前回のブログの続きです。
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とても象徴的に展示されている
ジョンの眼鏡とヨーコのサングラス。
ジョンの丸眼鏡は
英国国民保険サービス眼鏡。
国から支給される眼鏡のようです。
1966年、ジョンは
「ジョン・レノンの僕の戦争」の撮影から
丸眼鏡をかけるようになりました。
展示されているのはその最初期のものだそうです。
ヨーコのサングラスは
1970年代に愛用していたもの。
うんうん、写真や映像で見慣れているやつですね。
一年ごとにまとめられた展示は
二人の足跡をたどるのに
とてもわかりやすい。
“失われた週末”を経て
ヨーコのもとに戻ったジョンは
アメリカの永住権も手に入れ
待望の子供も授かります。
そして主夫となり育児に専念。
1977、78、79年と3年連続で
夏を日本で過ごしています。
リバプール会場には無かった
JAPAN EXCLUSIVE(日本限定)コーナー。
出来たら
日本各地に残っているはずの
この時期の3人のスナップ写真を
かき集めて展示してほしかったなぁ。
ジョンは
イメージをイラストにしながら
日本語を覚えていました。
そして音楽活動再開!
この変な形のギターは
主夫時代にずっと壁にかけてあって
いつかこれを使う日が来るのかなぁと
ジョンは常々思っていたそうです。
この展覧会のタイトルにもなっている
ダブルファンタジー。名曲揃いですね。
そして12月8日が来てしまうのです。
ジョンの死後、
初めての母の日を迎えたヨーコとショーン。
ヨーコさんはとても強い。
その強さは、冷たいものではなくて
とても温かくて、とにかく強い。
ポルシェのサングラス。
これをかけてヨーコさんは
自分を守っていたのかもしれない。
血がついたままのサングラスを撮影。
ショーンの言葉。
ダコタハウスでのヨーコとショーン。
ヨーコの言葉。
ヨーコ77才の誕生日には
プラスティック・オノ・バンドを再結成!
エリック・クラプトン、クラウス・ヴォアマン、ジム・ケルトナーと
ギターはジョンの代わりにショーン。
この展覧会では
貴重な品々や写真、映像の他に
たくさんの言葉が展示されています。
その中に
40年前を思い出す
2007年のヨーコの言葉がありました。
“1967年にはじめて彼の家に呼んでもらった…
そこで「実はこの庭に例の灯台を建ててもらえないか聞きたくて君を呼んだんだ」と彼に言われて
「違うの。あれはただの概念的な発想で
実際には建築する術なんて私にはないわ」と言って笑ったわ。
でも、あのとき、彼はこの光の塔が欲しいと言ったの。40年も前のことよ”
ジョンの願いは
40年後の2007年に
ヨーコによって実現されました。
イマジン・ピース・タワーは
アイスランドの首都レイキャビーク沖合の
ヴィーズエイ島に2007年に建設されました。
毎年、10月9日~12月8日の間
天上に向かって光の塔が立ち上ります。
お馴染みの参加型アート。
ウィッシュ・ツリーで
世界中から集められた願いは
イマジン・ピース・タワーの台座の下に
納められます。
ヨーコさんの
「ねがいつづけましょう」という言葉が
とても印象的です。
この人は本当にぶれない人だ。
今、世界の国々で
国の中で分断が生まれ
コロナ禍で更に
人々の生活が脅かされています。
日本ももちろん例外じゃなく
苦しんでいる人が大勢います。
他人を思いやれない人が増えています。
他人を思いやる余裕が無い人も増えています。
こんな世の中にこそ
ジョンとヨーコが
そしてジョン亡きあとも
ヨーコがずっと発し続けているメッセージが
とても心に響きます。
多くの方に見てもらいたい展覧会です。
2021年1月11日までやってます。
染谷知孝ウェブサイト「金魚スタジオ」