久しぶりに野田秀樹さんの舞台『キル』を観てきました。確か・・・・・『ロープ』を観て以来だと思います。
野田さんの舞台は、ストーリーを書くのが難しい・・・・だから、書きません(笑)
設定はモンゴル、主人公はチンギス・ハーンかな?たぶん「キル」に引っ掛けていると思うけど、主人公テムジンは服飾デザイナーなのです。自分達のデザインが盗まれないように必死、ライバルとの争いにピリピリしているんですね。
野田さん独特の言葉遊びが楽しかったです。たとえば「キル」とは「イキル」(生きる)事、「世界をセイフクする」→「世界中の人にセイフク(制服)を着せるんだ」とかです。その他、言葉を忘れてしまったのだけど、セリフの羅列に韻をふんでみたり・・・
こういう言葉遊びが好きな私にとっては、クスッとするセリフがあちこちにあって楽しめます。
そして野田さんと言えば、よく動き、よく喋る舞台であると言うこと。何で動いているの?なんて考えてはいけません。とにかく、よく動き、早口で喋りまくる。
セリフを聞き逃すまいと、いつも必死になって耳を傾ける舞台なのですが、今回はそんなでもなかったなぁ~~~私が慣れた?な~~んてね。
最後に青空が出てきます。
「なんてすばらしい青空なんだろう。この青空は、どこからでも見えるんだ~~」みたいなセリフがあります。それを聞いた時に「青空を大切にしないといけない。どこからもみえる青空・・・・世界が平和でありますように・・・・平和であるための努力を!」って言うメッセージを受け取った気がしました。
野田さん本人は、そんな事ちっとも考えていないかもしれないけどね。
出演は、妻夫木聡さん・広末涼子さん・勝村政信さん・高田聖子さん・山田まりやさん・高橋恵子さん達です。
実はこの舞台、ワイドショーでの公開稽古の様子を見た時に、妻夫木さん大丈夫?とちょっと心配になっていたのです。←かなり偉そうな私(笑)
ところが、そんな心配は無用でしたね。力む事もなくセリフを言い、安心してみる事が出来ました。
広末さんは高い声で早口でのセリフがあり、ちょっと聞きづらいところがあるように感じました。ちょっとだけですけどね・・・・。画面を通して観るよりも、ずっときれいな方でした。
でも、今日の舞台での一番のお気に入りは勝村さんと高田さんです。このお二人、さすがです。面白かった~~~~。
それと舞台のセットも面白かった。八百屋舞台(傾斜のある舞台)なのですが、舞台の真ん中辺りがちょうど谷のように、くぼんでいるのです。その谷の部分が下にさがり、そこから傾斜を上って出てくるのです。なんとも分かりにくい文章だなぁ・・・
休憩ありで2時間22分。あっという間でした。