春の新作のタイトルを探しに、自転車で図書館に行った。僕は外国語に自信が無いので、既に存在している何かの言葉を借用することにしている。
「こんな感じ、いいなあ」と思って、自己流でフランス語や英語でタイトルを作っても、ネイティヴの人が見たらプッと吹き出してしまう代物になってしまう恐れがあるからだ。
逆を考えれば分かり易い。ヨーロッパの人が、なかなかイカスと思ってつけた日本からの輸入車の名前が「十兵衛」とか「マズダ」だったりする。それはマズイ。その言葉の国では通用しない。
だから…多くは文学作品のタイトル。「集英社 世界文学大事典」第6巻「索引」がいい。百科事典1冊分、まるまる索引。
ふと目にした「宇宙の子宮―The Womb of Space」が、「胎動」を思わせ、妙に気に入ってしまったが、家に帰ってしばらくすると、やはり気恥ずかしい。<死と創生>をテーマにした作家でもあり評論家でもある著者(Theodore Wilson Harris)の、比較文化論のタイトル、というところも気に入ったのだが…やめておこう。
他に2つ、有力候補を見つけたので―そちらは当たり障りの無い―多分、そのどちらかにするだろう。尤も、必ずしもタイトルを外国語にしなければならないという訳でもないが…。
「あなたは日本人なのに、どうして英語のタイトルをつけたの?アメリカ人かと思ったわ」と、ルクセンブルクで、コンサート・ミストレスに言われてしまった。
曲は一昨日の夜、完成した。あとはじっくり見直し、表紙の裏の説明を書くだけ。
今となっては自分が何を書いてきたのか、半分ほど忘れてしまっているので、見直すのが楽しみなような、怖いような…昔の日記だな、こりゃ。
題名は大変ですよね~、とくに現代音楽など、精魂注いで書かれたものに対しての命名は大変だろうと思います。
でもうらやましいですね~。
僕は、オーケストラ曲など書いたことありませんから。
ところで池田さんの御師匠様は佐藤眞さんですよね?その先生は誰なのでしょう?
では、作品完成の余韻をお楽しみください。
また、書きこまさせて頂きます。
コピーライター的センスも必要でしょう。
僕の先生、佐藤眞の先生は、下總皖一で、ドイツに留学し、ヒンデミットに師事しました。
佐藤眞氏も、学生の頃?来日したヒンデミットを遠巻きに見たそうです。小柄で、禿げてて、目つきの鋭い、見るからに頭の切れる印象だったそうです。
ヒンデミットは、電話をかけながら、相手の電話番号を音符に置き換え、それをテーマに、電話が終わるまでにフーガを書いてしまった、と言い伝えられています。
では、またのコメント、お待ちします。
池田