんな理由であれ、そのおかげで今こうして私も見られるのですから、ノッティングヒルに感謝です(笑)。
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あらすじ
ダニエルの役は、作家/大学教授ジョー。ルックスもよく知的で、美人彫刻家の恋人もいるクールな主人公がとある事故に居合わせたためにストーカーにつきまとわれるこのになる。ベン・ウィショーは彼の講義を受けている学生スパッド。すごく熱心な学生でジョー先生に個人的に質問に行くくらいなのに軽くあしらわれている感じ。しかもモジモジ神経質そうなキャラです。それはいいとして、しかし出番が1分くらい!!!
ストーカーは神様の名を口にし無害そうな微笑みを浮かべながら、自宅、外出先のレストラン(テイト・モダンのカフェだった)大学とつきまとい、ジョーの頭の中を占めて行く。プロポーズするつもりだった美人の恋人とももう終わりかと言う時に、ついにストーカーが彼女を直接攻撃に出て・・・
ジョーは「愛とは生物学上、子孫繁栄のための行動に人間が特別な意味をつけているにすぎない」と学生に言っていた理性派だったのだけれど、理性の通じない狂気の世界ですべてを失いそうになって人生の何かを学べたのか。
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感想
ダニエルはやっぱりトム・フォードのスーツを着てこそだなあ。ボンドになった時、「金髪のボンドなんて」という声が上がったそうですが、女優はともかく、金髪碧眼の主役俳優って以外に少ない気がします。時代劇で貴族の役などやれば似合いそうですが、ダニエルは本編では短髪眼鏡で筋肉はボンドほどついてなくて、頭でっかちの大学の先生にちゃんと見えました。
一方のウィショーさんはあんなに出番が少ないのに、またまた学生のカーストからはみ出るような友達少なそうな個性的な若者を演じてました。今よりもさらに細かったみたいです。しかし何のためにスパッドが出るかと言うと、ジョーがいかに自分中心で熱心な学生も口先であしらう「人生なんて簡単なものよ」という態度を見せるためだけかも。
ジョーの恋人役の美人さんをサマンサ・モートンが演じていて、初めて見ましたが素敵な人でした。そしてこれからの予定を見たら、エディ・レッドメーン主演の「Fantastic Beasts and Where to Find Them 」にも出演です!*これの邦題は決まったの?本の邦題は「幻の動物とその生息地」ですが。
そうだ!忘れてならないのが、ビル・ナイが友人役で出ています。赤ちゃん抱っこするパパ姿が見られますよ~
同じ脚本とはいえドラマと映画ではそんな違うのですね。なるほど~
それでシャーロックなんかも監督よりも作家の方が神と崇められるわけが
やっと今さらながらわかりました。監督の存在感がないとは思ったけど
理由がそんなところにあったとは。なんかスッキリです。
きゃー、ヤダー、London Spyにナレーション来たらやばいですよね~!
DannyがAlexを見た瞬間
「なんやコイツえらいハンサム・・・!一気に目が覚めたで。」とかw
冗談はさておき、そんなことになったら役者が技量を発揮するところも
なくなっちゃいますしねえ。
特にこのドラマは何が嘘で何が真かってこと自体がテーマでもあるし、
私だけが気づくべきポイントを見逃していたのかと思ってショックだったのですが
まんまと巧い具合に作者の意図した迷路に入り込んでいたのだったら
よかった・・・
こうなったらまた通して見て、それから脚本を全部読みたいです。
円盤よおお!
テレビドラマの脚本の場合、ト書きは役者だけでなく監督や編集のためでもあります。映画では、出来上がった脚本を元に、何をどう解釈してどう撮影するかを監督が一から考え、監督がカメラマンや役者に意図を伝え、時によっては脚本家に書き直しをお願いすることもあります。が、テレビドラマでは、脚本が出来てから監督がふむふむと考えている時間がないので、脚本家があからじめト書きを詳しく書いた上で、監督に「このシーンの意図はこういうことです」と伝え、監督はそれに従って撮影本番に臨む、という感じ。だから、映画よりテレビドラマのほうがト書きの内容はより具体的になっているんじゃないでしょうか。
とは言え、視聴者はト書きに書かれていることをすべて理解する必要はないと思います。というか、一度観ただけでは理解できないからこそ、何度も観直す値打ちがあるかと。
勿論、世の中には、視聴者に一度ですべてを理解させねばと考えているらしいドラマも沢山あります。登場人物の内面をナレーションで説明するとか、安っちいドラマによくありますよね。でも、たとえば「London Spy」で「幸せそうなダニーの姿を見て、スコッティは複雑な心境だった。ダニーが自分のことを好きになってくれる日は決して来ないのだと思うとつらかったが、顔に出すことはできなかった」とか何とかいうナレーションが入った日には、興ざめもいいところじゃないでしょうか。むしろ、あの時点でのスコッティの本心とか本性が分からないからこそ、最後まで「ひょっとして彼が黒幕なの?」という疑惑も捨てきれなくて、視聴者の緊張と好奇心が持続するのだと思うのですが。
<<一種のネタバレ
あれ?そうなんですか?!ト書きは役者のためのもので観客には必ずしも全部伝わる必要はないと?
それならよかったです。私はあんなにLondon Spy感動したと自分では思ってたのに、ちっともわかってなかったのかとショックでした。
そうか、それなら私も全編ドラマ見てから読んでよかったです。
そうですねえ、英語の会話文は単に慣れればわかるのだと思います。
ただ、London Spyの会話はだいぶ今風なので簡単な単語でも
頭をひねりましたし、練ってあるのでカッコイイですよね。
でも英文が読めるだけでもなかなかできないことだと思います!
読めれば(そして単語や表現を覚えれば)聞いた時にわかるようになるし
やっぱり両輪ですよねー
イアン・マキューアンって、題材といい内容といい、毛色の違うものを次から次へと発表する作家なんですよ。それでも何冊か読めば、さすがに何となく共通する語り口のようなものは感じますけど、それでも「つぐない」と「Jの悲劇」じゃさすがに違い過ぎましたね。
>小説じゃないけどLondon Spyの脚本を今さらながら読んだら
ト書きがすごくおもしろくて
London Spyの脚本、私はまだちゃんと読めてないのですが、14ページのスコッティのト書きとか、たまりませんね。でも、これだと一種のネタバレになっちゃうから、全話観てから読んで正解でした。
でも、私はしましまさんと逆で、英語だと普通の会話文のほうが小説の文章よりずっと理解しにくいんです……俳優さんが情感を込めて演じてくれて初めて、「あ、こういうことなんだな」と分かる感じ。字面だけ見ても、会話の調子がイメージできないんですよね。。。ほんと、我ながら「読めるけど、聴けない、話せない」の典型的日本人英語学習者だと思います。
そうか邦画の後ろに膨大なマンガ原作があるように、
洋画の後ろにも膨大な原作があったと今やっと気づきました・・・!
さすがは読書と映画鑑賞の覇者hedgehogさん!
(私だけが知らないで普通の文化人の方々はみんなご存知なのかも・・・・)
この「Jの悲劇/愛の続き/Enduring Love」と「つぐない」の匂いには
あまり共通項を感じなかったけど、映画には多くの人の手がかかっていますから
たとえ同じ原作者の要素を持ってても、出来上がりの色は違う可能性の方が高いですよね。
映画でこの話が初めての私でも、あのストーカーは最初に電話してきて
ジョーの自宅の窓の外にいた時からヤバかったです。
もちろん発言は現れるごとに変態度が高まっていました。
私はあまり小説を読まないのですけど
モースの原作がドラマよりもモースの心情をよく描いていておもしろいのと
小説じゃないけどLondon Spyの脚本を今さらながら読んだら
ト書きがすごくおもしろくて「文字のストーリー」にちょっと目覚めて来たかもしれません。
イアン・マキューアンと言えば、チョコレート王の生みの親(=映画「つぐない」の原作者)。イギリスでは新作が出るたびに話題になる有名作家の一人であり、日本でも新作が出るたび間をおかず翻訳が出る稀有な作家の一人でして、私も新作を楽しみにしてます。全部が全部、当たりではないですけど、でもこないだ出た新作「未成年」もおもしろかったですよ。確か、ベネディクトもマキューアンの「土曜日」を読んだとか何とかコメントしてましたっけ。
「Jの悲劇」、映画もほぼ原作通りだったような気がします。ただ、小説のほうが変態ストーカーについて「こいつ、やっぱりヘン、ヤバい!」と読者が気付くタイミングが若干遅いような気も。映画だと早い段階から変態ストーカーな本性が透けて見えて、「こいつ、見るからにヘンじゃん。ダニエル・クレイグ、どうしてさっさと気付かないの?」と思ったような……ただ、それも私が原作を読んでて先にストーリーを知っていたから、と言われたらそれまでかもしれませんw
まあ!
さすがhedgehogさん、原作を読まれていたのですね。
原作と比べて映画の印象は変わりましたか?
原作が売れたので映画化となったのですね。
映画だけの感想だと、サスペンスにしてはラストの印象は「こんなものか」
で、むしろラストに至るまでの頭でっかち男の見た人達に面白みがあるのかな。
ほんとのどかな田舎に恐ろしい事故(というか死体)でした。
確かにあれはトラウマになりますし、大きいスクリーンは辛いです~
<<速攻で変態ストーカー男をぶち殺し
1秒でぶち殺してたでしょうねえ!残念、まだライセンスなしで!
ウィショくんは役名も台詞も一応あるのに出番はほんとに短かかったです。
WOWOWではもしかしたらカットされていたりして(汗)
「Jの悲劇」、懐かしい! 私はイアン・マキューアンの原作小説(邦題「愛の続き」)を先に読んでいたので、気球の事故シーンを映像で観る勇気が持てず、映画館での鑑賞をスルーした記憶があります。後にWOWOWで放送された時に観たのですが、その時には先にダニエル・クレイグの「カジノ・ロワイアル」を観ていたので、「今のダニエルなら速攻で変態ストーカー男をぶち殺しているなw」と素朴に思いました。そっか、あの映画、ベン・ウィショーも出てたのか~。