今年も熱演に心を打たれた。
演奏の本当に大事な事、音を外さないとか指が転ばないとかいう次元ではなく、本質は何か。
それは「時間と強さ」。
《時間》テンポ・リズム。揺らしたり癖を付けたり、という事もするが、一番難しいのは何が起ころうと一定に保つこと。
《強さ》縦軸なら響きの作り方、メロディーの目立たせ方。横軸なら音の立ち上がり方・収め方、メロディーの歌い方、構成の作り方・盛り上げ方。
こちらも最も難しいのは同じ状態を維持すること。
時間と強さ、この二つに尽きるが、その上で「私、こんな風に作りました」ではなく、曲に導かれて自分以外の何者かが演奏しているような…
実際、本番はそうでなければ弾けない。細かい音だけでなく長い音も。
今日の皆さんの演奏もそうでしょう。そこが良かった!
(第35回島村楽器音楽コンクール本選会で私が述べた講評/紀尾井ホール)
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