『よしなしごと』

※不定期公開

運の良い方、縁の有る方、勘が働く方。

ご覧戴けたら幸いです。

心の宝箱【やりたいことを見つけるのは、簡単なようで難しい】

2024-09-10 16:26:12 | 心の宝箱


『ライフ』小野寺史宜04(ポプラ社2019/5/27)

アルバイトを掛け持ちしながら独り暮らしを続けてきた27歳の井川幹太は気楽なアパート暮らしのはずが、
引っ越してきた戸田さんと望まぬ付き合いが始まる。
夫婦喧嘩から育児まで、あけっぴろげな隣人から頼りにされていく幹太。
やがて幹太は自分の中で押し殺してきた一つの願いに気づいていく。
誰にも頼らず一人で生きられればいいと思っていた青年が新たな一歩を踏み出すまでを描いた青春小説。


・ぴったり合う会社なんてないだろうなぁ。
自分を合わせていくしかないんだね。
そういうのをうまくやれる人たちが出世していくんでしょ P13

・やりたいことを見つけるのは、簡単なようで難しい P17

・何かいやなことがあっても、人はまず我慢するのだ。
何故って、知らない人ともめたくないから。
自分が文句を言う側になるのがいやだから P24

・結局はお金なのだ。
何かあったときに、お金も問題じゃないんだよ、という人は多いが、
そんな人も最後にはお金で矛を収める P35

・人は他人には一般論を言う P211



心の宝箱【ふたりでひとつ。結婚って、そういうことなのかもしれない】

2024-09-10 12:45:55 | 心の宝箱


『鎌倉うずまき案内所』青山美智子01(宝島社2019/7/26)

主婦向け雑誌の編集部で働く早坂瞬は取材のため訪れた鎌倉で古ぼけた時計屋の地下にある、
ふしぎな案内所『鎌倉うずまき案内所』に迷いこんでしまう。
そこには双子のおじいさんとなぜかアンモナイトがいる。
会社を辞めたい20代男子。YouTuberを目指す息子を改心させたい母親。結婚に悩む女性司書。
クラスで孤立したくない中学生。気づけば40歳を過ぎてしまった売れない劇団の脚本家。
ひっそりと暮らす古書店の店主。
平成の始まりから終わりの30年を舞台に6人の悩める人々を通して語られる心がほぐれる6つの優しい物語。
『2019年蚊取り線香の巻』『2013年つむじの巻』『2007年巻き寿司の巻』『2001年ト音記号の巻』
『1995年花丸の巻』『1989年ソフトクリームの巻』


・変化を恐れず味方につけよ P31

・優しいことしか言わない人のほうが、俺は信用できないよ。
仕事紹介しますよって軽く言われてそのまま放置されることって多い P37

・だめだよ。心から願ってるわけじゃないことを言葉にしちゃ。
言うと本当になっちゃうよ P37

・いつの世も、主婦を見ればその社会の実態がわかるよ。
主婦がイエスと言わない商品は絶対に売れない。
安いっていうだけの理由で彼女たちは財布を開かないし、
モノだけじゃない、時間や労働の値打ちに目をこらしている。
いつも頭と手を使って、細部まで熟考しているんだ。
この時代でどうすれば自分や家族が幸せに暮らせるかって。
それが社会ってことだろ? P46

・かなわなかった憧れを幻で終わらせない P57

・ふたりでひとつ。結婚って、そういうことなのかもしれない P137



心の宝箱【男は女にいい格好を見せたい生き物、たとえその相手が母親であろうと妻であろうと】

2024-09-10 07:25:36 | 心の宝箱


『あなたに謎と幸福を ハートフル・ミステリー傑作選』近藤史恵06他(PHP文芸文庫2019/7/22)

『ビストロ・パマル』のシェフ・三舟の推理が思わぬ温かな真相を導く『割り切れないチョコレート』、
息子から恋人がストーカー被害に遭っていると相談された探偵が、事件に立ち向かう『鏡の家のアリス』、
駅に伝言を残すことで気晴らしをしていた主人公が奇妙な騒動に巻き込まれていく『ドルシネアにようこそ』など
アンソロジー5話。
近藤史恵『割り切れないチョコレート』加納朋子『鏡の家のアリス』矢崎存美『次の日』大崎梢『君の歌』
宮部みゆき『ドルシネアにようこそ』


・『わたしはいいから、あんたたちで食べなさい』と言う親のため(略)
人数で割り切れず余ったなら、『わたしはいいから』と言っていた人も食べてくれるのではないでしょうか P34

・男とは女にいい格好をして見せたい生き物である――たとえその相手が母親であろうと、妻であろうと P49

・家って、その人の本当の姿を映す鏡みたいなものだと思いませんか? P97