スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産省賞典阪神ジュベナイルフィリーズ&掲載の規準

2024-12-08 18:59:23 | 中央競馬
 アメリカから1頭が遠征してきた第76回阪神ジュベナイルフィリーズ。松岡騎手が7日の中京5レースの騎乗中に右足を負傷したためミーントゥビーは古川吉洋騎手に変更。クリノメイが枠の中で激しく暴れたため危険防止のため外枠から発走。
 先手を奪ったのはミストレス。リリーフィールドが2番手で追い,3番手にモズナナスターとショウナンザナドゥ。メイデイレディが5番手。その後ろはテリオスララとカワキタマナレアとアルマヴェローチェ。ランフォーヴァウを挟んでダンツエランとブラウンラチェットとミーントゥビー。ビップデイジー,スリールミニョン,ジャルディニエ,ジューンエオスの順で続きコートアリシアンとクリノメイが並んで最後尾を並んで追走。前半の800mは46秒5のミドルペース。
 直線に入るところでは内からモズナナスター,ミストレス,リリーフィールド,ショウナンザナドゥの4頭が併走。モズナナスターとミストレスの間にテリオスララが突っ込んできました。ショウナンザナドゥの外から並んで追い上げてきたのがアルマヴェローチェとビップデイジー。この2頭が内の各馬を差して優勝争い。先んじていたアルマヴェローチェが抜け出して優勝。ビップデイジーが1馬身4分の1差で2着。テリオスララが1馬身4分の3差の3着でショウナンザナドゥがアタマ差で5着。
 優勝したアルマヴェローチェは重賞初勝利での大レース制覇。8月に札幌の新馬戦でデビュー戦を勝つとそのまま札幌2歳ステークスに出走して2着。ここはそれ以来のレースでした。このレースは前走で上位の支持を集めて勝った馬が強い傾向で,この傾向には合致していませんでしたが,わりと大きな差をつけて勝ちました。ただ2着馬も3着馬もそれほどの支持を集めていたわけではありませんから,例年ほどのレベルにあったのかがやや疑問視されます。来年以降の活躍も例年の勝ち馬ほどは確実視することができないかもしれません。母の父はダイワメジャーで祖母の父がサクラバクシンオー。母の2つ下の半弟に2016年の京王杯2歳ステークスを勝ったモンドキャンノ。Armaはイタリア語で武器。
 騎乗した岩田望来騎手は2022年のJBCレディスクラシック以来の大レース2勝目。管理している上村洋行調教師は大阪杯以来の大レース2勝目。

 ブレイエンベルフWillem van Blyenburgからの書簡十八を受け取ったスピノザは,相手のブレイエンベルフが有能な人物だと思い,返事を書きました。その後の文通の中でそれはスピノザの錯覚であり,ブレイエンベルフは単に反動的な人物であるということがスピノザにも分かってくるのですが,それでもスピノザはブレイエンベルフからの書簡に返事を書きました。スピノザが最後にブレイエンベルフに宛てたのが書簡二十七で,その内容からは遺稿集Opera Posthumaに掲載されなかったブレイエンベルフからの書簡があったことが確定できます。このことから,ブレイエンベルフがスピノザに宛てた書簡のうち,遺稿集に掲載されたのは,スピノザが返事を書いたものだけであったことが理解できます。スピノザが書いていることにはスピノザの思想を理解するうえで役立つ点が含まれていますから,それを遺稿集に掲載する価値は確かにあったと僕は思います。しかしブレイエンベルフの書簡の方は,冗長といっていいほどのものでそのすべてを,遺稿集に掲載する価値があったようには思えません。ブレイエンベルフの書簡と比較すれば,ステノの書簡の方がよほどまともなものだと僕には思えます。
                            
 フーゴー・ボクセルHugo Boxelとスピノザの間での書簡のやり取りは,現在の僕たちからみれば大した内容を含んでいません。当時はそうでもなかったのだという識者の見解opinioがあり,スピノザが返事を書いているのですから,確かにそうであったかもしれません。ただこのやり取りも,スピノザのいっていることのうちにスピノザの思想を理解するのに役立つ部分があるから遺稿集に掲載する価値があったということは僕は認めますが,ボクセルが主張していることの主眼となっている部分が哲学的に価値があるといえるのかといえば,僕にはそうでなかったとしか思えません。ただスピノザが返事を書いているので,返信が書かれたボクセルからの手紙の方も掲載されるに至ったというように思えるのです。
 これらの事例から分かるように,スピノザに宛てられた書簡が遺稿集に掲載される際の規準のひとつに,スピノザがその書簡に対して返信をしているのか否かということが,確かにあったように僕には思われるのです。

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