広瀬章人五段の先勝で開幕した第40回新人王戦決勝三番勝負第二局。
入れ替わって広瀬五段の先手。3手目に▲2六歩と居飛車を明示した先手に対し,後のない中村太地四段も居飛車を選択。変則的なひねり飛車になりました。
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ここから▲5八金左ですが,このように,後手に8筋の交換を許さず,なおかつ▲7八金と上がらずに組めるなら,僕は先手を持ちたいです。作戦勝ちとはいえないまでも,そうなりやすい形と思うのですがどうでしょうか。実戦は先手から仕掛け第2図に。
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ここから先手が▲5三桂成としたのに対して後手は△6七歩成。先手は放置して▲5二成桂と取り,△5八と▲同金に△7六角の両取り。▲同飛△同歩に先手は▲6二歩と成桂を守り後手は△7九飛(第3図)の王手。
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この王手が厳しいのでここでは後手がいいのではないかと思いました。ところが,▲4九金と受けておき△6六歩に▲4二角と打ったのがおそらく先手の読み筋。△6七歩成▲同金の交換を入れた後で△6二飛で攻めを遅らせようとしたのですがここで▲4三銀成(第4図)が決め手に近い手となっていました。
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こうなってみると△6二飛は一手パスのような手になってしまいました。ここからは先手の怒涛の寄せを見るばかり。いくばくもなく先手の勝ちとなりました。
連勝で広瀬五段が優勝。その実力のわりに実績に欠ける面があった棋士ですが,新人王戦はトップ棋士への登竜門といえるもの。ひとつ大きな実績を作り,今後のさらなる活躍が期待されます。
2日の朝のHCUでのG先生の話にあったように,このシャワーを初めて浴びた5日から,ようやく本格的な検査が始まりました。検査については,前日の夜に看護士が回診してきたときに内容が伝えられ,朝に再び告げられました。これはとくにこの日に限らず,どんな検査のときにも同様でした。すべての患者がそうであったかどうかは僕には分かりませんが,少なくとも僕は前日の夜には翌日に検査があるということを知ったということになりますし,逆にいえば前日の夜までは詳細は分からなかったということになります。
最初の検査は蓄尿というものでした。僕はこのことばは初耳でしたし,多くの方も同様ではないかと想像しますが,この漢字からこの検査がどのようなものであったかということはお察しいただけるのではないかと思います。まさにその通りで,これは尿を蓄積しておくものでした。時間は24時間。この検査は5日の午前10時頃から始まりましたので,正確にいえば翌6日の午前10時まで,2日がかりの検査でした。
病室のトイレが広かったということはすでにお話しましたが,その一角に大きなビニール袋が用意されます。ただしそのビニール袋の中に直接排尿するのではなく,大きめのカップに排尿し,それをそのビニール袋に移し入れるというやり方でした。便器の右手に小型の窓があり,この窓を開けるとやはりごく小さな棚があります。カップというのはその棚の中に入っていました。そして使い終わったカップはその棚の中に戻しておきます。たぶんこの棚は,トイレの外側からも開くようになっていて,使い済みのカップを入れておけば,おそらく看護士が洗ってまた新しいものが入れてあるという仕組になっていました。最初の検査はこの繰り返しによって行われたのです。そして溜められた大量の尿は,翌日の検査時間が終ると,おそらくまた看護士によってどこかへ運ばれていったのでしょう,僕が知らないうちにビニール袋はトイレからなくなっていました。
入れ替わって広瀬五段の先手。3手目に▲2六歩と居飛車を明示した先手に対し,後のない中村太地四段も居飛車を選択。変則的なひねり飛車になりました。
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ここから▲5八金左ですが,このように,後手に8筋の交換を許さず,なおかつ▲7八金と上がらずに組めるなら,僕は先手を持ちたいです。作戦勝ちとはいえないまでも,そうなりやすい形と思うのですがどうでしょうか。実戦は先手から仕掛け第2図に。
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この王手が厳しいのでここでは後手がいいのではないかと思いました。ところが,▲4九金と受けておき△6六歩に▲4二角と打ったのがおそらく先手の読み筋。△6七歩成▲同金の交換を入れた後で△6二飛で攻めを遅らせようとしたのですがここで▲4三銀成(第4図)が決め手に近い手となっていました。
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こうなってみると△6二飛は一手パスのような手になってしまいました。ここからは先手の怒涛の寄せを見るばかり。いくばくもなく先手の勝ちとなりました。
連勝で広瀬五段が優勝。その実力のわりに実績に欠ける面があった棋士ですが,新人王戦はトップ棋士への登竜門といえるもの。ひとつ大きな実績を作り,今後のさらなる活躍が期待されます。
2日の朝のHCUでのG先生の話にあったように,このシャワーを初めて浴びた5日から,ようやく本格的な検査が始まりました。検査については,前日の夜に看護士が回診してきたときに内容が伝えられ,朝に再び告げられました。これはとくにこの日に限らず,どんな検査のときにも同様でした。すべての患者がそうであったかどうかは僕には分かりませんが,少なくとも僕は前日の夜には翌日に検査があるということを知ったということになりますし,逆にいえば前日の夜までは詳細は分からなかったということになります。
最初の検査は蓄尿というものでした。僕はこのことばは初耳でしたし,多くの方も同様ではないかと想像しますが,この漢字からこの検査がどのようなものであったかということはお察しいただけるのではないかと思います。まさにその通りで,これは尿を蓄積しておくものでした。時間は24時間。この検査は5日の午前10時頃から始まりましたので,正確にいえば翌6日の午前10時まで,2日がかりの検査でした。
病室のトイレが広かったということはすでにお話しましたが,その一角に大きなビニール袋が用意されます。ただしそのビニール袋の中に直接排尿するのではなく,大きめのカップに排尿し,それをそのビニール袋に移し入れるというやり方でした。便器の右手に小型の窓があり,この窓を開けるとやはりごく小さな棚があります。カップというのはその棚の中に入っていました。そして使い終わったカップはその棚の中に戻しておきます。たぶんこの棚は,トイレの外側からも開くようになっていて,使い済みのカップを入れておけば,おそらく看護士が洗ってまた新しいものが入れてあるという仕組になっていました。最初の検査はこの繰り返しによって行われたのです。そして溜められた大量の尿は,翌日の検査時間が終ると,おそらくまた看護士によってどこかへ運ばれていったのでしょう,僕が知らないうちにビニール袋はトイレからなくなっていました。