スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

JBC協会賞農林水産大臣賞典スポーツニッポン杯ブリーダーズゴールドカップ&第一部定理一三備考

2014-08-15 19:06:24 | 地方競馬
 今年から牝馬限定戦に生まれ変わった昨晩の第26回ブリーダーズゴールドカップ
 先手を握ったのはワイルドフラッパー。このメンバーだとこういうケースもあり得ると僕が思っていたくらいですから,陣営にもその心構えはあったものと思います。2番手につけたのがマーチャンテイマー。その後ろは内にリアライズキボンヌ,外にサンビスタで併走。ミドルペースであったものと思われます。
 中団にいたケイティバローズが向正面から外を進出。一旦は2番手まで上がったように見えましたが,マーチャンテイマーも巻き返して3コーナー過ぎから3頭の併走。リアライズキボンヌがついていかれなかったため,空いた内にサンビスタ。ワイルドフラッパーは内を開けて逃げていたのでサンビスタはそのまま内を進出。コーナーワークで馬体を離してワイルドフラッパーに並ぶとあっさりと抜き去り,そのまま3馬身の差をつけての快勝。マーチャンテイマーにかなり詰め寄られたもののワイルドフラッパーが何とか2着を確保。クビ差の3着にマーチャンテイマー。
 優勝したサンビスタは重賞初勝利。とはいえ大きく崩れたことはあまりなく,前走も牡馬相手のオープンを2着でしたから,力があったのは間違いありません。正直なところ,休み明けで57キロのワイルドフラッパーが相手でも,勝つまではどうかと思っていただけに,たとえ相手に不利な面があったのだとしても,この馬もまだ強くなっていると考えてよいのではないかと思います。少なくとも好敵手として戦っていけるでしょうし,こちらの方が上位になるということもあり得るでしょう。父はスズカマンボ。母は2002年のフェアリーステークスを勝ったホワイトカーニバル。Sambistaはポルトガル語でサンバダンサー。
                         
 騎乗した岩田康誠騎手は第21回以来5年ぶりのブリーダーズゴールドカップ2勝目。管理している角居勝彦調教師はブリーダーズゴールドカップ初勝利。

 僕の考えでは,第二部自然学②補助定理七備考のテクストには,ある飛躍があります。あるいは意味上の切断があるといった方が正確でしょうか。物体の複合の無限連鎖を無限に進めた先に,延長の属性の間接無限様態である,不変の形相を有する物体的自然の姿があるというわけではないと思うのです。
 意味上の切断はなく,これらの文章は正確に接続されていると仮定しましょう。そうなると,延長の属性の間接無限様態は,個々の物体という部分によって構成されているということになります。スピノザのテクストの中にも部分という語句が出ていますから,確かに文章は通常はこのように理解されるでしょう。しかしこれをいうことは,間接無限様態は部分に分割し得ると主張するのと同じです。部分から構成される全体は,その部分によって分割が可能だからです。
 一方,スピノザは物体的実体は,部分に分割することが不可能であることを認めます。いい換えれば物体的実体は無限です。そのゆえに物体的実体をスピノザの哲学に翻訳した延長の属性は,神の本性を構成することができるのです。そして延長の属性の不可分性の根拠こそ,それが無限であるということ,自己の類において無限であるという点にあるのです。要するに,無限であるものは部分に分割することができません。第一部定理一三備考が,このことを直接的に述べています。
 「実体の本性は無限としか考えられえない,ところが実体の部分とは,有限なる実体のこととしか解することができない」。
 これは,どんな実体も分割が不可能であるということの証明のために言及されています。ですからスピノザはこの直後に,第一部定理八の参照を促しています。それにより実体の部分というものは存在しないこと,したがって,実体を部分に分割できないことを明らかにすることができるからです。ただ,ここでは実体に着目する必要はありません。このテクストは明らかに,部分に分割することが可能であるならばそれは有限であるということを前提しています。そちらに注目しましょう。間接無限様態が可分的なら,それは有限であると解さなければならなくなるのです。
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