第26回NHKマイルカップ。
バスラットレオンは発馬直後に躓いて落馬。レイモンドバローズは首を下げる発馬となり1馬身の不利。発走直後は横並びでそれぞれの出方を窺っていましたが,ピクシーナイトの逃げに。ホウオウアマゾン,グレイイングリーン,ランドオブリバティという並びになり,好発から控えたルークズネストがグレナディアガーズと並んで5番手。7番手のタイムトゥヘヴンとソングラインまでが一団で続きました。4馬身差でアナザーリリック,シュネルマイスター,ショックアクションの3頭。2馬身差でロードマックス。13番手にゴールドチャリス。14番手にヴェイルネビュラ。15番手にリッケンバッカー。2馬身差でシティレインボー。4馬身差の最後尾にレイモンドバローズ。最初の800mは45秒3のハイペース。
4コーナーでグレナディアガーズがかなり外の方まで出したので,横に馬群が大きく広がりました。残り400m付近でグレナディアガーズが先頭に。その外からソングラインが追い上げてきて,少しの間は競り合いましたがグレナディアガーズが一杯となってソングラインが先頭に。さらに外から伸びてきたのがシュネルマイスターで,この2頭が馬体を離して並ぶようにフィニッシュ。写真判定の結果は外のシュネルマイスターが差し切っていて優勝。ソングラインがハナ差で2着。グレナディアガーズは2馬身半差の3着。
優勝したシュネルマイスターはこれが重賞初制覇。昨年の9月にデビューして新馬勝ち。12月の1勝クラスに出走して連勝。3戦目に選んだ弥生賞は2着でここに出走。底を見せていませんでしたから,可能性はあると思えた馬。このレースはハイペースになった上に,グレナディアガーズがかなり強気なレースをしたため,スピード能力と同時にスタミナも問われることに。前走で2000mの重賞を走っていたこの馬に,それが有利に働いたという面があったのだろうと思います。Schnellはドイツ語で速さ。
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騎乗したクリストフ・ルメール騎手はフェブラリーステークス以来の大レース制覇。第21回以来5年ぶりのNHKマイルカップ2勝目。管理している手塚貴久調教師は昨年の天皇賞(春)以来の大レース8勝目。NHKマイルカップは初勝利。
意志voluntasの関係が重要であるといいうのは,次のようなことを意味します。近藤は自身では詳細に触れていませんので,僕の方から説明します。
近藤は,第二部定理四九備考を,スピノザが直接的にいっていることとは異なった読解をします。たとえば現実的に存在するある人間の精神mens humanaが,翼のある馬を表象したとき,この表象像imagoが翼のある馬の存在existentiaを排除する観念ideaと結合している場合は,この人間の精神は,翼のある馬を表象している,つまり翼のある馬が現実的に存在すると知覚しているとしても,この人間の精神は翼のある馬が現実的に存在するということを否定するか疑うかするのです。また,翼のある馬の表象像が混乱した観念idea inadaequataであるということをこの精神が認識している場合も同様です。これらのことはスピノザが備考Scholiumでいっていることです。近藤はこのとき,こうしたことが,現実的に存在するある人間の精神が,その人間の精神のうちにある翼のある馬の表象像を否定したり疑ったりすることの条件を構成するとみています。要するに,たとえば翼のある馬の表象像が,翼のある馬の存在を否定する観念と結合している際には,この人間の精神は翼のある馬が現実的に存在するということを否定するか疑うかするのですが,もしも翼のある馬が存在するということを否定する観念と結合していないのであれば,そうした否定negatioも疑惑dubitatioも生じないというように理解するのです。もちろん同じことは,翼のある馬の表象像が翼のある馬の存在を否定する観念と結合している場合にだけ成立するわけではなく,この表象像が混乱した観念であることを認識している場合にも成立します。
翼のある馬の観念は一例であって,第二部定理四九備考でいわれていることはすべての表象像あるいは混乱した観念に成立しなければなりません。したがって近藤の解釈は,一般的に示すなら,もし現実的に存在する人間の精神のうちにある混乱した観念があるとき,その混乱した観念を排除する何らかの観念と結合しているか,その混乱した観念が混乱した観念であるという認識cognitioがその人間の精神のうちにあるなら,その人間の精神はその混乱した観念を否定するか疑うかすることになるのです。
バスラットレオンは発馬直後に躓いて落馬。レイモンドバローズは首を下げる発馬となり1馬身の不利。発走直後は横並びでそれぞれの出方を窺っていましたが,ピクシーナイトの逃げに。ホウオウアマゾン,グレイイングリーン,ランドオブリバティという並びになり,好発から控えたルークズネストがグレナディアガーズと並んで5番手。7番手のタイムトゥヘヴンとソングラインまでが一団で続きました。4馬身差でアナザーリリック,シュネルマイスター,ショックアクションの3頭。2馬身差でロードマックス。13番手にゴールドチャリス。14番手にヴェイルネビュラ。15番手にリッケンバッカー。2馬身差でシティレインボー。4馬身差の最後尾にレイモンドバローズ。最初の800mは45秒3のハイペース。
4コーナーでグレナディアガーズがかなり外の方まで出したので,横に馬群が大きく広がりました。残り400m付近でグレナディアガーズが先頭に。その外からソングラインが追い上げてきて,少しの間は競り合いましたがグレナディアガーズが一杯となってソングラインが先頭に。さらに外から伸びてきたのがシュネルマイスターで,この2頭が馬体を離して並ぶようにフィニッシュ。写真判定の結果は外のシュネルマイスターが差し切っていて優勝。ソングラインがハナ差で2着。グレナディアガーズは2馬身半差の3着。
優勝したシュネルマイスターはこれが重賞初制覇。昨年の9月にデビューして新馬勝ち。12月の1勝クラスに出走して連勝。3戦目に選んだ弥生賞は2着でここに出走。底を見せていませんでしたから,可能性はあると思えた馬。このレースはハイペースになった上に,グレナディアガーズがかなり強気なレースをしたため,スピード能力と同時にスタミナも問われることに。前走で2000mの重賞を走っていたこの馬に,それが有利に働いたという面があったのだろうと思います。Schnellはドイツ語で速さ。
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騎乗したクリストフ・ルメール騎手はフェブラリーステークス以来の大レース制覇。第21回以来5年ぶりのNHKマイルカップ2勝目。管理している手塚貴久調教師は昨年の天皇賞(春)以来の大レース8勝目。NHKマイルカップは初勝利。
意志voluntasの関係が重要であるといいうのは,次のようなことを意味します。近藤は自身では詳細に触れていませんので,僕の方から説明します。
近藤は,第二部定理四九備考を,スピノザが直接的にいっていることとは異なった読解をします。たとえば現実的に存在するある人間の精神mens humanaが,翼のある馬を表象したとき,この表象像imagoが翼のある馬の存在existentiaを排除する観念ideaと結合している場合は,この人間の精神は,翼のある馬を表象している,つまり翼のある馬が現実的に存在すると知覚しているとしても,この人間の精神は翼のある馬が現実的に存在するということを否定するか疑うかするのです。また,翼のある馬の表象像が混乱した観念idea inadaequataであるということをこの精神が認識している場合も同様です。これらのことはスピノザが備考Scholiumでいっていることです。近藤はこのとき,こうしたことが,現実的に存在するある人間の精神が,その人間の精神のうちにある翼のある馬の表象像を否定したり疑ったりすることの条件を構成するとみています。要するに,たとえば翼のある馬の表象像が,翼のある馬の存在を否定する観念と結合している際には,この人間の精神は翼のある馬が現実的に存在するということを否定するか疑うかするのですが,もしも翼のある馬が存在するということを否定する観念と結合していないのであれば,そうした否定negatioも疑惑dubitatioも生じないというように理解するのです。もちろん同じことは,翼のある馬の表象像が翼のある馬の存在を否定する観念と結合している場合にだけ成立するわけではなく,この表象像が混乱した観念であることを認識している場合にも成立します。
翼のある馬の観念は一例であって,第二部定理四九備考でいわれていることはすべての表象像あるいは混乱した観念に成立しなければなりません。したがって近藤の解釈は,一般的に示すなら,もし現実的に存在する人間の精神のうちにある混乱した観念があるとき,その混乱した観念を排除する何らかの観念と結合しているか,その混乱した観念が混乱した観念であるという認識cognitioがその人間の精神のうちにあるなら,その人間の精神はその混乱した観念を否定するか疑うかすることになるのです。