スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典兵庫チャンピオンシップ&集合論と存在論

2020-05-06 18:55:21 | 地方競馬
 第21回兵庫チャンピオンシップ
 マカオンブランが先頭に立ったところ,ダノンファラオが競りかけていきました。しかし譲らなかったマカオンブランの逃げとなり,控えたダノンファラオが2番手。3馬身差でバーナードループ。4番手にヒルノマリブで5番手にピスハンド。2馬身差でガミラスジャクソン。2馬身差でアカリン。2馬身差でハルプモント。9番手はヴィクトリアグラスとサンデーミラージュ。2馬身差でジェッティーとニコラスタッカートが最後尾を併走。スローペースだったのではないかと思います。
 レースが動き出したのは2周目の向正面に入ってから。前の2頭が一時的に3番手を4馬身ほど離し,3番手のバーナードループがそれを追っていく形に。3コーナーを回るとダノンファラオが外から先頭に出て,マカオンブランはここで一杯。サンデーミラージュが後方から追い上げてきました。ダノンファラオが先頭で直線に入り,バーナードループは外の方へ。このコーナーワークで差が開きました。しかしバーナードループは少しずつ内に斬り込みながらではありましたがダノンファラオを差し切ることに成功して優勝。ダノンファラオがクビ差で2着。サンデーミラージュが9馬身差の3着。
 優勝したバーナードループは重賞初挑戦での勝利。このレースはダートのオープンで実績を上げた馬が不在でしたので,1勝クラスを勝ち上がった馬の中での争い。この馬は新馬で2着になった後,連勝できていましたから,魅力という点では最も高かった馬です。ただそれはこのメンバーの中でということ。2着馬は前走のオープンで勝ち馬から1秒差というレベルなので,それに僅差での勝利は,上昇度を加味してもそこまで高くは評価できません。新馬を2着になったときは1秒6の差をつけられていて,その馬はすでにオープンを勝っていますから,3歳馬の全体の中でトップクラスということは考えにくいのではないでしょうか。父はロードカナロア。祖母がステラマドリッド。母の2つ上の全姉に2002年のJRA賞の最優秀4歳以上牝馬のダイヤモンドビコー。馬名はオリオン座にある星雲の名称。
                                        
 騎乗したクリストフ・ルメール騎手は第20回からの連覇で兵庫チャンピオンシップ2勝目。管理している高木登調教師は兵庫チャンピオンシップ初勝利。

 バディウAlain Badiouの主張の主旨がどういう点にあったと解するのが,ここでの考察と関連して適切であるかは分かりました。しかしなぜそれが数学の一理論である集合論と関係を有さなければならないかは不明です。
 これについてはバディウ自身は,バディウがいう存在論の観点から説明しています。存在論というのを哲学的に,あるいは形而上学的に解した場合の広い意味での存在論のうち,バディウが真の意味で存在論であると認めるのは多の存在論でした。バディウはその存在論が一に依拠せず多を思考するためには,公理化された数学でなければならないと主張していたのですが,それと同時に,この存在論すなわち数学が純粋な多の思考として実現されるためには,カントールの数学が用いられなければならないともいっています。ここでバディウがいうカントールの数学というのが,集合論に該当します。また,純粋な多の思考というのが何を意味するかは微妙ですが,一に依拠しない思考というようにここでは解しておきます。それと同時にそこには,数学的な理念とか数学的な形式という意味も含まれているでしょう。もちろんここでいう数学とは,数学全般をいうのではなく,集合論を意味することになります。というかこの文脈においては,集合論だけが数学であるとバディウはみなしていると解釈しておく方が適切でしょう。したがって『主体の論理・概念の倫理』における鼎談で,バディウは集合論を数学だと思っていると近藤が発言していたことには,一定の合理性があるということになるでしょう。
 バディウは,存在論は数学の歴史において主題化はされてこなかったのだけれども,それは実現ないしは達成されてきたのだといっていました。バディウがそのようにいうときに念頭に置いていたのが,カントールの数学でありまた集合論であったということになるでしょう。バディウのこの主張に関しては,完全に達成されたとか完全に実現されたという意味ではなく,これからも達成されていくしこれからも実現されていくと解するのが適切だと僕は考えますが,その際にも,それは集合論によって達成されるのだし,実現されるのだと解するのがよいでしょう。
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