スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

朝日杯フューチュリティステークス&例外

2022-12-18 19:11:43 | 中央競馬
 第74回朝日杯フューチュリティステークス
 好発はドルチェモア。オールパルフェ,バグラダス,グラニットの4頭で先行集団を形成。2馬身差でキョウエイブリッサとウメムスビ。7番手にティニアとレイべリング。9番手のスズカダブルまでの5頭が好位集団。2馬身差でダノンタッチダウンとミシェラドラータとエンファサイズ。2馬身差でドンデンガエシとコーパスクリスティ。2馬身差でオオバンブルマイ。3馬身差でフロムダスク。最後尾にニシノベストワンという隊列。前半の800mは45秒7の超ハイペース。
 最終的に先手を奪ったのはオールパルフェ。グラニットが2番手で追い,3コーナーでは2馬身差の3番手にドルチェモアとウメムスビ。直線に入るとドルチェモアがグラニットの外へ。そのまま内の2頭を差して先頭。その外からレイべリングが追い上げてきて,さらに外から伸びてきたダノンタッチダウンの3頭の優勝争い。先んじていたドルチェモアがフィニッシュまで先頭を譲らずに優勝。外のダノンタッチダウンがクビ差の2着で真中のレイべリングがクビ差で3着。
 優勝したドルチェモアは8月に新馬を勝った後,サウジアラビアロイヤルカップで重賞制覇。これで3連勝での大レース制覇となりました。このレースは前走で1番人気か2番人気に推された上で勝っている馬が勝つ傾向にあり,今年はそれに合致する馬が3頭しかいませんでした。この馬はそれに合致する馬で,かつそれが重賞だったのはこの馬だけでしたので,傾向からは勝つ可能性が最も高いと思われ,その傾向通りの決着に。ただ2着馬はいかにも未完成というように思われますし,3着馬も新馬を勝ったばかりだったことを考えると,将来的には逆転ということも大いにありそうに思えます。父はルーラーシップ。母は2013年に桜花賞を勝ったアユサンでその父はディープインパクト。Dolceはイタリア語で甘い。
 騎乗した坂井瑠星騎手は秋華賞以来の大レース3勝目。朝日杯フューチュリティステークスは初勝利。管理している須貝尚介調教師はヴィクトリアマイル以来の大レース17勝目。朝日杯フューチュリティステークスは初勝利。

 次の段階に進む場合は,それ以前の段階のすべてをクリアしているのでなければなりません。したがって,知識を習得するのであれ技術を習得するのであれ,さらに次の段階に進もうというときに,最初の段階を復習しておくことが重要になるということは理解できたと思います。これが,どのような知識であれ技術であれ,それを習得していく過程において,基本を振り返ることが重要であるということの理由です。ただし,基本を振り返るといっても,そこには例外があります。というのも,基本の中にもそれぞれの段階というものがあるのであって,それが身についているのなら,これもまた技術を身につけるということと知識を身につけるということの両方を意味しますが,もう振り返るような必要がないことというのもあるのです。
 たとえば野球の技術を身につけるためには,バットをどう持つのかとか,ボールをどう握るのかといったようなことは,身についてしまえば振り返る必要はありません。同様に,将棋の技術をさらに高い段階へと踏み出そうというときに,いくら基本を振り返らなければならないからといって,駒の動かし方から振り返る必要はないのです。こうしたことが,『エチカ』を深く探求してくという場合にも当て嵌まります。
                                   
 たとえば第一部定義六は,絶対に無限な実有ens absolute infinitumいい換えれば無限に多くの属性によってその本性を構成されている実体substantiam constantem infinitis attributisのことを神Deumといっていますが,このことは理解さえしてしまえば復習する必要はありません。スピノザが神というとき,それは一般的にいえば特殊な意味を有しているといえるでしょうが,そこに特殊な意味があるということを覚えてしまったなら,それ以上のことは不要です。
 こうしたことは,定義Definitioとか公理Axiomaに特有のことではありません。たとえば第一部定理一というのは,第一部定義三第一部定義五を知ってさえいれば,そのまま流出してくる内容ですから,これらの定義を覚えてさえいるならとくに復習の必要はありません。つまり定理Propositioの中にも基本的部分が含まれていて,かつ復習の必要がないものというのがあるのです。
 ただしこれは,自分が知識なり技術なりを身につける場合です。
コメント
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