社会主義の評価&認識論と実在論

　夏目漱石の社会主義の理解には,少なくとも僕の目から見る限りでは,十全とはいえない一面があるということを前提とした上で,漱石自身が,社会主義という思想をどのように評価していたのかということを考えてみます。
　社会主義を政治思想として最初にまとめあげたのは,マルクスであったといっていいでしょう。漱石はマルクスも読んでいました。そしてその思想について,現代,もちろんこれは漱石が生きていた時代という意味での現代ですが,その社会情勢からして,このような思想が発生してくるということはよく理解できる。ただし自分はこの思想には与しないという主旨のことをいっています。漱石がマルクスの思想を単に政治思想として理解したのか,あるいはもっと別の,たとえば哲学に類するような思想として理解したのかは僕には分かりません。ただ,基本的に漱石は個人主義者でしたから,それをどのような意味合いに理解するとしても,社会主義とは相容れない一面があるだろうということは,何となくであれ理解はできます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　このように,漱石のマルクスに対する姿勢というのも,ドストエフスキー評と同様に,二律背反という側面をもっています。漱石がドストエフスキー自身を社会主義者であると理解したかどうかは定かではないにしても,小林という人間を『明暗』の中で社会主義者ということばを使って表現し,かつその小林の口からドストエフスキーについて言及させているという点から鑑みて,少なくともドストエフスキーと社会主義という思想,もちろんこれは漱石が理解した社会主義という思想ということになりますが,その間に何らかの関連性を意味のあるものとして有していたということは,間違いないように僕には思えます。つまりスピノザの哲学風にいうなら,漱石の精神のうちに現実的に実在していたドストエフスキーの観念と,社会主義の観念は,何らかの秩序によって連結していたと僕は理解しているのです。そしてこれが,漱石のドストエフスキー評というものが,二律背反的になっているひとつの要因ではないかと思うのです。

　スピノザの哲学の研究者の間で,第一部定義四がどのような点で論争の焦点になったのかといえば,それはこの定義を,認識論的な意味で理解するべきなのか,それとも実在論的な意味で理解するべきなのかということでした。少なくともこの定義のスピノザの表現の仕方は,認識論的に書かれているとしかいいようがないと僕は思いますから,これは別のことばでいえば,この定義はそこに書かれた字義通りのものに理解するべきなのか,それとも字義以上のものを含んでいると理解するべきなのかという論争であるといういい方ができるのではないかと思います。
　もしもこの定義が認識論的なものであるとしたら,属性というものはあくまでも知性によって知覚されるものであるということになります。ただし,ここではおそらく注意が必要でしょう。スピノザは第二部定義三説明において,概念conceptusと,知覚perceptioをかなり厳密に分類しています。第一部定義四が知覚すると訳されているのはpercipereというラテン語の動詞をスピノザが使っているからですが,これを概念と対称的な意味での知覚として理解することはできません。これは,ここでは詳述は避けますが,この定義が認識論的であるのかそれとも実在論的な意味であるのかという論争以前の問題としてそうであるといえると思います。よってここでの知覚は,概念と反対の意味での知覚ではなく,単に認識する,概念も含めて認識するというほどの意味として僕は理解します。つまりこの定義を認識論的な意味として理解する場合には,僕はこれを,属性は知性によって認識されるような何ものかであるというように理解するということになります。
　一方,もしもこの定義が字義以上のもの,すなわち実在論的な意味を含むのであれば,属性というものは実体の本性を構成するものであるということになります。したがってこの場合には,知性がそれをどのようなものとして認識するのかということとは無関係に,属性というものはあって,そしてそれは実体の本性を構成しているということになります。
　非常に大まかではありますが,これが認識論と実在論との間にある差異ということになるでしょう。しかし僕は,この定義にはこれとは別にもうひとつ,理解する上で問題となるであろう差異があると思っているのです。

マイナビ女子オープン&第一部定義四

　年度明け最初のタイトル戦となった第4期マイナビ女子オープン五番勝負第一局。対戦成績は甲斐智美女王が8勝,上田初美女流二段が2勝。
　振駒で上田二段の先手。上田二段は相手が振飛車だとほぼ居飛車なので,こうなれば甲斐女王のごきげん中飛車は予想通り。③☗４八銀に。後手が5筋を交換したところで先手から角交換。先手はその角を先に手放す代償に銀桂交換の駒得を果たしました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　ここで後手が☖２六角。☗５四歩の受けにすぐに飛車は取らずに☖２二歩。☗５八金右☖７ニ銀の後,先手が☗３三飛成と切り,☗４ニ銀と打っていくことに。一応は攻め合う形になっていますが,先手の手の作り方はいかにも強引という印象で,中盤の折衝は後手がリードしていたのだろうと思います。そして一定の差が開いたまま終盤に。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　ここで△６九角と打ったのが大ポカ。☗６三とで投了。☖７四銀とでも受けていれば後手が必勝に近かったと思います。アッと驚く大逆転でした。
　上田二段が先勝。明らかな拾い勝ちですが,こういう1勝が大きかったりする場合もあります。第二局は22日。

　僕が本格的に『エチカ』の読み直しを始めたとき,最初の躓きの石となったのは第一部公理五でした。これは当該部分の考察においても示した通りです。実際のところ,現在でも僕は,この公理Axiomaというのは,そこで使われている共通点ということばの意味が不明であるなら理解不可能なものであると思っています。実際にその意味が『エチカ』において明らかにされるのは,どんなに早く見積もったとしても第一部定理二であり,少なくともそこまで読み進めなければ,第一部公理五でスピノザがいわんとしていることを把握することが困難だと思われるからです。少なくともこの共通点ということばは特別な用語であり,しかも哲学の用語として特別な意味が込められているというよりは,スピノザの哲学においてのみ成立するような特殊な意味が含まれていると僕には思えます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　しかし,実際にスピノザの哲学の研究者たちの間で,最初に大きな論争の焦点となる,あるいはなった部分というのは,この第一部公理五よりもさらに前にあります。それが今回のテーマとして設定した第一部定義四です。
　「属性とは,知性が実体についてその本質を構成していると知覚するもの,と解する(Per attributum intelligo id, quod intellectus de substantia percipit, tanquam ejusdem essentiam constituens.)」。
　僕自身についていえば,この第一部定義四のうちに,特段の難題が含まれていると考えているわけではありません。ただ,やはり研究者の間で大きな争点となった部分なのですから,それに関して僕自身がどのような立場に立っているのかということや,またどういった理由によってそうした立場に立つのかということについては明らかにしておいた方がよいのだろうと思います。
　そこで今回は,まずこの第一部定義四に,論争の対象となり得るような点が含まれているとすれば,それがどのような部分に存在するのか,そして存在するその部分,というかそれはひとつの部分には限りませんから,それら各々の部分について僕がそれをどのような根拠をもってどのように理解するのかということを示します。そしてただそのように示すだけではなく,僕自身の能力が及ぶ限りという限定はつけざるを得ませんが,スピノザがなぜ属性についての定義Definitioというのをこのような仕方で表現したのかということについてもいくらか探求してみたいと思います。
　なお,『エチカ』において本質essentiaと本性naturaはほぼ同じ意味です。この定義では本質ということばが用いられていますが,僕はこれまで通り,本性ということばの方を使うことにします。

ピンチはチャンス&彼岸明けまで

　全日本プロレスが最良の時代を迎える契機となった1990年のピンチとそれ以前にもあった1987年のピンチ。しかし全日本プロレスはそれらのピンチを乗り越え,むしろそれをそれ以前以上の繁栄の礎としました。そして僕はそれが偶然であったとは考えていないのです。
　後の繁栄の直接的な原因をいえば,1987年のときは天龍が鶴田に対して反旗を翻し,阿修羅原,そしてのちに冬木や川田も加わって,新たな戦いの模様を全日本プロレスマットに描いていったことであり,1990年のときは,当時はタイガーマスクとしてリングに上がっていた三沢が仮面を取って素顔に戻り,川田,小橋などの若い力が結集して,日本プロレス界の不動の王者に君臨していたといってもいい鶴田に対して戦いを挑んでいったことです。しかし,こうしたことが直接的な原因となり得たのは,それだけの下地がそれ以前から周到に用意されていたからだと思います。実際にこうしたことが,その場の思いつきだけで一朝一夕に可能になることだとは思えません。
　ピンチはチャンスとか,災い転じて福と為すとかは,よくいわれることではありますが,実際にそれを可能にすることはそう簡単なことではないと思います。そしてそれを実際に可能にするためには,実はピンチや災いが実際に訪れたときのアイデアに依拠するのではなく,いや,もちろんそれも大切ではあるでしょうが,もっと重要なのは,実際にピンチや災いが訪れる以前の段階での準備とか心掛けの方ではないかと思います。天龍も三沢も,いつかはということで,鶴田に戦いを挑んでいくことを想定していたのでしょう。また,オーナーである馬場も,それを想定していただろうと思います。そしてピンチないしは災いが訪れたとき,実はそれが機が熟したそのときであったのだろうと思います。
　ピンチをチャンスに変えることができるものとできないもの,また災い転じて福と為すことができるものとできないもの,実際にその差を分かつのは,災いやピンチが発生したその時点にあるのではなく,それ以前の段階にあるといえるのではないかと思います。

　父の納骨が秋の彼岸の最中でしたので,この3月が本当の意味での初彼岸ということになります。20日の午前中,僕が寺の方に出向いて塔婆をもらってきました。ただ,この日は母の都合がつかなかったため,墓参りには行っていません。
　予定では翌21日に行くつもりでいましたが,生憎の雨。この日も母の希望で断念。22日も横浜は雨模様で,23日の水曜日に。ただこの日は僕の方が都合が悪く,結局は母と伯母がふたりで行ってきました。前述しましたように,作業所による迎えのサービスは中止されていましたので,先に妹を作業所に送り,一旦は帰宅してからふたりで出掛けたようです。僕が父の最期からちょうど半年という節目に当たる日の墓参りは,途中まではバスで行き,そこから歩いたわけですが,当然ながら母にはこれは無理。タクシーで行きました。ただ,帰りはタクシーが多く通りそうな鎌倉街道まで出るのにも少し距離がありますので,僕はそれを心配していたのですが,うまいこと墓地の敷地内に空車のタクシーが入ってきたようで,それに乗れたとのことです。なお,こうした場合には鎌倉街道は通らず,汐見台を回った方がずっと近道になります。
　翌24日。この日ならたぶん僕も墓参りに行かれたと思うのですが,妹のみなと赤十字病院の歯科の予約が入っていたので,母たちは前日に済ませたのです。実は2月に妹の歯の検診で僕がみなと赤十字病院まで連れて行ったとき,次回は3月8日の火曜日の午後3時という予約を取っていました。ところが,妹の支援のうち継続中であったショートステイの日程がその日に重なってしまっため,母が電話をしまして歯医者の方の日程を変えてもらっていたのです。妹の歯の主治医はS先生ですが,このS先生は多くの患者の診察で忙しかったようで,予約はこの24日の午前9時40分となっていました。
　母に意向を聞きますとこれは母が連れて行くとのこと。大変ではありますが,今月になれば僕が入院する可能性がありましたから,その前に自分でどの程度のことまでできるのかということを確認したいという意図もあったようです。ということで僕もこの日は母に任せました。よってこの日にどんな治療が施されたのかは僕には分かりません。
　父の最期,母の異変,大地震と多くのことがあり,かなり長くなりましたが,今回の糖尿病共生記はここまでとし,今日の通院の結果などは次回に。入院は免れましたので次のエントリーからまた,『エチカ』について考えていくことにします。

将棋大賞&ヨーグルト

　第38回将棋大賞が3月31日に決定しました。
　最優秀棋士賞は羽生善治名人。名人防衛,棋聖防衛,王座防衛はいずれもストレート。竜王挑戦,日本シリーズとNHK杯で優勝。最多勝で当然の選出。2007年,2008年,2009年に続く4年連続18回目。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　優秀棋士賞はふたり。王将防衛,棋王防衛,最強戦優勝の久保利明王将。複数のタイトル保持者がふたりだけですから順当。この部門は2年連続2回目。もうひとりは竜王防衛,棋王挑戦の渡辺明竜王。タイトル戦の実績ではナンバー3ですからこちらも順当。この部門は2年ぶり3回目。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　敢闘賞は王位挑戦,奪取の広瀬章人王位。順位戦も昇級を果たしました。棋王に挑戦していれば渡辺竜王と入替っていたものと思います。この部門は初受賞。
　新人賞は王将挑戦の豊島将之六段。昨年度は若い棋士の活躍が目立ちましたが,やはりタイトル挑戦は別格ですから順当でしょう。王位リーグ入りも果たしました。
　順位戦で全勝昇級を達成した佐藤天彦五段が勝率1位で連勝賞も獲得しました。
　升田幸三賞はごきげん中飛車対策の超速▲３七銀で奨励会の星野良生三段が受賞。これはかなりたくさん出現した戦法で,この発想は称えられるべきと思います。
　名局賞は王位戦第六局となりましたが,これはシリーズを通した中から,この将棋が選出されたという側面もあると思います。
　名局賞の特別賞は千日手指し直しの上に200手を超えた順位戦の森内九段と藤井九段の将棋。延々と指し続けて森内九段が勝ったわけですが,この勝敗が逆なら,森内九段の名人挑戦はプレーオフでしたし,藤井九段はA級残留で,大きな一番でもありました。
　最優秀女流棋士賞は倉敷藤花防衛,女流王将挑戦,奪取,女流名人位防衛の里見香奈女流名人。これは当然。2年連続2回目。
　優秀女流棋士賞が女王奪取,女流王位挑戦,奪取の甲斐智美女王。年度後半はやや失速してしまった感もあり,少し残念でした。
　女流最多対局賞は清水市代女流六段と中井広恵女流六段の両ベテランが分け合いました。

　この3月17日も母からいくつか買うべきものを聞いた上でスーパーに行きました。ですがそのうち納豆と牛乳は棚に陳列されていなかったために,買うことができなかったのです。
　あくまでも僕のイメージになりますが,納豆といえば茨城。茨城は地震で大きな被害を受けましたので,在庫が不足してしまうということは何となく理解できました。しかし牛乳は北海道というイメージでしたので,これが品薄になるのは意外でした。牛乳というのはそんなに日持ちのする製品ではありませんから,買い溜めするのにはあまり向く商品とも思えません。1週間ほど経過しますと,この状態は解消されましたので,あるいはこの時期は流通が滞っていたのかもしれません。
　ということでこのときはこの二品を入手することができなかったのですが,この日はバスの定期券の更新のために磯子駅まで出向いた日。その途中でコンビニエンスストアに寄りましたら在庫がありましたので,すぐに買い求めることができました。とはいえ,自宅から磯子駅までの間には何軒もコンビニエンスストアがありますが,在庫があったのはそこの1軒だけでした。
　牛乳の品薄状態はすぐに解消されましたが,乳製品の在庫不足は続きました。僕の場合,Ⅰ型糖尿病の食餌療法の一環として,1日に120kcal程度の乳製品を摂取することが必須になっています。これは牛乳ですと200ml弱にあたりますが,大抵の場合はヨーグルトと合わせて摂取していました。また,妹は朝食のとき,何を主食として摂取するかとは関係なく,ヨーグルトを食べてコーヒーを飲むというのがほぼ習慣化されています。妹の場合は別に食べなければいけないというわけではありませんし,僕の場合もほかのもので代用することが不可能ではありませんが,ヨーグルトは僕の家庭では必需品に近い製品ではあります。ところが,このヨーグルトの入手というのが,これはもう2,3日経過してからですが,かなり困難な状況になりました。
　普通はヨーグルトは3個か4個のパックになって販売されています。普段はそれを買ってきますが,これはどこにもなくなりました。それでも単品ならば探せばどこかでは売っているという状況でしたので,それ以来はほぼそちらを買うようになっています。そしてこの状況はずっと続いています。どうもヨーグルトは生産に大量の電気を消費する関係で,生産が追いつかないという報道がありました。実は今日は久しぶりに数多く並んでいたのですが,あるいはまた不足する状況になるのかもしれません。

女流王位戦&世情の影響

　今日付けで日本将棋連盟は公益社団法人に。その記念すべき日の大一番となったのが第22期女流王位戦挑戦者決定戦。対戦成績は里見香奈女流名人が10勝,清水市代女流六段が7勝。
　振駒で里見女流名人の先手。角道を止めるオーソドックスな中飛車から1筋を突き越しました。清水六段は居飛車穴熊。先手は5筋,後手は7筋でそれぞれ一歩を交換。その後,後手は飛車を3筋に転換して仕掛けていきました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　もうすでに後手がうまくやっている感じですが,▲同角と応じたのが敗着に近い手となりました。後手は飛車を切り,先手が端に手をつけている間に銀を交換。さらにその銀を打ち込んで角も切る猛攻。とはいえ,自玉は安全なので,攻めが切れさえしなければよいという将棋でしたので,そんなに難しいところはなかったのではないかと思われます。ほぼ一方的な内容で後手の勝ちになりました。
　清水六段が挑戦者に。甲斐智美女流王位とのリターンマッチは27日に開幕します。

　大地震のその後に伝えられた世情のひとつに,エネルギー不足というのがありました。ただ,僕の家に限れば,現在は石油ストーブは使用していませんので灯油を入手する必要がまったくありません。また,母は小脳出血を発症して以後は自動車の運転を医師から控えるように言われてそれを守っていますし,僕は運転免許自体を持っていません。つまりガソリンも僕の家族には不用品ですから,この方面では何の問題もありませんでした。妹の送迎のサービスがなくなったのはまさにこれが発端でしたので,影響が皆無であったというわけではありませんが,バスは通常通りに運行していますので,はっきりとした被害があったとはいえないでしょう。ただ,町のガソリンスタンド周辺には給油待ちの自動車が列をなすという状況は,おそらく直接の被災地ほどではなくても横浜でも生じましたので,このために道路が渋滞し,バスが時刻通りに運行するということは困難な状況になるということくらいは,一時的にではあれ発生しました。3月21日の春分の日に,地震以降は営業を停止していた,僕の家からも近い根岸の日石の工場が10日ぶりに再開されたのですが,これ以降は,少なくとも僕の家の近辺では車列が車線を占領するという状況は発生していません。ただふたつの事柄に直接的な因果関係があるのかは分からないです。
　もうひとつ,こうしたエネルギーに限らず,ある特定の商品の品薄状態というのも報じられました。これは物流が悪化したためなのか,あるいは消費者が必要以上に品物を買ったために生じたのか,あるいはそのふたつが複合的に作用したためなのかは分かりません。僕は現在でもほぼ2日に1度の買い物というのをしています。このためにスーパーに行きますので,陳列の状況などから,確かにこうしたことが生じているということは,分かりました。ただ,これはあくまでも特定の商品のみに生じたことで,地震発生から少しの間は,僕の家ではそうした商品を買う状況にありませんでしたので,その間は影響を受けずにすみました。
　現在は夕食は母が作りますので,実際に買い物に行くのは僕であるとはいえ,何を買ってくればよいのかということについては前夜のうちに母の意向を聞いておきます。もちろん僕が行ってみて買い足すものもありますし,母には不要でも僕には必要というものもあります。そうした中で僕が実際に品薄の影響を受けたのは,ほぼ1週間が経過した17日が最初でした。