第22期竜王戦決勝トーナメントの左の山で待ち受けていた深浦康市王位と勝ち上がってきた久保利明棋王が,挑戦者決定戦三番勝負進出を賭けて戦いました。対戦成績は深浦王位が14勝,久保棋王が11勝。
振駒で深浦王位の先手。久保棋王のごきげん中飛車③で▲4八銀△5五歩。①Aの類型でもあります。先手は2枚銀の急戦を目指して第1図。▲3五歩△同歩と突き捨てておいて▲4六銀と出たところ。
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ここで△3六歩が振飛車らしい手ですが,捌きが身上の久保棋王はそんな手は指さずに△4五歩。以下,▲3五銀に△5七飛成(第2図)という凄い手が飛び出しました。
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▲同銀だと角交換から△5五角の王手飛車。そこで▲3四歩と打つとばっさり△6六角と切り,▲同角△4七龍▲1六角△3六龍。そこで先手も▲2四歩(第3図)から攻め合いました。
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華麗な手こそ出ましたが,第3図は僕が居飛車党ということもあるでしょうが,僕ならば先手を持ってみたい局面。まあ,僕の大局観はあてにはならないとしても,少なくともまだまだ難しい局面ではあると思います。この後,先手の方から飛車交換を臨んだところは,後手の攻めが分かりやすい上に厳しくなったように感じて,先手がかなり忙しくなりどうかと思ったのですが,先手もすさまじい順を用意していました。それが第4図以下。
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ここで▲6四桂のただ捨て。△同歩に▲5四角の王手。△6三桂には▲同角成と切って捨て,△同玉▲6一角成。△4四角は懸命の応戦ですが▲7一馬△同角に狙いの▲4七金。△6六龍に▲3三飛成(第5図)が実現しました。
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どうやらこれで決まっていたようでこのまま先手の勝ち。短手数でしたが,名局だったと思います。ということで深浦王位が森内九段との挑戦者決定戦三番勝負に進出することになりました。
このようにして元旦の午前中から僕は救急車で運ばれることになったのですが,実は僕が救急車に乗ったのは,これが2度目のことでした。とはいえ前回は,身体の状態だけでいえば,本当なら救急車を呼ばなければならないような状況ではありませんでした。
これは両親がまだ退職前のことでしたから,僕が20代の半ばか後半の頃のことです。朝,目覚めて時計を見ると,7時20分になっていました。これは寝坊でした。そこで僕は慌てて飛び起き,部屋を出ようとしたのですが,このときに鴨居に頭を強く打ち付けてしまいました。実は僕は折畳式のベッドを使っていて,普段はこれを畳んでソファーにしてから部屋を出るのですが,このときはそんな暇がなく,ベッドの上から直接外に出ようとしたため,その分だけ僕の頭が高い位置にあったのです。なお,折畳式ベッドというのは,代こそ重ねてはいますが現在も使っていまして,昨年の暮れはこれを敷きっ放しにしていました。
頭をぶつけたことはそれまでにも何回かはありましたが,このときの痛みは強烈で,それまでに感じたことのないもの。僕は頭頂部を両手で押さえ,しばらくその場に蹲りました。そしてしばらくしてからようやく放した手を見ると真赤。つまり頭頂部から流血していたのです。
場所が場所ですからこれは医者に行かなければいけません。家には僕と妹しかいませんでしたから,自力で行かなければなりません。しかし朝のこの時間ではどこの病院に行っていいものやら分かりません。それで僕は救急車を呼んだのです。このときは僕の家の最寄の駅から一駅隣の病院まで運ばれたのですが,サイレンを鳴らした救急車はまったく停車せず,不謹慎ではありますが快適でした。でも,本当はこの程度のことで救急車の出動を要請してはいけませんね。
振駒で深浦王位の先手。久保棋王のごきげん中飛車③で▲4八銀△5五歩。①Aの類型でもあります。先手は2枚銀の急戦を目指して第1図。▲3五歩△同歩と突き捨てておいて▲4六銀と出たところ。
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ここで△3六歩が振飛車らしい手ですが,捌きが身上の久保棋王はそんな手は指さずに△4五歩。以下,▲3五銀に△5七飛成(第2図)という凄い手が飛び出しました。
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▲同銀だと角交換から△5五角の王手飛車。そこで▲3四歩と打つとばっさり△6六角と切り,▲同角△4七龍▲1六角△3六龍。そこで先手も▲2四歩(第3図)から攻め合いました。
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華麗な手こそ出ましたが,第3図は僕が居飛車党ということもあるでしょうが,僕ならば先手を持ってみたい局面。まあ,僕の大局観はあてにはならないとしても,少なくともまだまだ難しい局面ではあると思います。この後,先手の方から飛車交換を臨んだところは,後手の攻めが分かりやすい上に厳しくなったように感じて,先手がかなり忙しくなりどうかと思ったのですが,先手もすさまじい順を用意していました。それが第4図以下。
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ここで▲6四桂のただ捨て。△同歩に▲5四角の王手。△6三桂には▲同角成と切って捨て,△同玉▲6一角成。△4四角は懸命の応戦ですが▲7一馬△同角に狙いの▲4七金。△6六龍に▲3三飛成(第5図)が実現しました。
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どうやらこれで決まっていたようでこのまま先手の勝ち。短手数でしたが,名局だったと思います。ということで深浦王位が森内九段との挑戦者決定戦三番勝負に進出することになりました。
このようにして元旦の午前中から僕は救急車で運ばれることになったのですが,実は僕が救急車に乗ったのは,これが2度目のことでした。とはいえ前回は,身体の状態だけでいえば,本当なら救急車を呼ばなければならないような状況ではありませんでした。
これは両親がまだ退職前のことでしたから,僕が20代の半ばか後半の頃のことです。朝,目覚めて時計を見ると,7時20分になっていました。これは寝坊でした。そこで僕は慌てて飛び起き,部屋を出ようとしたのですが,このときに鴨居に頭を強く打ち付けてしまいました。実は僕は折畳式のベッドを使っていて,普段はこれを畳んでソファーにしてから部屋を出るのですが,このときはそんな暇がなく,ベッドの上から直接外に出ようとしたため,その分だけ僕の頭が高い位置にあったのです。なお,折畳式ベッドというのは,代こそ重ねてはいますが現在も使っていまして,昨年の暮れはこれを敷きっ放しにしていました。
頭をぶつけたことはそれまでにも何回かはありましたが,このときの痛みは強烈で,それまでに感じたことのないもの。僕は頭頂部を両手で押さえ,しばらくその場に蹲りました。そしてしばらくしてからようやく放した手を見ると真赤。つまり頭頂部から流血していたのです。
場所が場所ですからこれは医者に行かなければいけません。家には僕と妹しかいませんでしたから,自力で行かなければなりません。しかし朝のこの時間ではどこの病院に行っていいものやら分かりません。それで僕は救急車を呼んだのです。このときは僕の家の最寄の駅から一駅隣の病院まで運ばれたのですが,サイレンを鳴らした救急車はまったく停車せず,不謹慎ではありますが快適でした。でも,本当はこの程度のことで救急車の出動を要請してはいけませんね。