G+にはNOAH関係の番組(中継,ノアdiコロッセオ,独占ノア情報)のほかにプロレスクラシックというのがあって,過去の全日本プロレスの試合を放送しています。月毎に更新されるのですが,今月は僕くらいのプロレスキャリアの持ち主には有名な,大仁田厚とチャボ・ゲレロの試合が放送されています。
大仁田は前年,アメリカで武者修行中にチャボ・ゲレロを破り,NWAインターナショナルジュニアヘビー級(現世界ジュニア)のチャンピオンとなり帰国,その後,日本で何度かタイトルの防衛に成功し,チャボ・ゲレロの挑戦を受けました。この試合がダブルフォールという不透明な決着となったために,ベルトがNWA本部預かりとなり,改めて大仁田とチャボの間で王者決定3番勝負が争われることになり,初戦を大仁田,2戦目をチャボが勝って迎えた第3戦がこの試合。試合は逆さ押さえ込みで大仁田が勝ったのですが,この試合を有名にしたのはこの後。試合後,一旦は大仁田を称えたチャボが,勝利者トロフィーで大仁田に襲い掛かり,この破片が大仁田の右腕に刺さってしまい大流血となったのです。
大仁田はその後,無事に復帰したものの,最終的には膝を悪くして全日本プロレスを退団。その後FMWを旗揚げしました。そのFMWではわざわざ身体を傷付けるような試合をしましたが,このときのチャボから受けた暴挙に,その発端を感じてしまうのです。
出来事の一回性という考え方は,事物は個別的に考えられなければならないというスピノザの考え方に実は近似しているわけですが,これらはさらに,前回のテーマとして扱った第一部公理三の,ふたつの意味のうちの強い意味に関係していると僕は考えています。というのは,一定の原因が与えられればそこから必然的に結果が与えられるのなら,逆にいえば,ある個別の結果というのは,その原因から必然的に生じているのです。したがって,ある人間が個別の結果としてある事柄を意志する場合には,この意志はその原因から必然的に生じているということになるので,そのときその人間が意志しないということは,必然的であるというのと反対の意味で不可能であるということになるでしょう。
これが,人間には自由意志はないという考え方に対するある反論を無効にするのは明白だと僕には思えます。
大仁田は前年,アメリカで武者修行中にチャボ・ゲレロを破り,NWAインターナショナルジュニアヘビー級(現世界ジュニア)のチャンピオンとなり帰国,その後,日本で何度かタイトルの防衛に成功し,チャボ・ゲレロの挑戦を受けました。この試合がダブルフォールという不透明な決着となったために,ベルトがNWA本部預かりとなり,改めて大仁田とチャボの間で王者決定3番勝負が争われることになり,初戦を大仁田,2戦目をチャボが勝って迎えた第3戦がこの試合。試合は逆さ押さえ込みで大仁田が勝ったのですが,この試合を有名にしたのはこの後。試合後,一旦は大仁田を称えたチャボが,勝利者トロフィーで大仁田に襲い掛かり,この破片が大仁田の右腕に刺さってしまい大流血となったのです。
大仁田はその後,無事に復帰したものの,最終的には膝を悪くして全日本プロレスを退団。その後FMWを旗揚げしました。そのFMWではわざわざ身体を傷付けるような試合をしましたが,このときのチャボから受けた暴挙に,その発端を感じてしまうのです。
出来事の一回性という考え方は,事物は個別的に考えられなければならないというスピノザの考え方に実は近似しているわけですが,これらはさらに,前回のテーマとして扱った第一部公理三の,ふたつの意味のうちの強い意味に関係していると僕は考えています。というのは,一定の原因が与えられればそこから必然的に結果が与えられるのなら,逆にいえば,ある個別の結果というのは,その原因から必然的に生じているのです。したがって,ある人間が個別の結果としてある事柄を意志する場合には,この意志はその原因から必然的に生じているということになるので,そのときその人間が意志しないということは,必然的であるというのと反対の意味で不可能であるということになるでしょう。
これが,人間には自由意志はないという考え方に対するある反論を無効にするのは明白だと僕には思えます。