「N響・Music Tomorrow 2012」を東京オペラシティ コンサートホールで聴く。NHK交響楽団、指揮:ジェームズ・マクミラン
法倉雅紀 / 莫囂圓隣之大相七兄爪謁氣*~オーケストラの為の (2012) [N響委嘱作品・世界初演]
カオスのコンポジションがピッチカートに始まり、太鼓類が加わり、金管、木管とリレーする。木管の不協和音の帯は、韓国の民俗音楽を思わせた。
クライマックスでチェロの高音に始まる獰猛なフガート。(*タイトルは誰にも読めない)
尾高惇忠 / 交響曲~時の彼方へ~ (2011) [第60回「尾高賞」受賞作品]
尾高惇忠氏は日本のルーセルか?デュカス、メシアン、バルトーク、矢代秋雄、三善晃の後継者であることを宣言しているこの交響曲は、同時に「ハリー・ポッター」の映画音楽でもあった。
マグヌス・リンドベルイ / パラダ (2001) [日本初演]
ひたすら上行する特殊な音階のみで作られたような、それでいて変化に富んだエネルギッシュな曲。コンセプトの完璧さに感服した。
ジェームズ・マクミラン / ヴァイオリン協奏曲 (2009) [日本初演]
ストラヴィンスキーのような土俗的、デモーニッシュな第1楽章。短三和音のトレモロが噴水のように美しく、琴線に触れるエピソードに満ちた第2楽章。ソロ・ヴァイオリンが戦車のようなオケと戦う第3楽章。大胆不敵な最高度のオーケストレーションに打ちのめされた。
ヴァイオリン:諏訪内晶子
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