先週の土曜に放送された第33期女流王将戦三番勝負第二局。対局日は10月18日。
里見香奈女流王将の先手で☗7六歩☖3四歩☗7五歩☖3五歩☗7八飛。てっきり相三間飛車になると思っていたら石橋幸緒女流四段はここで☖8八角成☗同銀と交換し☖4五角と打ちました。以下☗7六角☖2二飛☗3八金☖4二銀と互いに角成を受け合って力戦型の相振飛車に。先後が決まっていますから,石橋四段の作戦でしょう。
この将棋は結果的に中盤で大差となってしまいました。
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ここで先手はいきなり☗3六歩といきました。普通は☖同歩でしょうが☖3三銀。☗3五歩の取り込みに☖2五角。放置すれば☖4七角成~☖2七飛成がありますので☗6五角の受け。☗8三角成を受けて☖7ニ金に☗3七金と上がったのが力強い手で,後手は歩を取り返しにいくことができなくなり,先手の一歩得が確定。まずここで少し差がついたのではないかと思います。後手は先に☖1四角と引き,先手は☗2六歩と突きました。
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ここで☖2五歩と合わせていったのですがこれが失着で,厳しい見方をすれば敗着に近い手となってしまいました。☗同歩に☖同角では☗2六歩で何をやっているのか分かりませんから☖同飛。そこで☗2六歩なら☖3五飛で歩を取り返せますが☗3六銀と上がられてみると先手の飛車角がよく利いて後手の飛車の成り場所がありません。☖2二飛ではまた何をやっているのか分からないので☖2四飛と浮飛車に構えましたが,☗2四歩☖6四飛以下,この中団飛車を狙われる形になり,後手は必死の防戦。反撃に転じたものの先手に冷静に受けられ,先手は第2図の3七の金が4七~5六~5五と進出して飛車を捕獲するというのが間に合うような展開に。その飛車を入手するや否や鮮やかに決めました。
里見女流王将が連勝で防衛。タイトル戦の番勝負ではいまだに負け知らず。だれがそれを止めることになるのでしょうか。
実際にこの時期の気温が高かったということが,今回のヘモグロビンA1cの6.5%という数値の原因であったのかどうか,正しいところは不明です。ただ,低血糖の状態が現に発生していたということは紛れもない事実でありましたから,これについては何らかの対処が必要とされました。僕は,午後の時間帯に外を出歩くことが多いときに,低血糖になるケースがあるという主旨の説明をМ先生にしました。М先生はそれに対し,出歩くことを事前に把握することができるかどうかを尋ねました。
実のところこの質問は僕には難しいものでした。事前に立ててあった予定が急に覆る,この場合は昼食前に注射する超速効型のインスリンンが問題となると思われますので,その予定は昼食前までに把握できればよいわけですが,それが午後になって急に覆るということはまずありません。ですから質問そのものに対する解答というのはイエスしかあり得ませんでした。
ただし,出歩いた場合にほぼ低血糖になっていたというわけではなく,その時間が長くなると発症してしまうケースが多かったわけです。したがって大切なのは単に出歩くことになるのかどうかということではなくて,それが長時間に及ぶのかどうかということであったわけです。もちろん時間の把握というのも,決まったこと,あるいは過去に経験したことであれば,かなりの目途を立てることが可能です。しかしそうでない場合というのも僕の場合にはよくありまして,その場合にも時間の予測というのは常に事前にしてはおくのですが,思いのほか長時間となってしまうこともありますし,それとは逆に予測していたよりもずっと短い時間で済ますことができるという場合も出てくるのです。もちろん未来についてそれを正しく把握することが人間には不可能なことですから,こうしたことはきわめて当然でしょうし,また少なくともМ先生に対して詳しく説明するまでもないことではありました。
そこで,事前に長時間の外出が予測される場合に限り,昼食前のインスリンの量を0.02ml減らして0.06mlにするというのが,このときに出された指示でした。つまり注射するインスリンの量が,その後に予想される状況に応じて日によって変化するということになったわけです。
里見香奈女流王将の先手で☗7六歩☖3四歩☗7五歩☖3五歩☗7八飛。てっきり相三間飛車になると思っていたら石橋幸緒女流四段はここで☖8八角成☗同銀と交換し☖4五角と打ちました。以下☗7六角☖2二飛☗3八金☖4二銀と互いに角成を受け合って力戦型の相振飛車に。先後が決まっていますから,石橋四段の作戦でしょう。
この将棋は結果的に中盤で大差となってしまいました。
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ここで先手はいきなり☗3六歩といきました。普通は☖同歩でしょうが☖3三銀。☗3五歩の取り込みに☖2五角。放置すれば☖4七角成~☖2七飛成がありますので☗6五角の受け。☗8三角成を受けて☖7ニ金に☗3七金と上がったのが力強い手で,後手は歩を取り返しにいくことができなくなり,先手の一歩得が確定。まずここで少し差がついたのではないかと思います。後手は先に☖1四角と引き,先手は☗2六歩と突きました。
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ここで☖2五歩と合わせていったのですがこれが失着で,厳しい見方をすれば敗着に近い手となってしまいました。☗同歩に☖同角では☗2六歩で何をやっているのか分かりませんから☖同飛。そこで☗2六歩なら☖3五飛で歩を取り返せますが☗3六銀と上がられてみると先手の飛車角がよく利いて後手の飛車の成り場所がありません。☖2二飛ではまた何をやっているのか分からないので☖2四飛と浮飛車に構えましたが,☗2四歩☖6四飛以下,この中団飛車を狙われる形になり,後手は必死の防戦。反撃に転じたものの先手に冷静に受けられ,先手は第2図の3七の金が4七~5六~5五と進出して飛車を捕獲するというのが間に合うような展開に。その飛車を入手するや否や鮮やかに決めました。
里見女流王将が連勝で防衛。タイトル戦の番勝負ではいまだに負け知らず。だれがそれを止めることになるのでしょうか。
実際にこの時期の気温が高かったということが,今回のヘモグロビンA1cの6.5%という数値の原因であったのかどうか,正しいところは不明です。ただ,低血糖の状態が現に発生していたということは紛れもない事実でありましたから,これについては何らかの対処が必要とされました。僕は,午後の時間帯に外を出歩くことが多いときに,低血糖になるケースがあるという主旨の説明をМ先生にしました。М先生はそれに対し,出歩くことを事前に把握することができるかどうかを尋ねました。
実のところこの質問は僕には難しいものでした。事前に立ててあった予定が急に覆る,この場合は昼食前に注射する超速効型のインスリンンが問題となると思われますので,その予定は昼食前までに把握できればよいわけですが,それが午後になって急に覆るということはまずありません。ですから質問そのものに対する解答というのはイエスしかあり得ませんでした。
ただし,出歩いた場合にほぼ低血糖になっていたというわけではなく,その時間が長くなると発症してしまうケースが多かったわけです。したがって大切なのは単に出歩くことになるのかどうかということではなくて,それが長時間に及ぶのかどうかということであったわけです。もちろん時間の把握というのも,決まったこと,あるいは過去に経験したことであれば,かなりの目途を立てることが可能です。しかしそうでない場合というのも僕の場合にはよくありまして,その場合にも時間の予測というのは常に事前にしてはおくのですが,思いのほか長時間となってしまうこともありますし,それとは逆に予測していたよりもずっと短い時間で済ますことができるという場合も出てくるのです。もちろん未来についてそれを正しく把握することが人間には不可能なことですから,こうしたことはきわめて当然でしょうし,また少なくともМ先生に対して詳しく説明するまでもないことではありました。
そこで,事前に長時間の外出が予測される場合に限り,昼食前のインスリンの量を0.02ml減らして0.06mlにするというのが,このときに出された指示でした。つまり注射するインスリンの量が,その後に予想される状況に応じて日によって変化するということになったわけです。