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「憲兵と幽霊」

2005年05月07日 | ★恐怖!な映画
新東宝の真骨頂、まがまがしさいっぱい。

無実の罪をきせられた男の処刑、
拷問、突然半裸で登場する美女、骸骨、亡霊。

期待を裏切らぬ盛りだくさんの内容。

だがこの映画は天知茂抜きでは成り立たなかった映画だ。

零下40度のまなざしで誰もが凍りつく!

「憲兵とバラバラ死美人」(何回書いてもすごいタイトル)では
ほんのチョイ役だったが、この映画では堂々の主役。
あっけにとられるほどに極悪非道。冷酷非情な波島憲兵中尉。

「陸軍中野学校」での「軍服を着た待田京介」にもぞっとしたけど、
この天知はずば抜けて鬼畜。
(だがなぜか半裸美人の三原葉子にだけは優しい。)

また新東宝の看板役者、中山昭二も二役でがんばっている。
この人はこの後「ウルトラセブン」のキリヤマ隊長役で人気を博す。
久保菜穂子が凛とした人妻役でやはり美しい。

中川信夫による斬新な亡霊の見せ方や、たたみかけるような恐怖シーンは
のちの最高傑作「東海道四谷怪談」で見事に結実するのだ。

1958年 監督 : 中川信夫製作 : 大蔵貢  脚本 : 石川義寛

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
新東宝 (spok23)
2005-05-09 10:51:50
娯楽作に徹した新東宝が61年に倒産した後、退陣した大蔵貢社長が大蔵映画を設立、欧米のホラーSFものを輸入し

たり、「怪談バラバラ幽霊」、「生首情痴事件」(!!)などのおどろおどろしい怪談物もひき続き作っていたようです。

(「日本怪談映画への招待」より)



いずれにしろ、新東宝ぬきでは日本のホラー映画は語れないですね。



天地さんにももうちょっと長生きして

欲しかったですよね!!



CM見たかったなあ・・

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懐かしいなあ (takoyo)
2005-05-09 06:30:28
新東宝

女優を妾にしたのではなく

妾を女優にした



卵が先か鶏が先か

新東宝って大蔵映画の前身???



天地茂=札幌薄野にあるホテルのCMキャラクターでした。



最近、邦画また元気出てきています

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怖い~ (spok23)
2005-05-08 21:46:21
怖いです、天地茂が。



同じ憲兵でも

中山昭二とは大違い。



明智探偵とはまた趣を異にして秀逸でした!







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Unknown (ooahima)
2005-05-08 09:29:18
やっぱり、ある年代の方々には「憲兵」て恐怖の対象なんですね。自衛隊にも憲兵みたいな部署はあるらしいけど、おっかないと思わないよな。
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