昨晩の第26回アフター5スター賞。真島大輔騎手が急病のためストロングハートは的場文男騎手に変更。
ナガタブラックは立ち遅れて1馬身ほどの不利。まずクルセイズスピリツが先頭に立ったのですが,アピアとストロングハートが追い掛けてきて,この2頭で並んで逃げて3番手に控えたクルセイズスピリツに大きな差をつけていく展開に。4番手にキャンドルグラスとヨンカーで6番手にキタサンミカヅキ。巻き返したナガタブラックはワンパーセントと並んで7番手。9番手がウェイトアンドシーとジョーストリクトリ。11番手はサブノジュニア,ゴーディー,レベルスリー,コンサートドーレの4頭。その後ろがアドマイヤゴッドで最後尾にタマノシュタルクという隊列。前半の600mは33秒9の超ハイペース。
前の2頭は後ろを離したままコーナーを通過。ここでストロングハートは一杯となり,アピアが単独の先頭で直線に。クルセイズスピリツがアピアに迫ろうかというところ,コーナーでは内を回っていたキャンドルグラスがその外に出てくるとアピアも捕えて先頭に。その外から脚を伸ばしたのがキタサンミカヅキで,後方から大外を追い込んできたのがサブノジュニア。フィニッシュ前はこの3頭の競り合いになり,最後に抜け出た真中のキタサンミカヅキが優勝。内のキャンドルグラスがクビ差で2着。外のサブノジュニアがクビ差の3着。
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優勝したキタサンミカヅキは東京スプリント以来の勝利。南関東重賞は昨年のアフター5スター賞以来の制覇で4勝目。第24回も制覇していてこのレースは三連覇。重賞を3勝している最も得意とする舞台で,この春にも勝っていたわけですから,ここでは能力は上位で順当な勝利。ただ,年齢的に仕方がないのでしょうが,やや能力の衰退を感じさせる内容であったのは気掛かりです。父はキングヘイロー。母の父はサクラバクシンオー。母の8つ上の半兄に1998年に埼玉新聞杯を勝ったキタサンシーズン。
騎乗した船橋の森泰斗騎手は報知グランプリカップ以来の南関東重賞32勝目。アフター5スター賞は連覇で2勝目。管理している船橋の佐藤賢二調教師は南関東重賞37勝目。アフター5スター賞は三連覇で3勝目。
1660年にファン・ローンJoanis van LoonとスピノザがライデンLeidenで交わした会話の中には,気になるものがあります。このときにスピノザは,数学的手段で方法を論ずる書物を書き始めているという主旨のことを言っているのです。
ここでいう数学的手段というのは幾何学的方法のことにほかなりません。スピノザが幾何学的方法で著したのは,『デカルトの哲学原理Renati des Cartes principiorum philosophiae pars Ⅰ,et Ⅱ, more geometrico demonstratae』を除けば『エチカ』だけです。なのでこの部分は,数学的手段の方を重視すれば,スピノザは『エチカ』を書き始めたというように解せます。ですが,『エチカ』は方法論というのとは違います。方法論の方を重視するなら,これは『知性改善論Tractatus de Intellectus Emendatione』と解する方が適切です。同時にスピノザは書き始めたこの書物のことを,私の最初の書物といういい方で表現し,さらにこの方法をほかの書物でも使うつもりだと言ったとのことなので,幾何学的方法が用いられているのが『エチカ』だけである以上,この発言が具体的に何を意味しているのかはとても難しいところがあります。
ローンはこの会話の後で,その後は,これはその書物が完成した後はという意味かと思われますが,どうするつもりなのかをスピノザに尋ねました、するとスピノザは,宇宙の全体を個人的な実験室として,あらゆるものを吟味していくつもりであると答えたとされています。『エチカ』の説明としてはこのスピノザの説明の方が的確のような気がします。ですから『エチカ』は,このときには企てられていただけで,書き始められてはいなかったという解釈も可能でしょう。ですが,幾何学的方法で著されているのは『エチカ』だけなので,実際には『エチカ』はすでに書き始められていた可能性も否定できません。たとえばスピノザは方法論という表現で『エチカ』の第一部を意味させようとし,第一部を書き終えたら第二部,第三部と書き続けていくつもりであると言ったのだという解釈は,この部分の会話の解釈として著しく合理性を欠くものであるとはいえないように僕には思えます。
なので,僕はこの時期に『エチカ』が書き始められていた可能性は除去しません。少なくとも『エチカ』を書く企てがあったことは間違いないと解します。
ナガタブラックは立ち遅れて1馬身ほどの不利。まずクルセイズスピリツが先頭に立ったのですが,アピアとストロングハートが追い掛けてきて,この2頭で並んで逃げて3番手に控えたクルセイズスピリツに大きな差をつけていく展開に。4番手にキャンドルグラスとヨンカーで6番手にキタサンミカヅキ。巻き返したナガタブラックはワンパーセントと並んで7番手。9番手がウェイトアンドシーとジョーストリクトリ。11番手はサブノジュニア,ゴーディー,レベルスリー,コンサートドーレの4頭。その後ろがアドマイヤゴッドで最後尾にタマノシュタルクという隊列。前半の600mは33秒9の超ハイペース。
前の2頭は後ろを離したままコーナーを通過。ここでストロングハートは一杯となり,アピアが単独の先頭で直線に。クルセイズスピリツがアピアに迫ろうかというところ,コーナーでは内を回っていたキャンドルグラスがその外に出てくるとアピアも捕えて先頭に。その外から脚を伸ばしたのがキタサンミカヅキで,後方から大外を追い込んできたのがサブノジュニア。フィニッシュ前はこの3頭の競り合いになり,最後に抜け出た真中のキタサンミカヅキが優勝。内のキャンドルグラスがクビ差で2着。外のサブノジュニアがクビ差の3着。
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優勝したキタサンミカヅキは東京スプリント以来の勝利。南関東重賞は昨年のアフター5スター賞以来の制覇で4勝目。第24回も制覇していてこのレースは三連覇。重賞を3勝している最も得意とする舞台で,この春にも勝っていたわけですから,ここでは能力は上位で順当な勝利。ただ,年齢的に仕方がないのでしょうが,やや能力の衰退を感じさせる内容であったのは気掛かりです。父はキングヘイロー。母の父はサクラバクシンオー。母の8つ上の半兄に1998年に埼玉新聞杯を勝ったキタサンシーズン。
騎乗した船橋の森泰斗騎手は報知グランプリカップ以来の南関東重賞32勝目。アフター5スター賞は連覇で2勝目。管理している船橋の佐藤賢二調教師は南関東重賞37勝目。アフター5スター賞は三連覇で3勝目。
1660年にファン・ローンJoanis van LoonとスピノザがライデンLeidenで交わした会話の中には,気になるものがあります。このときにスピノザは,数学的手段で方法を論ずる書物を書き始めているという主旨のことを言っているのです。
ここでいう数学的手段というのは幾何学的方法のことにほかなりません。スピノザが幾何学的方法で著したのは,『デカルトの哲学原理Renati des Cartes principiorum philosophiae pars Ⅰ,et Ⅱ, more geometrico demonstratae』を除けば『エチカ』だけです。なのでこの部分は,数学的手段の方を重視すれば,スピノザは『エチカ』を書き始めたというように解せます。ですが,『エチカ』は方法論というのとは違います。方法論の方を重視するなら,これは『知性改善論Tractatus de Intellectus Emendatione』と解する方が適切です。同時にスピノザは書き始めたこの書物のことを,私の最初の書物といういい方で表現し,さらにこの方法をほかの書物でも使うつもりだと言ったとのことなので,幾何学的方法が用いられているのが『エチカ』だけである以上,この発言が具体的に何を意味しているのかはとても難しいところがあります。
ローンはこの会話の後で,その後は,これはその書物が完成した後はという意味かと思われますが,どうするつもりなのかをスピノザに尋ねました、するとスピノザは,宇宙の全体を個人的な実験室として,あらゆるものを吟味していくつもりであると答えたとされています。『エチカ』の説明としてはこのスピノザの説明の方が的確のような気がします。ですから『エチカ』は,このときには企てられていただけで,書き始められてはいなかったという解釈も可能でしょう。ですが,幾何学的方法で著されているのは『エチカ』だけなので,実際には『エチカ』はすでに書き始められていた可能性も否定できません。たとえばスピノザは方法論という表現で『エチカ』の第一部を意味させようとし,第一部を書き終えたら第二部,第三部と書き続けていくつもりであると言ったのだという解釈は,この部分の会話の解釈として著しく合理性を欠くものであるとはいえないように僕には思えます。
なので,僕はこの時期に『エチカ』が書き始められていた可能性は除去しません。少なくとも『エチカ』を書く企てがあったことは間違いないと解します。