昨日に引き続き千葉泰樹監督の「好人物の夫婦」を見る。
可愛らしいタイトル・・と思ったら志賀直哉原作だった。
海の近くに住む画家の池部良と津島恵子の夫婦。
「鬼火」を見たすぐ後だったので
津島恵子が裕福な家の奥さんを演じていてほっとする。
最新のモードを着こなしたり
上等の着物を着て町を歩いていたり、先の映画とは大違い。
池部良は独特のムードを持った俳優さんで
シャツとズボン姿でもお洒落。まるで白州次郎のようだと思った。
タキという若い女中が住み込みで働いている。
隣の家には恐妻家の有島一郎が住んでいて、とぼけた演技で笑わせる。
夫婦の日常を描いた淡々とした物語なのだが、
登場人物たちのやりとりを聞いていると
ぽかぽかと暖まってくるようだ。
古い日本家屋での丁寧な暮らしぶりや
女中さんの控えめな態度、奥さん方の言葉遣いなど
ちょっと前までの日本では普通であっただろうことが
平成人の心に新鮮に映る。
このような家や人々の振る舞い、言葉、所作などはもう
映画の中にしか見ることが出来ないのかと思うとすこし寂しい。
古い日本映画を見ていると日本人が得たもの、
失った(捨てた)ものが見えてくるようだ。
池部良はこうしてみると何の苦労も無いような二枚目だけど、
戦時中は壮絶な経験をされたようだ。
食料が底尽きた時
一発の弾しか残っていない銃でトカゲを撃って食用にすべきか
戦闘用に弾を残すべきか迷った経験をTVで話されていたが、
今もなおダンディでお元気そうだった。
短いけど、見た後気持ちが優しくなれるような作品。
ネットに●志賀直哉『好人物の夫婦』テキスト(PDF版)がありました。
1956年 千葉泰樹監督 脚本 八住利雄 東宝
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可愛らしいタイトル・・と思ったら志賀直哉原作だった。
海の近くに住む画家の池部良と津島恵子の夫婦。
「鬼火」を見たすぐ後だったので
津島恵子が裕福な家の奥さんを演じていてほっとする。
最新のモードを着こなしたり
上等の着物を着て町を歩いていたり、先の映画とは大違い。
池部良は独特のムードを持った俳優さんで
シャツとズボン姿でもお洒落。まるで白州次郎のようだと思った。
タキという若い女中が住み込みで働いている。
隣の家には恐妻家の有島一郎が住んでいて、とぼけた演技で笑わせる。
夫婦の日常を描いた淡々とした物語なのだが、
登場人物たちのやりとりを聞いていると
ぽかぽかと暖まってくるようだ。
古い日本家屋での丁寧な暮らしぶりや
女中さんの控えめな態度、奥さん方の言葉遣いなど
ちょっと前までの日本では普通であっただろうことが
平成人の心に新鮮に映る。
このような家や人々の振る舞い、言葉、所作などはもう
映画の中にしか見ることが出来ないのかと思うとすこし寂しい。
古い日本映画を見ていると日本人が得たもの、
失った(捨てた)ものが見えてくるようだ。
池部良はこうしてみると何の苦労も無いような二枚目だけど、
戦時中は壮絶な経験をされたようだ。
食料が底尽きた時
一発の弾しか残っていない銃でトカゲを撃って食用にすべきか
戦闘用に弾を残すべきか迷った経験をTVで話されていたが、
今もなおダンディでお元気そうだった。
短いけど、見た後気持ちが優しくなれるような作品。
ネットに●志賀直哉『好人物の夫婦』テキスト(PDF版)がありました。
1956年 千葉泰樹監督 脚本 八住利雄 東宝
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