スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

全日本選抜&功罪

2009-08-04 18:53:58 | 競輪
 今年から真夏のGⅠに戻った全日本選抜競輪。舞台は大垣競輪場で,今日が決勝戦でした。並びは山崎ー伏見の福島,平原ー兵藤の関東,市田ー村上の近畿,石丸ー加倉の西国で,単騎の海老根はレースは福島追走に終始しました。
 Sは加倉が取って石丸が前受け。3番手が市田,5番手に山崎。後方の平原が残り3周のバックから動いてホームでは前に。これを山崎が抑えると,石丸,市田と動いてスローペースの打鐘から平原が発進して先行。5番手,石丸の外併走になった山崎がバックから捲り発進。これを平原自らが止めにいったところ,そのあおりで伏見が弾かれ圏外に。3番手から開いたインを掬った市田が一旦は先頭に立ちましたが,抜き返した山崎が優勝。外に行った村上が市田に迫るも,2着は市田で3着が村上。
 優勝した福島の山崎芳仁選手は正月の競輪祭を優勝していて今年のGⅠ2勝目。通算では6勝目。外併走となり,少し苦しい面もあったと思いますが,捲っていったときのスピードが違いました。本来なら伏見選手とマッチレースになるところでしたが,アクシデントがあったために楽勝に。これは自分で動く者の強みといっていいのではないかと思います。

 昨年の暮れには僕は自分の死をリアルなものとして,つまりいつかは分からないけれどもやがては確実に自分自身に訪れるような出来事としてではなく,ごく近い将来に自分の身に降りかかるであろうこととして表象するようになりました。たとえば,休日急患診療所から再び家に帰った後,僕はまた自宅の2階の自室に上がって横になり,眠りましたが,そのときには,もう下に降りていくということはないかもしれない,つまりそのまま死んでしまうかもしれないと,ぼんやりしかしはっきり意識していました。
 それほどまでに自分の死を現実的なものとして意識していたのですが,やはり不思議とそれに対する恐怖感というのは少しもありませんでした。確実に死ぬと決まったわけではありませんが,というか,より正確にいうならば,未来のことを確実に知ることができる人間はいないわけですので,自分が確実に死ぬということを知っていたわけではありませんが,死んでしまうのなら死んでしまったで,それは致し方ないというように思ったのです。
 今から考えますと,これがよくなかったように思うのです。もちろん死に対する恐怖感がないということは,ある場合にはよい面があるかもしれませんが,功罪ということからいえば,罪の方が大きいのではないでしょうか。というのは,もしも僕が自分の死というものに対して強烈な恐怖感というものを覚えていたとしたら,僕はその恐怖感を除去しようとしたでしょう。別のいい方をすれば,もっと早く,身体がこんな状態になってしまう前に,病院に行っていたと思うのです。逆にいえば,僕は自分の死に不思議と恐怖を感じなかったものだから,こんな状態になるまで自分の身体を放置してしまったし,さらになお放置し続けようとしたのだと思うのです。
コメント
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